川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

初めての嵐電撮影 ヤマト運輸チャーター便を撮る!その1 梅雨の関西撮り鉄遠征⑧

前の記事はこちら。 

梅雨の関西撮り鉄遠征、今回から最終日のお話となります。

この日の最初の舞台となりますのは、京都市内を走る路面電車嵐電こと京福電気鉄道であります。

その社名の通り、かつては京都府のほか福井県内でも事業展開をしており、2003年までは現在のえちぜん鉄道の路線も運営しておりましたが、現在は京都市内で嵐山本線北野線からなる11kmの鉄道路線のほか、比叡山のケーブルカーやロープウェイを運営しています。

鉄道路線の大半は専用軌道ですが、一部区間は道路との併用軌道となっている関係から、車両は路面電車タイプのものが使われています。

 

この嵐電、個人的には前々から気になっている存在でしたが、いざ関西で撮り鉄となるとやはりJRが中心となり、なかなか撮る機会がございませんでした。

しかし2月と今回の遠征により、関西圏のJRはあらかた撮りつくし飽きも感じてきたので、JR以外の路線で何を撮ろうか?と考えた結果、今回は嵐電にスポットを当ててみることに至りました。

 

しかし、京都市内は道が狭く入り組んでおり、土地勘の無い私には少々難儀しそうな予感がしておりました。

そこで今回は、頼もしいスペシャルなゲストをお迎えすることに。

2月の遠征時にもゲスト出演いただきました、関西のブログ友「難波オヤジ」さまでございます。

2月の遠征のあと、東京メトロ2000系の甲種撮影のため横浜にいらした時にもご一緒したので、今回で3回目の共演となります。

そんなわけで最終日は、氏とともに雨の京都をぶらぶら回ることに相成りました。

  


 

上でご紹介したとおり、嵐電には専用軌道の区間と併用軌道の区間が存在します。

今回はどちらの姿も記録しておきたかったので、最初は嵐山本線西大路三条駅の近くにある併用軌道区間で、初めての嵐電撮影を行うことにしました。

 

記念すべき、嵐電のファーストショット。

f:id:kawaturu:20190725235818j:plain
モボ631形 633号車

 最初にやってきたのは、モボ631形という車両です。

「モボ」という形式の振り方は初めて耳にしたのですが、モは電動車(モーター車)で、ボはボギー車という意味だそうな。

ちなみにラッピングの「夕子」というのは、「井筒八ッ橋本舗」というお菓子メーカーが発売している、京都名物 生八ッ橋の商品名とのことです。

 

f:id:kawaturu:20190726013237j:plain
モボ611形 616号車

続いてやってきたのは、モボ611形という車両。

外見はモボ631形と同じですが、床下機器の流用元の違いで形式が区別されているそうです。

ちなみに616号車には、嵐電と観光提携を結んでいる台湾の「高雄メトロ」とのコラボヘッドマークとラッピングが施されていました。

 

続いては、ちょっと趣が異なる車両が登場。

f:id:kawaturu:20190726015944j:plain

f:id:kawaturu:20190726015951j:plain
モボ21形 27号車

こちらのモボ21形は、1994年の平安京遷都1200周年の記念行事に合わせて誕生した車両です。

構造的にはモボ621形をベースにしていますが、外装・内装ともレトロ風味な特別仕様車となっております。

 

f:id:kawaturu:20190726231942j:plain
モボ621形 623号車

こちらがモボ21形のベースとなったモボ621形です。

電装品が同じというだけで、車体は全くの別物であることが分かります。

 

続いては、なにやらド派手なペイントの車両がやってきました。

f:id:kawaturu:20190726232206j:plain

f:id:kawaturu:20190726232220j:plain
モボ101形 105号車「嵐電パトトレイン」

こちらは京都市右京区制80周年を記念して運行された嵐電パトトレイン」という、パトカー風の特別塗装車です。

てっきり警察や行政とのタイアップかと思いきや、実はNPO法人および協賛企業のからの資金で実現したそうな(一応、後援として警察も入っているようです)。

なかなか面白い取り組みだなと、個人的に思いました。

 

f:id:kawaturu:20190726234034j:plain

f:id:kawaturu:20190726234043j:plain
モボ101形 102号車

こちらが本来のモボ101形の姿でございます。

モボ600番台の系列と比べると、もはやレトロ「風」ではなく本当に前時代的な外観という趣ですが、京紫の塗装も相まって趣味的には好い車両ですねぇ。

 

