前の記事はこちら。
変わりゆく北海道の鉄路を記録する旅 3日目① 引退間近のスラントノーズを撮る その1
苗穂ストレートを後にし、次に向かったのは「とある工事現場」です。
工事の正体はこちら。
苗穂駅移転工事が行われている現場です。
苗穂駅の北側にはJR北海道苗場工場が隣接しているため、苗穂駅舎は南側の道路にのみ接しており、駅の北側に向かうには駅の西側にある歩道橋を使って大きく迂回する必要があり、以前より南北の往来には不便を強いられていました。
そして2005年、駅北側にあったサッポロビール札幌工場の跡地に「サッポロガーデンパーク」が開業したことで南北の往来流動が増加し、このころから苗穂駅の移転が議論されるようになりました。
その後2013年に苗穂駅移転が正式に決定し、2016年に工事着工、現在は2018年度中の開業をめざし工事が進められています。
今回はそんな苗穂駅移転工事の様子を見て回ることにします。
※訪問したのは2017年12月30日のため、現在はもっと進んでいると思われます。
まずは線路を南北にまたぐ歩道橋を目指します。
新駅舎は歩道橋の真横に造られているようです。
歩道橋の階段は、工事のため階段部分が付け替えられていました。
橋部分の終端が新しくなっているのがわかると思います。
ちなみにこの歩道橋は、函館本線上りの撮影地として有名な場所でした。
こんな感じで「オホーツク」や「スーパーカムイ」をお手軽に撮影できたのですが
現在は工事中の駅舎に遮られ、撮影は厳しくなってしまいました。
無念です・・・。
現歩道橋のすぐ東側には、新しく自由通路となる橋が架けられていました。
橋が架けられる前は、こんな感じで苗穂工場の様子を見ることができましたが
現在は橋に遮られてしまい、様子をうかがうことはできません。
まあ、函館本線の撮影アングルとは違い、自由通路の併用が開始されればまた見ることが出来そうですが。
歩道橋の下には、すでにホームが出来ていました。
駅舎側は基礎工事の段階でしたが、札幌方終端部は基礎工事が終わり屋根も骨組みが出来ているので、あっという間に完成しそうです。
歩道橋を渡って北側へ。
駅舎機能は線路上部に造られるので、正確に言うとこちらの建物は自由通路部分となります。
駅前広場も整備されるそうで、待望の苗穂駅北口は随分と立派なようです。
南側に戻ります。
左の白い囲いが自由通路の南側昇降棟で、右の灰色の建造物が苗穂駅本体。
移転後の苗穂駅は、典型的な自由通路一体型の橋上駅となります。
手前のだだっ広い空間も、南口駅前広場として再開発されるそうですが、その駅前広場には地上25階建て90mのツインタワーが建設されるらしいです。
札幌駅を挟んで反対側の桑園地区とは現在随分と差を付けられていますが、再開発完成後は「サッポロガーデンパーク」や「サッポロファクトリー」も含めると、苗穂地区も結構な商業地区として生まれ変わりそうですね。
そんなわけで、大きく変わろうとしている苗穂駅の様子をお届けしました。
今年の帰省時はまた随分と姿が変わっている・・・というか、もしかしたら新駅舎が開業しているかもしれませんね。
いずれにせよ、再訪してみたいかなと思います。
そして最後に「去りゆくもの」を撮影。
現苗穂駅舎です。
保存はされないでしょうから、移転後は解体される運命にあります。
この駅舎に残された時間もあと1年ばかり。
最後まで無事に、その使命を全うしてもらいたいものです。
次の記事はこちら。
変わりゆく北海道の鉄路を記録する旅 3日目③ 札幌にやってきた789系0番台を撮る