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今回も前回に引き続き、遠征2日目の宗谷ラッセル追っかけ撮影 午後の部の模様をお届けします。
問寒別を通過したラッセル列車は、天塩中川駅で乗務員の交代を行うため、天塩中川駅で少々停車します。
その停車時間を利用し、天塩中川駅~佐久駅にある通称琴平カーブと呼ばれている定番撮影地へ先回りすることに。
ついて早々、今回の遠征で一発撮っておきたかった車両を撮影。
51D「宗谷」
昨年登場したキハ261系5000番台充当の特急「宗谷」です。
札幌駅~稚内駅を直通する特急「宗谷」は、本来キハ261系0番台が所定運用の列車でありますが、キハ261系0番台は冬期間に故障が多く発生するうえ予備車がほとんどないため、たびたびキハ183系一般車や「ノースレインボーエクスプレス」車両による代走が行われていました。
そして近年「ニセコエクスプレス」「クリスタルエクスプレス」といった、キハ183系列のリゾート車両が相次いで引退したことから、それらが担っていた臨時・団体列車と、「宗谷」「サロベツ」を始めとする定期特急の予備・波動用編成を兼ねた車両として登場したのが、このキハ261系5000番台であります。
この5000番台はプレス発表時から気になっていた存在でしたが、冬期間は0番台の予備車確保のため計画的に「宗谷」「サロベツ」を代走することになったので、今回撮影することが出来ました。
内装も1000番台から変更されているようなので、今度は乗り鉄してみたい車両ですね。
といった感じで「宗谷」通過時は雪は止んでいたのですが、その後は一転し風こそ弱いもの大雪に変化。
そんなお天気の中、ラッセル列車がやってきました。
望遠構図だと、より降雪が強調されますね。
まあ前回の問寒別でいいカットを得られたこともあり、より多くのシチュエーションを得るという意味では大雪も歓迎でございます。
手前に引き付けてもう一丁。
雪362レ DE15 2515
本来であれば白樺林の中を駆けてくる構図になるのですが、この降雪量ではそんなのわかりゃしないですな(笑)。
ちなみに今シーズンの宗谷本線沿線は、道南や東北北部のような若干湿った雪が降ることが多く、道北にしてはかなり重たい雪質だったのが特徴だったようで、このカットでも粒の大きさがはっきりと認識できるほどでした。
続いては音威子府駅南側にあるスキー場横のポイントへ。
宗谷本線で特に積雪量が多いのは美深~天塩中川にかけての区間なのですが、そのなかでも音威子府付近は北海道内でも有数の豪雪地帯であるため、ド迫力な排雪シーンが期待ができる場所でございます。
現着すると、予想通り線路が見えないほどの積雪があったのですが、若干弱まったものの相変わらずの降雪状態で迎え撃ちます。
おおっ、いい具合に搔いてくれていますねぇ。
引き付けてもう一丁!!
雪362レ DE15 2515
期待通りの迫力ある搔きを披露いただき、なかなか満足な仕上がりになりました。
この先も積雪がかなりありそうなので、続いては正面ドカンの構図で撮影できる恩根内駅南側のカーブポイントへ。
現着すると雪も止んで、見通しもええ感じとなっていました。
ラッセル列車が恩根内駅を通過。
ラッセル列車は、掻いた雪をホーム上に飛ばさないようにするため、駅通過時は減速して通過します。
そのため駅の前後ではほとんど作業せず駅撮りでは良い画を得られないため、沿線撮りが必須となるのが敷居の高さに繋がっていますね。
駅を通過すると、ホーム側のウイングを広げて加速。
遠くから見ても、かなりいい掻きっぷりですね。
雪原を切り裂くように向かってくる巨体に怯むことなく、十分に引き付けてシャッターを連射します。
雪362レ DE15 2515
こちらでも良きカットをいただけました。
さらに南下して、日進駅~北星駅にある東恵橋という宗谷北線ラッセル随一の有名ポイントへ。
さすが定番撮影地だけあり、金曜日にも関わらず20名ほどが集まりました。
このあたりまで南下すると、音威子府や美深界隈と比べて積雪が多少減るのですが、そでれもまずまずの掻きっぷりですね。
ここは跨線橋なので、ラッセル列車も減速することなく一気に駆け抜けます。
本日のシメカット。
雪362レ DE15 2515
なかなか美しい掻きっぷりで良かったです。
これにて2日目の宗谷北線ラッセルの追っかけは終了。
対向列車の遅れの影響で30分ほど遅れましたが、予定通り8発追いかけることができ、成果も期待以上のものを得られたかなと。
もし消化不良だったらさらに南下し、塩狩あたりから宗谷南線ラッセルに転戦する気でしたが、そんな必要もなくホクホク顔にて終了できました (^o^)
今日は朝から何も食べていなかったので、名寄市街へ移動して遅めの昼食。
北海道では定番のラーメンチェーン「さんぱち」でございます。
定番の味噌ラーメンと明太子ご飯を発注。
「さんぱち」のラーメンをを食べたのは、2018年の北海道放浪の旅以来2年半ぶりでしたが、なかなか美味かったです。
昼食の後は、本日のお宿がある豊富町へと国道40号線を引き返します。
前日の旭川市→稚内市の強行軍と比べれば距離は半分、時間帯も夕方とゆとりのスケジュールだったので、明日以降のため何か所かロケハンをしながら6時過ぎに豊富町に到着。
今回お世話になるのは「ヤドカリハウス」という、ホテルとゲストハウスの中間的なお宿です。
お部屋の様子。
部屋の造りは普通の住宅、ベッドも一般用の折り畳み式、トイレ・浴室・洗面所などの水回りは共同使用ですが、素泊まり一泊4000円弱とリーズナブルで、そのあたりが気にならない人はおススメです。
歯ブラシとタオルはありますが、浴衣など寝間着は提供されないのでご注意を。
そして今回豊富町に宿泊したのは、朝からのラッセル撮影に便利という以外にも、町内にある「豊富温泉」に行きたかったのも大きな理由でした。
というわけでチェックイン後、車で10分ほどの場所にある町営の日帰り温泉へ。
豊富温泉は「日本最北の温泉郷」で、町内には温泉宿がいくつかあります。
そして豊富温泉はちょっと変わった特徴があります。
知覚的試験の欄に「石油臭」と記載があるとおり、お湯には原油成分が含まれているのです。
豊富温泉は、大正時代に原油採掘のため地盤を掘ったところ湧出した温泉で、原油成分が保湿効果をもたらしアトピーなどの皮膚病に効くとされており、湯治目的で訪れる方も多いとのことで、この日帰り温泉でも「湯治客専用の浴場」があるほど。
私は病気というほどではないものの、冬場になるとあかぎれを必ず起こすなど肌が弱いので、プチ湯治もかねて浸かりに来ました。
感想としては「ガソリンスタンドでお風呂に入ってる」みたいな感じでした(笑)
私はお湯で薄めた一般客用の浴場に入りましたが、湯治客用の浴場ではお湯に油が浮くほどの濃度だそうで、そちらはもっと強烈なんでしょうね。
気になった方は、ラッセル撮影のついでにでもお越しくださいませ。
温泉から宿に戻り、晩飯兼晩酌を。
セイコーマートのホットシェフでお腹いっぱいになりました。
これにて2日目が終了。
次回からは3日目のお話に入ります。