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大垣駅から東海道本線 美濃赤坂支線に乗って、美濃赤坂駅にやってきました。
美濃赤坂駅は、名古屋地区の名物貨物列車「赤ホキ」の出発駅として、貨物列車好きにはよく知られた場所。
今回はそんな美濃赤坂駅をぶらついてみます。
まずは美濃赤坂駅舎を見物。
とても味わい深い、木造駅舎が建っておりました。
駅舎の中の様子。
天井まで木造になっており、格子窓から柔らかな朝日が差し込む光景は、駅舎というより古民家の中にいるよう。
扉が無い故に時折涼しいが吹き抜け、とても風情を感じる空間でありました。
美濃赤坂駅は無人駅なので窓口は無く、設備はベンチがある程度です。
1976年までは小荷物の扱いもあったそうで、現在も窓口の跡が壁に残っています。
ベンチの横には床の間みたいな机があり、生け花と駅ノートが置いてありました。
駅舎のホーム側の姿。
こちらもなかなかの門構えでありますな。
駅舎は完全に地平レベルにあるため、ホームまではスロープが設置されています。
そしてホームからは、お目当ての「赤ホキ」が発着する貨物ホームが見えます。
この日は当時、新塗装に塗り替えられて間もなかったEF210 109号機が充当されていたため、Twitter上でも話題になっていました。
今度は駅を出て、貨物ホームへ移動。
美濃赤坂駅構内の大半は貨物用の設備が占めており、駅の東側にはいくつもの線路や貨物ホームが設置されています。
そしてお目当ての「赤ホキ」も、公道からよく見える位置に停車していました。
「赤ホキ」は、一度実物を見たかった列車だったので、こんな間近で見られてちょっと感動モノでした。
「赤ホキ」使用される貨車は、その名の通り赤茶色をしたホッパ車で、現在はホキ9500とホキ2000が混在して使用されています。
こちらがホキ9500。
ホキ9500形は1970年に誕生した車両ですが、一部の車両はホキ2500形からの編入車となっており、いずれも製造から50年近くが経過した古参な車両です。
現在運用されているホキ9500形は、天井にカバーが付いている生粋の矢橋工業の車両と、カバーが無い奥多摩工業から移籍してきた車両の2種類あります。
こちらがホキ2000。
こちらのホキ2000は2011年に登場した車両で、貨車としてはかなり新しい部類に入りますが、ホキ9500形をベースに開発されているので、見た目はホキ9500形とほとんど変わっていません。
これらの車両は、鉄道模型用の資料としても活用すべく、隅々まで記録させてもらいまいた。
そしてこの「赤ホキ」、JRの列車としては美濃赤坂駅が出発駅なのですが、実は「真の出発駅」というのが、美濃赤坂駅のさらに奥にあります。
美濃赤坂駅からさらに北に延びる、このヘロヘロな単線の先には「乙女坂駅」という、なんだかロマンチックな名前の駅があり、そこが「赤ホキ」の荷物である石灰石の積み込み場所となります。
この線路はJR線ではなく「西濃鉄道」という私鉄なのですが、「カンガルー便」の愛称でお馴染みの「西濃運輸」と「西濃鉄道」は全く資本関係のない別会社だそうです(自分は西濃運輸の関連会社だと思っていました)。
なんだか「町工場」とか「閉店した商店」みたいな外観ですね。
現在の西濃鉄道は貨物専業となっていますが、1945年までは旅客営業も行っていたそうです。
といった感じで30分ほどでしたが、美濃赤坂駅探訪を終了。
今度は「赤ホキ」を動いている姿を撮りたいですね~ と思い、実はこの3か月後に美濃赤坂駅を再訪しました。
したのですが・・・
残念ながら運休しちゃったため、撮り逃してしまいました ・゚・(ノД`)・゚・。
今年中にリベンジしたいと画策していますが、コロナ騒動がどうなるか・・・。
美濃赤坂駅は完全な行き止まりなため、いったん大垣駅へ引き返します。
9本目 東海道本線 美濃赤坂支線 710F 大垣行き 美濃赤坂(8:45)⇒大垣(8:52)
車両はここまで乗ってきたのと同じ、313系R112編成でした。
どうやら、1編成がひたすらピストン輸送しているようですね。
列車は定刻に美濃赤坂駅を発車。
行きはガラガラでしたが、今回は20人ほどの乗客がおりました。
車窓からは、出発待ちの「赤ホキ」が見えました。
いつか走行シーンも撮影したいですね。
あっという間に、大垣駅に戻ってきました。
今回乗った列車は、車掌付きのツーマン運転でしたが、折り返しの711Gからワンマンになるようですね。
両方の方向幕を記録できて良かったです。
9本目 東海道本線 美濃赤坂支線 710F 美濃赤坂⇒大垣
乗車時間:7分
移動距離:5.0km
次回からは、新たな地へ向けて移動を開始します。