川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

TOMIX 「209系0番台京浜東北線10両セット」を整備してみた

本日より、令和時代が始まりましたね。

といっても、私の身の回りでは特に変わったこともないので、当ブログは通常運転で行きたいと思います。

 

時をさかのぼり、平成最後の日となった昨日の神奈川界隈は天気も悪く、大型連休中ということもあり貨物列車は軒並み運休しておりましたので、溜まりまくっている整備待ちの鉄道模型の整備を行うことに。

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今回は、先日購入したばかりのTOMIX209系京浜東北線10両セットの整備を行います。

 

最初は当ブログでもお馴染みとなった、ヘッドライトの色差しから。

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実車のヘッドライトはシールドビームですが、模型は白色LEDとなっているので、いつも通り塗料を塗って実車の色に近づける加工を行います。

 

まずはライトユニットを分解。

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床下と運転台部分を外し、白いFRP部分を前に引き抜くとプリズムが出てきます。

 

緑丸の箇所に、タミヤの「X-26 クリヤーオレンジ」を薄めずに塗ります。

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写真では右側のでっぱりのある箇所しか塗っていませんが、後で点灯試験をしたところ左側の角も塗らないと綺麗に色が出なかったので、両方塗っときましょう。

あといつもは溶剤で薄めて塗っていますが、こちらも点灯試験をしたら薄くて重ね塗りをしたので、薄めなくても良いと思います。

 

そして今回から新たな加工メニューとして、ドア回りとクーラーのスミ入れにチャレンジします。

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本物の車両には、ドアのゴム部分やドアと戸袋の間の隙間などによって、黒く見える部分が存在しますが、模型ではゴム部分は塗装されていないことが多く、ドアと戸袋の隙間に至ってはそもそも存在せず陰影の付きようがないので、立体感が無くのっぺりとした印象になりがちです。

そのため、これらの部分に黒色の塗料を付けて立体感を出すのが、スミ入れを行う目的となります。

 

スミ入れ自体は、鉄道模型に限らず模型工作では広く行われている手法なので、スミ入れ専用の塗料というのが売られています。

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今回はこの塗料を使って、スミ入れにチャレンジします。

 

まずは車体とクーラーをばらします。

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スミ入れ塗料を、着色したい箇所に注入します。

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この塗料は水のようにサラサラな液体となっており、着色したい部分に塗料をチョンと付けると、毛細管現象によって回りに浸透する仕組みになっています。

この時点では、塗料がはみ出てても問題ありません。

 

しばらく放置して乾燥させた後、余分な塗料を溶剤を浸した綿棒でふき取ります。

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はみ出した塗料をふき取ったあとは、こんな感じになりました。

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上がスミ入れを施した車両で、下がスミ入れ前の車両です。

ドア回りのほか、窓の下にあるドアコックを見れば輪郭がくっきり浮き出ているのがわかると思います。

 

クーラーはこんな感じ。

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スミ入れする前の写真を撮るのを忘れましたが、クーラーのほうが見栄え効果が高い気がします。

 

スミ入れしたことで間違いなく見栄えは向上しましたが、スミ入れしすぎるとわざとらしく見えるので、本物っぽく見せるためのさじ加減が難しいですね。

この辺は、数を重ねて研究が必要な気がします。

 

そして初チャレンジするメニューはもうひとつ。

それはパンタグラフ周りの色差しです。

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パンタグラフの回りには、絶縁用の碍子や配管などの部品が付いていますが、実車ではそれぞれの部品で色も異なっております。

しかし、模型ではパンタグラフの土台や屋根と同化して同じ色で塗られていることが多く見栄え的に物足りないので、碍子や配管に色差しして雰囲気を出そうと思います。

 

ネットで209系のパンタグラフ周りを調べたところ、碍子や配管は白色に塗られていたので、白色の塗料を購入しました。

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今回は筆を使って、この塗料を塗ってみることにします。

 

