先月大阪で「G20サミット」が行われたことは、皆さん覚えておられると思います。
実は私、その期間中に関西地方に出向きまして、今年冬に行った関西遠征で撮り損ねた車両たちを撮り鉄しておりました。
というわけで、今回から「北海道放浪の旅」の連載を一時中断し、「梅雨の関西撮り鉄遠征」と題した新シリーズをお届けします。
さて上述したとおり、今回はG20サミット期間中の遠征となったわけですが、大阪府内では大規模な交通規制が敷かれておりました。
そしてその煽りを受ける形で、貨物列車にも大きな影響がありました。
東京貨物ターミナルと大阪安治川口駅を結ぶ、佐川急便の専用列車「スーパーレールカーゴ」(以下SRC)に時刻変更がかかったのです。
しかも、普段は両駅間を深夜時間帯に運行しますが、なんと今回の時刻変更では上下列車ともほぼ全区間を日中時間帯に走行するダイヤが組まれ、愛知県内や静岡県内など普段は絶対撮影できない場所でも撮影可能になることから、サミットが与えてくれたちょっとしたお祭り騒ぎになりました。
しかしこの情報を得たとき、実は個人的にはそんなに興味は湧きませんでした。
なぜかというと、川崎界隈に住む私からするとSRCは夏に朝練すればいつでも撮れる被写体なので、ほかの地域在住の方と違って「この機会を逃すとそうそう撮れない」という心理は働かないのですね。
晴れれば石橋橋梁の海バックか、静岡県内で富士山バックなどとも考えましたが、この梅雨シーズン真っ只中じゃロクな画にならないし、激パ必至の中わざわざ参戦しなくてもいいや・・・と思っていました。
ところが今回、この時変期間中に関西に出向いたことにより、地元では撮影不可能な下り列車が順光で撮影できるかも、という期待が生まれたのです。
それであれば話は別よ・・・ということで、今回の遠征一発目のターゲットとしてG20サミット時変がかかったSRCを、関西の地で撮影することにしました。
この駅に降り立ったら、向かう場所なんてのは1つしかないですよね~。
もうお分かりだと思いますが、今回の撮影地はこちら。
やってきたのは、JR京都線どころか日本屈指の超有名撮影地である、通称「サントリーカーブ」です。
良く知られているのは上りの大カーブですが、実は午後順光で下り列車も撮影可能という、万能な撮影地でございます。
ここで下り列車を撮影するのは初めてなので、まずは練習電で構図や立ち位置を確認。
新快速 播州赤穂行き
4024M「サンダーバード24号」
2069M「くろしお19号」の送り込み回送
289系の「くろしお」用編成は、これが初めての撮影です。
転用化前の「しらさぎ」時代は幾度も撮影した車両ですが、このグリーンの帯はやっぱり見慣れないというか違和感がありますねぇ。
ここで予想外の車両が登場。
9945M 集約臨時列車(ひめじ別所行き)
京都117系を使用した集約臨がやってきました。
今回の遠征では京都117系の撮影は予定していなかったので、ここで撮影できたのはラッキーでございました。
続いて貨物列車が登場。
69レ EF210-125
定刻では6時過ぎに通過する列車なので、10時間以上遅れていました。
この撮影地では、長い貨物列車はケツが山崎駅のホームにかかったうえ切れてしまうようですね。
4035M「サンダーバード35号」の送り込み回送
「サンダーバード」は営業時だと金沢方にクロが付きますが、向日町~大阪での回送時は北方貨物線経由で運転することから編成の向きが逆転し、非貫通のクロが大阪方に付きます。
やっぱり683系の先頭車は、非貫通のほうが好きです。
3017M「こうのとり17号」の送り込み回送
こちらは「こうのとり」用の289系です。
福知山の289系といえば、最近3両の付属編成2本が683系に復帰したことが話題となっておりますが、そんな状況を示すかのように「こうのとり17号」は金曜日とはいえ基本4両編成での運行のようです。
「こうのとり」はあまり需要が無いんですかね?
一方こちらは、新車の話題に沸いた列車。
1043M 「はるか43号」 ハローキティはるか Butterfly
「はるか」は先日281系の増備車かつ、おそらく後継車となりそうな271系が出場したことで話題になりました。
281系の本格置き換えは2024年頃とされているので、しばらくは281系も安泰と思われますが、ありふれた存在である内に記録しておきたいものですね。
ちなみにこれは「ハローキティ」とのコラボ車両ですが、このButterfly編成は2月の遠征時にも撮影したので、どうせならほかの編成がよかったですな。
5071レ EF210-103
なんと、桃100番台初期車で唯一未撮影だった103号機が登場!!
まさかサントリーカーブで初撮影するとは、思ってもおりませんでした。
61D「スーパーはくと11号」
運転手と助手さんが、フェンス際にへばりついている我々を若干苦笑いしながら見ていますね (^_^;)
ちなみにこのときは、15~20人くらいの撮り鉄が集結していました。
露払いは225系の新快速でした。
そして、いよいよメインが登場。
9051レ「スーパーレールカーゴ」Mc250-4+Mc250-3
今回先頭に立ったのは、先日全検出場し佐川急便のヘッドマークステッカーが剥がされ「すっぴん状態」になったMc250-4でした。
すっぴん状態の実物は今回初めて見たにもかかわらず、なんか既視感があるなぁ~と思ったら、M250系の顔の造形はEF510-0番台と似ていますね。
ちなみに、全検前のMc250-4の姿がこちら。
2013年5月 東京貨物ターミナル公開イベントにて
剥がした理由はよく知りませんが、正直このシール式ヘッドマークはあまりカッコいいと思っていなかったので、個人的にはすっぴん状態のほうが好きです。
「スーパーレールカーゴ」は夏期の川崎界隈で上り列車の撮影が可能ですが、下り列車は関西圏でしか撮影できないため、子番号が偶数の機体を撮影するのは新鮮ですね。
生憎曇りましたが、露出十分な環境で比較的きれいな状態のM250系偶数番を撮れたのは、個人的には大きな収穫となりました。
ちょっと早いですが、これにて1日目の撮り鉄活動は終了。
このあとは新快速に乗って、翌日の舞台となる地に向けて西へ移動。
降り立ったのは、兵庫県の姫路駅です。
翌日は早朝から撮り鉄をするので、レンタカーを調達して市内のホテルへ。
この日お世話になったのは「姫路キヤッスルグランヴィリオホテル」です。
大きな大浴場や漫画がたくさんあるフリースペースがあり、それでいて値段もまあまあお安く、オススメなお宿でございます。
そして此度の関西遠征、翌日からが本番です。