川崎鶴見鉄道録

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魅惑の貨物専用線 岩手開発鉄道を撮る! その3 2019北東北撮り鉄遠征⑲

前の記事はこちら。

 

盛川の河川敷から、再び盛駅に戻ってきました。

まずは最初の記事でも撮影した盛駅横の歩道橋で、S字カーブを行く積載編成を狙ってみます。

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編成長から考えて、S字に捩ってくれるか賭けだったのですが、ギリギリS字になってくれて良かったです (^o^)

 

なんでこの歩道橋にまた来たかというと、実はこの歩道橋は岩手開発鉄道では数少ないお手軽俯瞰撮影ポイントなのです。

岩手開発鉄道には跨線橋が1本掛かっていますが、そこは自動車専用道のため歩行者は立ち入りできず、線路沿いの斜面から俯瞰する構図もいくつかあるようですが、それらも踏切じゃないところを線路横断しないと行けないグレーな場所や、整地もされていない崖のような急斜面を何十メートルも上らないと行けない場所などが多いです。

そんななかで、この歩道橋だけは公道扱いとなっているため、堂々と立ち入れるわけであります。

 

そして俯瞰構図で撮影した理由は、せっかく無蓋のホッパ車を使用した列車なのだから、積載された荷の様子も記録したかったから。

この列車は石灰石を輸送する列車なので、中身はもちろん石灰石が満載されています。

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黒い貨車に白い鉱石が積まれているので、分かりやすくていいですね。

 

この列車の待ち時間に、ちょうど三陸鉄道の発車シーンも撮影できたので、ついでにご紹介してきます。

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手前は「かいけつゾロリ30周年列車」、奥は「イオンタウン釜石」の、特別塗装車同士の豪華編成でした。

 

震災前の三陸鉄道は、釜石~盛間の「南リアス線」と、宮古~久慈間の「北リアス線」という2つの路線を持ち、釜石~宮古間はJR東日本の山田線を挟むという形態となっていました。

その後震災によりJR東区間が長らく休止していましたが、復旧と同時に三陸鉄道へ経営移管されることになり、2019年3月23日に盛~久慈間が「リアス線」という1つの路線に統合されました。

以前は路線が運行系統も3つに分かれていたため、接続点で乗り換えが必要でしたが、現在は全線通しの列車も運転されるなど、利便性が向上したようです。

この区間は震災前に全て乗り通したことがありますが、大船渡BRTも含めて機会があれば再度乗り鉄してみたいですね。

 

話が逸れましたが跨線橋を後にし、今度は盛駅北側に隣接する踏切へ向かいます。

ここで記録しておきたかったのは、こちらの建物です。

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パッと見は物置にしか見えないこちらの建物ですが、裏側に回ると・・・

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岩手開発鉄道 盛駅の文字が書かれた看板が掲げられています。

実はこの建物は1992年まで行っていた、旅客営業時代に使用されていた盛駅の駅舎跡なのです。

 

離れたところから見ると、こんな感じになっています。

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1両分ほどのプラットホームの上に、小さな駅舎(というか待合室)のほか、なんと駅名標まで残されておりますが、いまさら旅客営業を復活させる気が無いのは当然として、四半世紀以上前に廃止された設備をなぜ残し続けているのでしょう?

というのも、老朽化はしているものの放置プレーというわけでもなく、ちゃんと手を入れて維持整備しているとしか思えないほど、綺麗な状態が保たれているのです。

まあ趣味的には大歓迎なので、このまま維持してくれると嬉しいのですが。

 

思わず中に入って列車を待ちたくなる気分ですが、残念ながら敷地内は立ち入り禁止となっています。

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しかも真横に詰所がある故、無断侵入したら速攻でバレますので、アホなことはしないようご注意くださいませ。

 

プラットホームの反対側には、BRTの転回場があります。

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かつてはJR・三陸鉄道のレールもこの踏切まで伸びていたようですが、現在はレールを撤去され空き地になっています。

 

また踏切を挟んで反対側には、岩手開発鉄道の車庫があります。

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この日は運用入りしていなかった、DD5601が休んでいました。

 

一通り観察し終えたところで、本題の貨物列車撮影へ。

返空列車は、旧盛駅を通過するところを狙うことにしました。

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上の写真のように、列車通過時は毎回詰所から係員がホームに出てきます。

といってもタブレット授受があるわけでも、運転士の交代があるわけでもなく、ただ通過していくだけなのですが。

 

これにて盛駅周辺での撮影は終了。

次回は山側に移動して、山間を行く石灰石列車を狙います。