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電鉄出雲市駅から一畑電車に乗って、出雲大社駅前に到着しました。
まずは駅舎をパチリ。
なんだかユニークな形をした駅舎ですね。
出雲大社前駅舎は「登録有形文化財」と「近代化産業遺産」に認定されています。
建築物としても価値のある駅舎のようです。
駅舎内の様子。
ドーム型の天井まで吹き抜けとなっており、窓はステンドグラスで飾られています。
内装もレトロ調に纏められていて、まるで大正~昭和期の佇まいです。
出雲大社駅は有人駅ですが、窓口ではテツ向けに車掌乗務時代の珍しい切符が色々売っており、趣味発券もしてくれます。
今回は硬券入場券のほか、有料特急が設定されていた時代に使っていたという車内補充券を購入しました。
こちらは昭和3年に製造された「デハニ50形」という車両で、電車では国内最古参級という、鉄道博物館に所蔵されてもおかしくないレベルの貴重な車両です。
今回はこのデハニ50形が見たくて、ここまでやってきました。
そしてこのデハニ50形ですが、車内が公開されており自由に入ることができます。
現役末期はお座敷車両に改造されていたそうですが、引退後に撮影された一畑電車を舞台にした映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」に登場する際、原型に近い形に復元されたそうです。
面白いと思ったのが、日除けの仕組みです。
窓枠と座席の間に「すのこ」のようなもの仕込まれており、これを引き出すことで日除けになります。
ブラインドカーテンなんてものが存在しなかった時代の知恵ですね。
この車両は形式名が「デハ ニ 50」であるとおり、客室内に荷物室があります。
こんな感じで、終点方の窓枠1つ分のスペースが客室と仕切られており、ここを荷物室として使っていたようです。
客室のドアは自動化されておらず、手動のままとなっています。
これは復元されたものではなく、製造当時からの原形を保っているそうです。
現代の水準からすると、とても鉄道車両のドアとは思えませんね。
運転台も公開されています。
最新の電車の運転台は各種モニター装置やら電子部品が満載されていますが、デハニ52の運転台にはそんな類のものは一切なく、機械部品オンリーで構成されています。
まるで路面電車の運転台のようなシンプルさですね。
こんな感じでデハニ50形の見学してみました。
デハニ50形は今回ご紹介した52号車のほか、雲州平田駅にある車庫で53号車も保存されているのですが、なんと53号車は実際に運転することができます。
体験運転は毎週末実施しているそうなので、気になる方は参加してみてはいかがでしょうか。
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