ここのところ、先日のゴールデンウィークの成果である旅客列車の撮り鉄記事が続いておりますが、溜まっている鉄道模型の整備も並行して行っておりました。
TOMIXから発売された「特急サロベツ」用のキハ183系です。
ちなみに、こちらの製品が発売されたのは昨年7月なので、新製品でもなんでもありません。
私も発売から間もない頃に購入したので、つまり購入してから10ヶ月も放置していた代物に、今回ようやく手を付けたということになります(笑)。
こちらを購入した時は本ブログを立ち上げる前だったことから購入レビューもしていないので、まずはパッケージを開封して軽く製品紹介です。
左:Aセット 右:Bセット
何が違うかは一目瞭然で、Aセットが先頭車2両とも貫通型、Bセットが片方のみ非貫通型のスラントノーズ車が含まれているかの違いです。
各セットの編成の運用時期は
Aセット:2000年3月~2016年3月
Bセット:2016年3月~2017年3月
となっており、Aセットの運用時期のほうが圧倒的に長く、Bセットはキハ183系運用時期の最後の1年のみしか見られませんでした。
Aセットの姿
Bセットの姿
私も「サロベツ」と言えばAセットの姿の印象が強く、Bセットの姿は2回くらいしか見たことがなかったです。
てなわけで、さっそく整備開始。
まずはヘッドライトを光らせてみます。
相変わらず白色LEDの青白い光です。
実車は全部シールドビームなので、恒例の色差しをするため先頭車を分解します。
貫通型は屋根板を取り外して、ライトユニットを押しこむと外れます。
スラントノーズも屋根板を取り外して頭上ライト用の導光体を取り外した後、下からライトユニットをピンセットですくい上げるようにすると外れます。
取り外したライトユニットをさらに分解し、構造を確認します。
貫通型、スラントノーズともに、上部ライトは導光体の根元、下部ライトは導光体の先端に着色することにします。
貫通型
スラントノーズ
塗料はいつものタミヤ「X-26 クリヤーオレンジ」を「X-20 エナメル溶剤」で少し薄めて塗ってみました。
乾燥させているうちに付属品の取り付けを行います。
まずはAセットの付属品から。
・列車無線アンテナ
・ホイッスル
・ホイッスル取り付け用の治具
・幌枠
がついてきます。
ちなみにA・Bセットともに貫通型には最初から列車無線アンテナが取り付けられているので、Aセットでは列車無線アンテナは使いません。
ホイッスル取り付けには車体加工が必要です。
0.5mm刃のピンバイスで屋根をグリグリします。
ぴったりはまったので、接着剤は使いませんでした。
続いて幌枠です。
「付けたかったら付ければいいと思うよ」とのことですが、それじゃあんまりなので手持ちの実車の写真で確認します。
稚内方の先頭車
札幌方の先頭車
ほかにも10枚ほど写真がありましたが全部幌枠が付いていたので、「サロベツ」に関しては基本的に幌枠装着が定位のようですね。
それと写真を見て気付いたのは、サロベツ用キハ183形の幌枠は縁が黒色に塗装されていることが多いということです。
上記一番下ともう1枚グレーのままの写真が見つかったのですが、それ以外の写真は全部黒色に塗装された姿が写っていました。
というわけで、今回は幌枠が黒色に塗装された姿の再現も行うことにします。
塗装に使用するのはこちら。
ガンダムマーカーの油性極細タイプです。
これで幌枠の縁にスミ入れを行いました。
ペンでなぞっただけですが、成形色丸出しよりもグッと印象アップしました。
ただ、実車でも極少数ながらグレー色も存在するようなので、Bセット含め3両ある貫通型のうち2両分だけスミ入れ加工を施しました。
続いてBセットへ。
・列車無線アンテナ×2種
・ホイッスル
・ホイッスル・列車無線アンテナ取り付け用の治具×2種
・幌枠
・特急シンボルマーク
がついてきます。
貫通型はAセットと同じくホイッスルを付けるだけですが、スラントノーズはちょっと部品が多いです。
まずは列車無線アンテナ。
列車無線アンテナは1両に2種類付けるようです。
取り付けには、0.5mmのほか0.8mmのピンバイス刃が必要となります。
特急シンボルマークの取り付けは、車体加工不要でポン付けできます。
若干緩かったので、裏から接着剤を塗りました。
続いては車体ナンバーの貼り付け。
シートはA・Bセット共通のものが1枚付属します。
収録内容ですが
・稚内方のキハ183形:1501,1502,1503
・中間のキハ182形:501,502,503
・Aセット札幌方のキハ183形:1504
・Bセットスラントノーズ:218.219.220
・おまけ:キハ183-1505,1506,1507・キハ182-501(太文字)
となっています。
この「サロベツ」用キハ183系ですが、繁忙期の増結車を除き「サロベツ」用投入時にリニューアルが施された専用車両が充当されています。
あとから投入されたスラントノーズ車含め、番号に相違はないので収録された内容を素直に貼りつけましょう。
それと、なぜか元函館車のキハ183-1505~1507の番号がおまけで付属してきます。
ちなみに当該車両は、最高速度130km/h非対応車だけで構成された通称「N183系北斗」に充当されていた車両で、「北斗」運用から外れたあとは「オホーツク」に充当されているようです。
元函館車なのでスカートはグレー、貫通扉の横にトラマークがついているなど、模型のモデルとなった1504とは形態がちょっと違うので、そのままでは使えません。
しかも、これらの車両は「サロベツ」に入った実績もないようなので、他用途へ改造するための種車として使用する、上級者向けのおまけと考えるのがよさそうです。
最後はカプラー交換。
733系3000番台やキハ261系はボディマウント式TNカプラーを使用しましたが、今回は台車マウント式密自連形TNカプラーを購入しアーノルドカプラーから置き換えます。
というのも、北海道出身の私からするとキハ183系ほど購買意欲が掻き立てられる車両も無いわけで、TOMIXの「キハ183系沼」に嵌まることは明白・・・。
異なるセット同士の混結を行うときのためにカプラーは統一したいのですが、購入の度に高価なボディマウント式TNカプラーを買っていては財政的に厳しいので、キハ183系は安価な台車マウント式に統一することします。
さっそくカプラー交換してみます。
さすがにボディマウント式には及びませんが、アーノルドに比べるとグッと実感的になり、連結間隔も少しだけ縮まりました。
すべての整備メニューが終了したので、車両を組み立ててライトの色差しを確認。
ちとオレンジが濃いですが、まあいいでしょう。
幌枠のスミ入れも、いい味を出していると思います。
ついでにちょっと遊んでみました。
TNカプラーに交換したので、AセットとBセットを組み合わせて「なんちゃって増結サロベツ」を再現してみました。
「なんちゃって」である理由は、Aセットに含まれるキハ183-1504はスラントノーズ化した時には函館に転属していたため、サロベツに入ることが無かったからです。
「サロベツ」の増結車といえば「HET色青スカートのキハ183-500」というイメージがあるので、単品発売してほしいのですが・・・まあ無理でしょうね。
しばらくは所定編成で遊んでみたいと思います。
以上で今回の整備は終了です。
キハ183系は「オホーツク」セットもあるので、そちらも整備したいところです。