川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

「スーパーはくと」に初めて乗ってみた 梅雨の関西撮り鉄遠征⑦

前の記事はこちら。

 

播磨地方での撮り鉄を終えて、この日の宿泊地である京都市へ移動します。

当初は、3月から運行開始した新快速の上位クラス「Aシート」を初体験しようと考えていたのですが、調べてみるとなんと「Aシート」連結の新快速は1日2往復しかないんですね・・・。

いつでも撤退可能にするため、わずか2両しか改造しなかったことから、これ以上増やせないみたいですが、あまりにも少なすぎて肩透かしを食らった気分です (^_^;)

 

てなわけで、普通に新快速で京都まで移動しようかと思ったのですが、時刻表を見ると前々から乗ってみたい車両がちょうど良い時間に走っていたので、今回はそちらの列車に乗り鉄することにしました。

お目当ての車両とは、こちらでございます。

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京都~鳥取を結ぶ「スーパーはくと」に充当されている、智頭急行HOT7000系です。

スーパーはくと」は幾度も撮影しておりますが、撮るたびに「1回乗ってみたいな」と思い続けておったので、ちょうどいい機会と思い少し贅沢して特急列車で京都に向かいます。


列車は2分遅れで姫路駅を発車。

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遅れていたためか、特急らしいスピードで東へ向かいます。

 

列車の発車時刻が18時半とちょうど晩御飯時だったので、姫路駅で購入した駅弁を肴に一人打ち上げを敢行。

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「播磨といえばタコ」ということで、たこめしを買ってみました。

この界隈でタコの駅弁と言えば、神戸・淡路屋の「ひっぱりだこ飯」が最も有名だと思いますが、こちらもなかなか美味しゅうございました。

ただ、上げ底具合がちと残念でしたかね・・・。

 

箸を進めながらふと外を見ると、本日の舞台となった加古川を渡るところでした。

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大阪に来たついでには少し遠い場所ですが、またいつか訪れたいものです。

 

お腹がいっぱいになった後は、車内探検をすることに。

まずは普通車の車内から。

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HOT7000系は、2009年に座席回りおよび内装のリニューアルが行われ、現在はアームレスや背面は木目調、モケットは鳥取砂丘をイメージしたというシートが装備されています。

シートの造りは、JR四国8000系のリニューアル座席に、JR九州の木目調座席に付いているグリップを取り付けたという印象で、座り心地は普通な感じでした。

 

枕カバーは、ちょっと凝ったものが装着されています。

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沿線の名所をあしらったプリントが施されています。

パターンは4つくらいあるみたいですが、隣り合った座席に同じものが付いていたり、ランダムに装着されているようです。

 

座席背面には、ドリンクホルダーが装備されています。

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後付けだからかもしれませんが、布製のドリンクホルダーは珍しいと思います。

 

窓枠の下には、コンセントも装備されています。

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どうみても後付けチックな見た目ですが・・・、事実コンセントが付けられたのは2016年の再リニューアル時のことです。

しかし、サービス電源容量に限りがある気動車、しかも15年前に登場した古めの車両で全列にコンセントを設けるのも、地味にすごいと思います。

 

また車端部には液晶モニターを装備。

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運転台に付けたカメラで撮影している、前面展望映像を流していました。

めちゃくちゃ気合の入った車両ですねぇ~。

 

・・・と、ここまでご紹介したのは、実は2号車から5号車までの話。

自由席車両である1号車は、シートが少し違っておりました。

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このシートは、683系や287系などJR西日本の在来線特急で標準的に採用されているものと同じで、モケットだけ智頭急行仕様になっています。

もともとは指定・自由の区別ではなく製造時期によってシートが異なり、オリジナルはJR四国2000系ベース、増備車は683系ベースのシートを装備していましたが、指定席車両を上述のシートにリニューアルしたとき、取り外した683系のシートを自由席車両に移設した結果、指定席と自由席でシートに「格差」が生まれたそうです。

といっても、実用上はドリンクホルダーの有無くらいで、正直大した差ではないと思います。

 

そしてHOT7000系といえば、流線型の先頭形状から分かるように、運転台すぐ後ろの座席は展望席になっています。

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上の写真を見ればわかりますが、座った状態で展望できるのは助手席側のみで、運転士側の窓側は完全に壁になります。

この展望席ですが、鳥取行きの場合は自由席、京都行の場合は指定席となりますので、上下列車でこの席を確保するためのアプローチが全く異なるのでご注意を。

 

続いてはグリーン車の様子。

この日はグリーン車の乗客がゼロだったので、乗務員さんに許可をいただき撮影させてもらいました。

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グリーン車は2列+1列の3列配置です。

JR西日本ならば3列配置はごく普通ですが、4列配置が蔓延している関東民の私からすると「これぞグリーン車」って気になるのが、ちょっと悲しくなりますね (^_^;)

 

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グリーン車のシートは、リニューアル前の683系0番台とほぼ同じですが、背面テーブルが追加されています。

ちなみにグリーン車も製造時期によってシートが異なっており、今回紹介したのは増備車の仕様で、オリジナル車は100系ベースのシートだそうです。

 

グリーン車の荷棚は、航空機の様なカバー付となっています。

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カバーがあると見た目がすっきりするので、上級クラスの雰囲気を演出するのに一役買っていそうです。

 

スーパーはくと」のグリーン車は普通車との合造車なので、鳥取方半分は普通車指定席となっています。

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普通車はほかの車両と基本的に同じです。

 

続いてデッキ部分。

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こちらも2007年のリニューアル時に、木目調のデザインに変更されています。

 

仕切り扉のガラスも凝っています。

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ボカシ用の細工として、摺りガラスの代わりに鳥取地方で造られている和紙を貼りつけているそうです。

 

沿線の伝統工芸品はこちらにも。

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洗面所のシンクには民芸陶器を、暖簾には倉吉絣という織物を使用しているそうです。

一部広告枠は行燈式になっており、沿線の観光地をアピール。

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といった感じで、随所に鳥取の魅力がぎっしりと詰まっており、なかなか楽しげな空間が広がっていました。

 

・・・と、ここまでご紹介したのは、またしても2号車から5号車までの話。

自由席車両である1号車はというと・・・

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飾りっ気のない、オリジナルの化粧板がそのまま残されています。

「金にならん自由席客は、これで十分だろ」という考えが智頭急行にあるかは知りませんが、自由席専用車の1号車だけあからさまに手抜きしていますね (^_^;)

しいていうと、車内販売が無い「スーパーはくと」において、唯一の物販スペースである自動販売機が1号車にあるというのが、せめてもの慰めでしょうか・・・。

 

車内探検を終えてウトウトしていると、あっという間に京都駅に到着。

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今度は智頭急行線内で、振り子をガシガシ利かせてかっ飛ばす走りを堪能してみたいですね。

2日目のお宿は、京都駅から15分ほど歩いたところにある「グリーンリッチホテル京都駅南」です。

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京都駅から少し離れているのが難点ですが、設備は良いホテルでした。

これてに2日目の活動が終了です。

 

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