前の記事はこちら。
西谷からJR直通列車に乗って、相鉄・JR直通線唯一の新駅である羽沢横浜国大駅にやってきました。
今回は開業初日の羽沢横浜国大駅の様子をレポートします。
まずは駅名標を撮影。
羽沢横浜国大駅は相鉄の管理駅であるため、駅名標を始めとする構内設備は全て相鉄仕様となっていますが、JR的には東海道本線の所属駅となっており、かつ駅の所在地が横浜市内であるため、駅名標の右上に横浜市内駅を示す「浜」の印が付いています。
ちなみに貨物駅である「横浜羽沢駅」と隣接していますが、別駅扱いです。
続いてホームの様子。
羽沢横浜国大駅は2面2線の相対式ホーム配置となっており、最近の時流に合わせてホームドアも設置されています。
ホーム自体は地下1階相当の深さにあり、西谷方は地下トンネルとなっていますが、鶴見方は掘割構造となっていて明かり区間もあります。
ホームの鶴見方に行くと、信号機がいっぱい付いており、なにやら線路の分岐部も見ることができます。
前回の記事でも言及したとおり、2022年度に相鉄・東急直通線が開通しますが、すでに東急直通線への分岐部も建設済みで、信号機も稼働しているようです。
信号機の配置を見る限り、東急線方面が本線、JR線側が分岐線の扱いなので、やはり東急線方面がメインルートであるということが、設備から見てもわかります。
ホームから地上1階の駅舎に上がろうとしたら、ある1本の柱にたくさんの人が群がっていました。
どうやら、この柱についている駅名標を撮影しているみたいです。
なぜこの駅名標だけが多くの人を惹きつけるのか、最初は全く分からず困惑・・・
そして皆さん、駅名標の下部をアップで撮影していたのでよく見てみると、なんと「タモリ倶楽部」の文字と出演者のサインが書かれていました。
後で知ったのですが、タモリ倶楽部の企画で開業前の当駅を訪れ、そのときこの駅名標にサインを残して行ったそうで、それを撮影していたんですね。
てことで、私も上の皆様のように撮影しておきました。
思わぬ出会いを経たところで、駅舎に上がります。
ボカシ処理も一苦労なくらい、見物客でごった返していました。
といってもこの混雑、単に見物客で溢れかえっているわけでは無く、実は記念入場券・切符の購入希望者の行列が入り組んでいたのです。
なんでこんなに購入希望者がいるのかというと、この日の羽沢横浜国大駅では
・相鉄全駅入り記念入場券セット
・羽沢横浜国大駅の硬券入場券
・羽沢横浜国大駅⇒西谷駅の特別補充券
・自動券売機の入場券
の4種類の切符が発売されていて、購入希望者はそれぞれ別の列を形成し待機する方式を取っていましたが、それは逆に言うと、全部欲しい人は4回行列に並ぶ必要があったということです。
一見合理的に思える方式ですが、それは分散した行列を捌く能力があればの話。
ほとんどが複数種類の購入希望者だったため、駅構内から人が一向に減らず留まり続け、その後もどんどん新規客が押し寄せてきたので、やがて駅のキャパを越えて駅前の歩道にまで溢れかえり、収拾がつかないカオスな状況に・・・
晴れていたからマシでしたが、これが雨だったら最悪でした・・・。
明らかに客数と比して販売側の人員が不足していたので、手売りの3種類の販売箇所を分散せずに一カ所に纏めマンパワーを集約したほうが、早く捌けたんじゃないでしょうかね。
といったところで切符が買えるわけでもないので、そんな大行列に並びまずは硬券入場券を購入。
これを買うのに、45分ほどかかりました・・・。
実は相模鉄道では収集家向けに、全駅で硬券入場券を日常的に発売しているので、単に硬券入場券が欲しいのであればいつでも購入可能ですが、やっぱり皆さん開業日の日付入りが欲しいので、大行列となっておりました。
