前の記事はこちら。
前回まで東京メトロ2000系の甲種列車の話題をお届けしましたが、今回から趣向をガラッと変えた新シリーズをお届けします。
神奈川県有数の観光地である箱根地区には箱根登山鉄道という鉄道があります。
その箱根登山鉄道に「モハ1形」という車両が在籍しているのですが、その車両が7月19日に引退することが発表されており、引退記念の装飾なんかも実施されています。
箱根登山鉄道 ホームページより
こうやって書くと、単に1つの車両が引退するだけのように思えるのですが、実はこのモハ1形には大きな特徴があり、旅客車としてはナローゲージや路面電車用の車両以外では数少ない「吊り掛け駆動」の車両なのです。
しかもモハ1形は、琴電や上毛鉄道に在籍する動態保存車とは異なり、毎日のように定期運用に入っている現役バリバリの車両であるということも特筆すべき点でしょう。
箱根登山鉄道自体は、乗り鉄というより箱根観光のときに何度も乗っていたのですが、モハ1形には当たったことが無かったので、引退前に1度乗りたいと思っていました。
そんな折、前回よりご一緒しております関西のブログ友「難波オヤジ」さんが、関西へ帰る途中に箱根登山鉄道に立ち寄るとのことでしたので、便乗させていただく形でモハ1形へ会いに行くことにしました。
というわけで、横浜市から東名高速で西へ向かい、箱根登山鉄道の大平台駅へやってきました。
箱根登山鉄道にはスイッチバックが3カ所かありますが、大平台駅はその中の1つとなっています。
そんな駅であるため、ホームは行き止まり式となっています。
一方の反対側は、片渡り式のポイントが交互に配置されており、左側が箱根湯本への線路で、右側が強羅への線路となっています。
4つの分岐器のうち右奥1つだけが電気転轍機で、それ以外の3つは発条転轍機(スプリングポイント)というのが、なかなか面白い線路配置だと思います。
スプリングポイントの「ガシャ」っと跳ね戻る音が間近で聞けるのも、個人的には高得点ですな。
ホームに降りると、モハ2形が停車していました。
パッと見はモハ1形と似ていますが、こちらは動力機構が平行カルダン式に改造されています。
今の箱根登山鉄道のフラグシップは3000形「アレグラ号」ですが、私の中ではモハ1形とともに、箱根登山鉄道と言えばこの顔と塗装ですなぁ。
後ろに付いていた109号は、緑色の塗装になっていました。
これは会社創設時のリバイバル塗装だそうです。
続いて本命の列車が、強羅から山を下りてきました。
モハ1形 103号+107号
運用も調べていなかったので、運用から外れていたらどうしよう・・・なんて思っていましたが、幸先よく撮影できてラッキーでした。
大平台駅ではスイッチバックを行う関係上、停車時間が長めにとられているので、引退記念の装飾も色々撮影できました。
このあとモハ1形は箱根湯本へ向けて下っていきました。
モハ1形が折り返してきたところも撮影するため、しばし撮り鉄を続行。
大平台駅では、ダイヤによって上下列車が並走して進入することもあるようです。
1枚目の2両目の位置を見ると、勾配とカーブのえげつなさが分かると思います。
何十年間もの間、数えきれないほどの観光客を乗せて箱根を上り下りしてきたモハ1形ですが、もう間もなくその使命を終えようとしております。
最後の雄姿を撮影できてよかったです。
そんなわけで、無事にお目当てのモハ1形を撮影することが出来たのですが、ここでご同行いただいたブログ友氏「難波オヤジ」さんとお別れ。
関西からの遠征、本当にお疲れ様でございました。
またどこかでご一緒できればと思っております!!
この先はソロ活動となりますが、ここからは帰宅も兼ねて乗り鉄にシフト。
その乗り鉄記録は次回の記事でお届けします。