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安善駅での入換作業見物を終え、鶴見貯油施設がある安善町へ移動します。
グーグルマップより
「米タン」の出発地である米軍鶴見貯油施設は安善駅南側にある人工島の中にあり、安善駅横の踏切にかかる道路をまっすぐ南に進むとたどり着けます。
安善駅での入換見物後に自転車に跨って貯油施設に向かったところ、安善駅の方転作業中の時間を利用して列車より早く到着できたので、途中の境運河を渡るポイントでも撮影できました。
この区間では写真のように、誘導係がデッキに乗り込んで運転されます。
境運河を渡り切ったところに元浜安善駅があります。
ここには1986年まで「浜安善駅」という貨物駅があり、その当時は米軍鶴見貯油施設以外の工場とも繋がっていたそうです。
浜安善駅廃止後は安善駅の構内扱いに格下げされており、米軍鶴見貯油施設以外の引き込み線も廃止され、現在は「米タン」の機回し場として活用されています。
「米タン」が元浜安善駅に到着です。
左にカーブしている線路が米軍鶴見貯油施設への引き込み線なのですが、そのまま進入せずに一旦ここで機関車を切り離します。
終端まで引き上げ、機回し線を通って最後尾へ移動します。
施設内には機回し線が無いため、あらかじめこの場所で機回しを行い推進運転で施設内にタキを押し込む運用となっています。
元浜安善駅と貯油施設の間には公道が走っているため、機回し作業が終了し出発準備が整ったら道路を封鎖します。
この引き込み線は常時使用するような場所ではないため、遮断機は備わっていません。
そのため、列車通過直前に誘導係が遮断ロープを道路に掛けて封鎖します。
封鎖が完了したら、タキを施設内に押し込みます。
何度か一時停止をしながら、施設内に入っていきました。
ちなみに、貯油施設内は撮影しないほうが無難です。
貯油施設とはいえ軍事施設なので、レンズを向けただけでも注意されたという話を何人からも聞いております。
まあストリートビューやら衛星写真やらで丸見えになっているためか、最近はあまりうるさくは言われないようですが、フェンスの向こうは日本ではないので余計なことはしないほうが良いと思います。
貯油施設の入換を撮影した後は、積載列車である8079レを撮影するため浜川崎駅へ向かいます。
石炭列車が走るときは「米タン」と並ぶようですが、この日は石炭列車は運休だったので「米タン」のみ停車していました。
浜川崎駅を定刻に発車。
8079レ EF210-151
鶴見線側の発着線から南武支線側ホームの横を通過し、南武支線に入ります。
以上で「米タン」の追跡は終了です。
さて、2回に渡ってお送りした「米タン」特集ですが、いかがだったでしょうか。
「米タン」はパッと見は普通の石油列車と変わりませんが、タキに掲げられた「JP-8」マークや特殊な運用形態など、掘り下げれば普通じゃない点が多々あり、趣味的には結構面白い列車であります。
運転日が平日のみということもあり狙いづらい列車ではありますが、興味が湧いた方は一度撮影してみることをお勧めします。
私としては拝島駅側で撮影したことが無いので、機会があれば訪れてみたいと思っておりますので、撮影した暁にはここでご報告したいと思います。