ちなみに、全駅セットの硬券入場券にも羽沢横浜国大駅は含まれていますが、そちらは開業記念仕様の特別な様式であるため、通常様式の入場券とは異なります。
入場券と一緒に12000系をあしらった紙が写っていますが、硬券入場券購入者にはポストカードが1枚オマケで付いてきました。
しかもポストカードは3種類用意しているとのことだったので・・・
まんまと3枚購入させられてしまいました (^_^;)
さすが鉄オタ慣れしている会社だけあり、収集家心理をくすぐってきますねぇ。
続いては特別補充券ですが、こちらは入場券の倍となる1時間半も並びました・・・。
「なんで1種しか売らないのに、こんなに時間がかかるんだ?」と思っていましたが、その場で1枚1枚全部手書き発行していたようで、そりゃ時間がかかるわけですな。
何百枚も手書きし続けた担当のかた、ご苦労様でした。
ついでに運賃表も記録。
相鉄とJR両方の運賃表が掲示されています。
なんかの記事で取り上げられていた「隣駅の武蔵小杉駅より、離れている鶴見駅や川崎駅のほうが安い」という不思議。
当ブログに出入りする方には細かい説明は不要と思いますが、運賃計算上の横浜羽沢国大駅の隣駅は鶴見駅なので、鶴見駅までの切符が一番安くなっています。
実際の列車に乗っても真っ先に鶴見駅を通過するので、理由が分からない方は実際に乗ってみることをオススメします。
その隣にあった駅張りの時刻表。
早朝に羽沢横浜国大駅始発の西谷行きが3本、海老名行きが1本設定されています。
これはJR方面からの始発列車到着がかなり遅いため、相鉄本線方面への救済列車という意味合いが強そうですが、そもそも下りの始発列車が7:30到着って、やる気なさすぎじゃないですか・・・。
まあ東急直通線が出来れば、変化がありそうなポイントですね。
切符購入後、ようやく外観を撮影。
駅舎本体に掲げられた看板は、相鉄単独表示となっています。
一方駅の入口上部に掲げられた看板は、相鉄とJR東日本の併記となっています。
この看板も、相鉄・東急直通線が開業したら東急入りに変更されるでしょうから、後々貴重な写真になるかもしれませんね。
あと割とどうでもいいことですが、気になったのがこちら。
なぜか羽沢横浜国大駅の自販機は交通系ICカードに対応していないのです。
これだけキャッシュレス化が叫ばれているご時世、しかも乱立するICカードの中で最強クラスのシェアを持つ交通系ICカードの本丸である鉄道駅に新設されたにもかわらず、なぜ対応しないのか逆に知りたいですね。
この日は開業初日ということもあり、駅舎の隣で「ハザコクフェスタ」なるイベントが行われていたので、そっちも見物してみました。
イベントの最初には開業式典が行われ、まずは相模鉄道の千原社長が挨拶。
続いて来賓代表として、国土交通省関東運輸局の吉田局長が挨拶。
関東運輸局局長ということは、関東地方における交通行政のトップの方なので、一般で言えば大企業の支社長クラスに当たりますね。
ほかにもJR東日本とJR貨物の支社長兼役員も招かれており、なかなかすごい面子が揃って居たので、この相鉄・JR直通線がいかに大きな事業であったかが窺えます。
挨拶の後は、相鉄関係者および来賓のほか、相鉄のマスコット「そうにゃん」も加わって、テープカットが行われました。
雲ひとつない青空の中でテープカットができて、良かったですね。
これにて羽沢横浜国大駅の探訪は終了です。
今回は滞在時間のほとんどを、切符購入の行列に並ぶことに費やしてしまい細部まで見ることができなかったので、新駅ブームが去った後に改めて再訪したいですね (^_^;)
次回は羽沢横浜国大駅からJR線への直通列車に乗って、相鉄・JR直通線の完乗を目指します。