モボ101形には方向幕が装備されていないため、運転席下にブック式の系統板が装備されています。

f:id:kawaturu:20190726234913j:plain

これまた、いい味を出しておりますね。

初対面でありますが、このモボ101形はとても好きな車両になりました。

 

f:id:kawaturu:20190726235054j:plain

嵐電パトトレイン」が、四条大宮から折り返してきました。

よく見ると、ヘッドマークが両端で異なっておりますね。

 

 

そしていよいよ、嵐電での撮り鉄のメインが登場です。

今回の嵐電撮影、漫然と行き交う列車を撮影していたわけではなく、実は最初から狙っていた列車があったのでございます。

その列車がこちら。

f:id:kawaturu:20190726235556j:plain

なにやら、どっかで見たことがあるカラーリングの車両ですね。

 

f:id:kawaturu:20190726235628j:plain
モボ631形 631号車「江ノ電号」

こちらの車両は、嵐電と姉妹提携を結んでいる江ノ島電鉄風味の塗装が施されたモボ631形でございまして、江ノ電のマスコットである「えのん」も描かれております。

自動車と被らず、ばっちり撮影できて良かったです。

 

 

・・・と言うのはウソでして、実は狙っていた列車に偶然「江ノ電号」が充当されたというだけの話であり、この車両が目当てだったわけではありません。

というか「江ノ電号」という車両が走っていること自体、このとき初めて知ったくらいでしたので (^_^;)

 

方向幕表示が「回送」であることから、通常の営業列車ではないことはお分かりだと思いますが、実はこの列車ヤマト運輸が荷物輸送のためにチャーターしている、いわば「荷物電車」なのです

この荷物電車は、2011年からヤマト運輸京福電気鉄道が共同で行っている事業で、京都市中心部にある嵐電の西院車庫から嵐山駅まで、路面電車を活用してヤマト運輸の荷物を運ぶためのチャーター便です。

現在は北越急行やJR宗谷本線、さらには地方の路線バスでも「旅貨混載」の列車が運転されていますが、ある意味でその先駆け的な事業ではないでしょうか。

 

しかし後者は「ローカル線の余剰輸送力の有効活用」「ドライバー不足に起因するモーダルシフト」という、若干後ろ向きな社会情勢を反映した事業と言えます。

ですがこのチャーター便は、温室効果ガスの削減を目的とした「京都議定書」の理念に沿う形で、京都市内で排出される温室効果ガスを少しでも減らすため鉄道を活用しようという地球環境をテーマにした事業であります。

 

パッと見は「普通の回送電車」にしか見えませんが、車内をよく見ると荷物を載せた台車が積載されているのが分かります。

f:id:kawaturu:20190727003921j:plain

数年前までは、お馴染みのクロネコマークのヘッドマークを掲出していたのですが、現在はヘッドマークは付けていません。

個人的には、ヘッドマークの掲出が再開してほしいですね。

 

同行いただいた氏のブログでも、此度の撮影を取り上げておられますので、ここでご紹介させていただきます。

 

 

そして最後に、本筋から離れた話題を。

2017年7月29日に開設した当ブログがめでたく開設2周年を迎えました!!

備忘録がてら、例のごとくアクセスカウンターを乱暴に貼りつけておきます。

f:id:kawaturu:20190729205729p:plain
2年間での累計アクセス数は576,991アクセスでございました。

 

1周年を迎えたときのまとめ記事によると、開設1年間で約16万アクセスとなっておりますので、2年目のアクセスは約41.7万アクセスとなることから、1年間で約2.6倍ほど伸びたということになります。

これもひとえに、日頃よりご愛顧いただいております読者の皆様のおかげです。

 

今後も今までと変わらず、ゆる~く運営していく所存です。

3年目を迎える「川崎鶴見鉄道録」を、今後もよろしくお願いいたします!!

 

次の記事はこちら。