川崎鶴見鉄道録

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開源パーキングシェルター 北海道放浪の旅 9日目⑮

前の記事はこちら。

豊富駅 北海道放浪の旅 9日目⑭

 

豊富駅を後にし、国道40号線をさらに北上します。

と、その道中ちょっと変わった施設があったので、休憩がてら下車してみました。

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その名も「開源パーキングシェルター」と言います。

 

内部はこんな感じ。

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屋根付きの駐車スペースのほか、公衆トイレや自販機があります。

まあ普通の休憩スペースという感じですね。

 

しかしお気づきの方もいると思いますが、ここはパーキングシェルターという名前が付いている通り、単なる休憩場所ではなく「避難所」的な意味で設けられた施設なわけです。

 

実は道北の沿岸部というのは、冬になると猛烈な地吹雪が多発する地帯

そんな地吹雪に巻き込まれると、視程が数mなんて状態になって走行するのは危険であるため、そういった時に避難する場所がこのパーキングシェルターなのです。

 

「そんなときは路肩に止まってやり過ごせばいいじゃん」と思うかもしれませんが、実はそれが安全とは限らないのです。

例えば

・大型ダンプがノーブレーキで突っ込んできて、路肩のガチガチに凍結した雪壁に叩きつけらて車ごと大破する。

・エンジンをかけた状態でマフラーが埋もれると一酸化炭素中毒死、エンジンを切ると凍死する可能性がある。

・停車した場所が圧雪アイスバーンだと、猛烈な横風によって車ごと路肩に転落させられる。

などなど、地吹雪時は路肩に停車することすら危険なのです。

だからこそ頑丈な屋根に覆われていることに意味があり、道北地区にはここ以外にもいくつかのパーキングシェルターが設置されています。

 

そんな「試される大地」っぷりを象徴する施設だったので、今回はこのパーキングシェルターを取り上げてみました。

 

 

開源パーキングシェルターを後にし、国道40号線から日本海側へ抜ける途中で「北海道と言えば」な動物に遭遇。

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皆さんご存知のキタキツネでございます。

キタキツネは札幌市のど真ん中にも出没するくらい、北海道ではエゾシカと並んでどこでも見る動物ですが、この旅では初めての遭遇でした(結果的に、キタキツネに出会ったのはこの1回だけ)。

 

しかし、このキタキツネはエキノコックスという寄生虫を持っており、それが人間の体内に入ると最悪の場合死に至るという、モフモフな可愛い外見とは裏腹に危険な動物なのです。

北海道民にとっては、小さいころから耳が痛くなるほど教えられているので「常識」でありますが、道外の方は知らない方もいると思いますので、ご注意くださいませ。

まあ、普通に観察したり写真を撮る分には全く害はないので、遠くから見守るだけにしておきましょう。

 

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「日本最北の無人駅」抜海駅 北海道放浪の旅 9日目⑯