川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

TOMIX 733系3000番台「エアポート」を追加整備してみた

209系に続き鉄道模型の整備ネタです。

今回は整備するのはこちらの製品。

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昨年TOMIXから発売された、733系3000番台のセットです。

 

実はこちらの製品、約1年前に整備しております。

しかし、この時の記事の一番最後に宿題事項として

・連結器カバーの再現
パンタグラフ周りの色差し
・室内灯組み込み
が残っていたので、今回はそれを片付けようという趣向です。

ただ室内灯に関しては、現時点でも特に必要と思っていないので、室内灯は付けないことにします。

 

まずはパンタグラフ周りの加工をするため、パンタグラフ周りの部品を外します。

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733系3000番台のパンタグラフは、パンタグラフ本体と周囲の遮断機や特高線の部品に分かれています。

 

まずは碍子の色差しを行いますが、その前に実車のお話を。

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733系0番台B-117編成(2015年1月)

当初私は、733系の碍子の色は緑色だと思っており、現に上の写真のB-117編成も緑色になっています。

ちなみに721系や731系も同様でJR北海道の電車の碍子は緑色」というのが、10年ほど前まで北海道に住んでいた私の中の常識でした。

 

ところが733系3000番台の実車の写真を見ると・・・

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733系3000番台 B-3101,3201編成(2016年5月)

薄汚れていますが、どう見ても緑色じゃないのです。

調べてみると、JR北海道が使っている碍子のグリス色は4~5年前から変わっているようで、733系3000番台のトップナンバー編成デビュー時の写真を見ると紫色になっており、721系や731系も検査入場時にグリス色が塗り替えられているようです。

 

ネットで733系3000番台の加工事例を見ると、0番台と同じく碍子を緑色に塗っている事例がちらほら見受けられましたが、残念ながら3000番台が緑色の碍子を装備したことは一度も無いと思われるのでご注意を・・・。

 

そんなわけで、今回使う塗料はこちら。

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川崎ヨドバシには、紫色の塗料は「ガンダムカラー MSパープル」という塗料しかなかったのですが、これだと明るすぎるので黒色の塗料を混ぜて使用します。

 

ネット上で甲種回送後すぐの試運転時の写真を見つけたので、その写真をもとに新品状態の碍子色に合わせて調整することに。

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中央の明るい紫色が元の状態で、そこに黒色をちょっと混ぜて暗めの紫色にした右側の部分を使います。

 

筆で碍子部分に紫色を着色。

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碍子部分を乾燥させた後、今度は碍子に繋がっている特高線の色差しを行います。

碍子を新品状態の色にしたので、特高線も新品状態の銅色にするため、ヘッドライトの色差しに使っている「X-26 クリヤーオレンジ」を塗りました。

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諸先輩方の作例を拝見すると、これがオススメと書いていたので使ってみたのですが、たしかにパーツ色が灰色だと仕上がりが金属線っぽく見えます。

しかし白など明るい色だと見え方が変わるので、ちょっと注意が必要ですね。

 

特高線を乾燥させている間に、屋根上の配管の色差しを行います。

実車の配管はグレー、模型は屋根板と同じくシルバー塗装になっていますが、ここからグレーに塗って色ムラが出るより、シルバーのまま残したほうが綺麗な気がするので、配管は手を入れないことにしました。

ただそれだけでは見栄えがイマイチなので、配管留め具にガンダムマーカーでスミ入れをして、アクセントを付けることに。

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上がスミ入れ前で、下がスミ入れ後です。

もはや自己満足のレベルの違いしかないですが、手を入れた感を演出?できたので、これで良しとします。

 

外した部品を組みあげて、完成したのがこちら。

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加工前

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加工後

実車と違い、鉄道模型は俯瞰で見るのが基本なので、屋根上にひと手間を加えると見栄えが全然違いますね。

 

というわけでパンタまわりは成功・・・と言いたかったのですが、実は1か所ミスっていました (^_^;)

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碍子が2つ連結している部品(真空遮断器)を全部色差ししたんですが、実は碍子と碍子の間にある特高線が接続する部分は、塗る必要がありませんでした。

いまさら手直しするのは面倒なので私はこのままとしますが、この記事を参考に工作される方がいらっしゃったらご注意を・・・。

 

宿題事項には上げていませんでしたが、ついでに車体にはドア回りのスミ入れを実施。

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 209系での反省を生かし、前回より綺麗にスミ入れ出来ました。

 

続いて連結器カバーの工作へ移ります。

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JR北海道の場合、電車だろうが気動車だろうが密着式連結器を装備する車両は、連結器カバーを付けて走行します。

ですがこの製品では、先頭部分はTNカプラーが装着されていますが、連結器カバーが付属しておらず連結器がモロ見えの状態となっています。

 

ところが、TNカプラー用連結器カバーというのは純正品では存在せず、先人たちは他の車両のパーツを流用したり、パテでカバーを自作しているようです。

なので、私も先人たちに習いほかの車両のパーツを改造して、連結器カバーを後付けることにしました。

 

今回使用するのはこのパーツ。

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KATOのE257系用Assyパーツである連結器カバー(品番:Z04-3821)です。

この型式を選定したこと自体にさほど意味は無く、単に横浜IMONの店頭在庫の中で733系の連結器カバーの形状に一番近かったのが、偶然これだったというだけです。

 

中には2種類のカバーが入っています。

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KATOのE257系を持っていないため、なぜカバーが2種類あるのかは知りませんが、今回使うのは左側の小さい奴です。

 

連結面はこんな感じになっています。

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E257系だとそのまま差し込んで終わりだと思いますが、今回は付ける相手が他社のTNカプラーなので、もちろんそのまま付けることは不可能です。

 

TNカプラー側の連結機能を損なわずにカバーを付けるため、今回はカバー側だけの加工で被せられるようにします。

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やることは簡単で、1.0mmのピンバイスでカバーの内側を広げ、TNカプラーの上に被せられるように細工します。

中を抉るだけなのですが、TNカプラー側の突起とカバーの外寸がほぼ同じで余裕がほとんどないため、ギリギリまで追い込まないと綺麗に嵌まりません

私も削りすぎて穴を貫通させてしまい、2個ほどダメにしました (^_^;)

 

そんな感じで中を抉り、カプラーに被せられるように加工しました。

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加工が終わったら、今度はカバーを塗装します。

グレーの塗料を持っていないため、白と黒の塗料を混ぜて本物っぽい色を作り、筆で塗っておきます。

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乾燥させた後は取り付けですが、もちろんそのまま取り付けることはできないため、ごく少量のGクリヤーで接着して完成です。

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オーバースケール気味ですが、連結器むき出しの状態と比べたら雲泥の差ですね。

本当だったら純正品を用意してくれるのが一番なんですが、連結器カバーってそんなに需要無いんですかねぇ?

 

 

といった感じでTOMIX733系3000番台の再整備を行いました。

これ以上手を入れるとなると、室内灯とか座席など内装の話になりますが、現状はそこまでやる必要は感じていないので、とりあえず完成と言ってよさそうです。

ほかの整備済みの車両についても、適時グレードアップしていきたいと思います。