まずはパンタグラフの土台部分を取り外し、実車の写真を参考にしながら配管に色差しします。

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白い箇所は上の塗料を筆塗り、黒い箇所は極細ガンダムマーカーで着色していますが、成形色丸出しの灰色一辺倒と比べはるかに見栄えが向上していると思います。

汚いところはこのあと補正しておりますが、所々はみ出ているのはご愛嬌ということで (^_^;)

 

同じくパンタグラフ側にも色差し。

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少し面倒でも、パンタグラフ本体は取ったほうが良いでしょう。

 

これで塗装工程はすべて完了したので、塗装の乾燥時間も兼ねて付属パーツの取り付けに移ります。

まずは信号炎管と無線アンテナを運転台の真上に付けます。

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これはTOMIX製品ではお馴染みのパーツです。

 

続いては避雷器をパンタグラフへ取り付けます。

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ついでにパンタグラフを屋根板に取り付けたのですが、かなりいい感じの見栄えになったんじゃないでしょうか。

ちなみに、パンタグラフの摺り板にも色差しする方もいるようですが、私はあまり好みじゃないのでそちらは未加工のまま残してあります。

 

続いては車番と保安装置のインレタ貼りつけ。

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車番はウラ56,57,61編成を収録していますが、特にこだわりも無かったので一番若いウラ56編成に仕立てました。

 

最後はカプラー交換ですが、今回はKATOカプラーに交換します。

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TOMIXからはTNカプラーという交換用カプラーが発売されていますが、TNカプラーに対して以下の不満点があります。

・連結しづらく、レンタルレイアウトなど時間が限られる場面でイライラする。
・ジャンパ線が無いので、横から見るとさみしい。

というわけで今回は、あえてKATOのカプラーを使ってみることにしました。

 

カプラーの外観はこんなかんじ。

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密着連結器とジャンパ線が再現されています。

 

付属のアーノルドカプラーを外し、代わりにKATOカプラーを取り付けます。

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カプラーポケットが若干小さいですが、一応入りました。

ただギチギチに入っており、ポケット内で首を全く振らない状態のため曲線通過性能は間違いなく低下したので、もしかしたらカーブで脱線するかもしれませんね・・・。

小判型レイアウトで試運転した限りは大丈夫でしたが、様子見が必要そうです。

 

連結間隔をチェック。

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上がKATOカプラーで気持ち縮みましたが、やはりボディマウント式TNカプラーと比べると広いですね。

 

これですべての作業が完了したので、車体を組み上げてライトのチェック。

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写真じゃわかりづらいですが、それっぽい色になっています。

 

これで完了~っと思い、ついでにテールライトの確認もしたら、なんと新たな問題に気付いちゃいました・・・。

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テールライトを付けると、なぜか向かって右側のヘッドライト(緑丸の部分)も一緒に弱く点灯してしまうのです。

 

最初は組み付けが悪いと思ったのですが、分解しても特に異常は無し。

試しにプリズムを付けずに点灯させたところ、衝撃の事実が発覚・・・。

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なんとテールライトを付けると、テールライト用光源の光がプラ板を突き抜けてヘッドライトのプリズム部分に漏れていたのです・・・。

漏れている原因は、プリズムを支えるプラ板の板厚が光源の強さに対して薄すぎることのようなので、要は設計ミスですね。

 

というか、これはどう考えても気付いていたでしょ・・・。

設計ミスが発生すること自体は防ぎようがないですが、それを放置して製品化したのはどうよ?って感じなので、正直企業姿勢を疑わざるを得ませんねぇ。

 

と、TOMIXに抗議したところで「仕様です」と言われるのがオチなので、手を入れて改善します。

この問題の解決策は光を遮光することなので、遮光したい場所の内側に黒いビニルテープを貼りつけます。

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右がテープを貼ったものですが、ちゃんと遮光できたのが分かります。

 

再度顔面を組み立てて効果を確認。

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ちゃんとテールライトだけ点灯するようになりました。

 

以上で今回の整備が完了しました。

久しくレンタルレイアウトに出向いていないので、期を見つけて走らせに行きたいと思います。

 

購入レビュー記事はこちら。