川崎鶴見鉄道録

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KATO 789系1000番台「カムイ・すずらん」を買ってみた

先日、待ちに待った鉄道模型が新発売となり、早速購入したのでレビューをしたいと思います。

今回レビューするのはこちらの製品です。

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KATO 品番10-1210 789系1000番台「カムイ・すずらん」5両セット

KATOから発売された、JR北海道789系1000番台でございます。

 

実車の写真がこちら。

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789系1000番台は、国鉄時代から道央圏の電車特急で使用されていた781系を置き換えるため、2007年10月にデビューした特急型電車です。

津軽海峡線スーパー白鳥」用の789系0番台をベースに、共用運用を組む785系と同様の指定席車両「uシート」を含むモノクラス5両編成とし、乗降扉を全車2扉化するなど、道央特急の運用事情にあわせた設計変更がなされており、2017年3月の石北・宗谷特急および札幌~旭川の特急列車再編後は「カムイ」「すずらん」で運用中です。

今回製品化されたのは、2018年ごろに先頭車スカートのジャンパ線用の切り欠きが埋められた現行仕様で、HL-1004編成がプロトタイプとなっています。

 

この789系1000番台は、札幌市出身の私としては、とても馴染み深い車両。

そのため、KATOから製品化発表された時から発売を心待ちにしていたので、じっくりと見ていきたいと思います。

 

そんなわけで、さっそく開封

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先頭車を取り出して並べてみます。

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塗装・造形とも、手に取った瞬間に出来の良さががわかりますね。

特に一番目に付く先頭の鋼鉄部分は、質感が完璧だと思います。

 

続いては各車両のサイドビュー。

1号車:クハ789-1004

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2号車:モハ789-1004

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3号車:サハ788-1004(M車)

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4号車:モハ789-2004

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5号車:クハ789-2004

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今回の最大の特徴は、モーター車がモハではなくサハに設定されているということ。

実際の動力車以外にモーターを積むのはTOMIXの客車であったりしますが、それはあくまで長編成運転時の補機的な意味あいが強いので、今回のような常用モーターをあえてサハに乗せるというは、滅多にないんじゃないでしょうかね。

ただ各車両を見ていただければわかりますが、789系1000番台の床下は着雪防止カバーに覆われおり外観はモハもサハも大差ないため、重量バランス的に中間の3号車に設定したと思われます。

 

カプラーはボディマウント式が標準で付いてきます。

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TOMIXのTNカプラーには及びませんが、それなりに実感的な間隔です。

またボディマウント式の恩恵で、着雪防止カバーやトイレタンクなど車端機器もデフォルトで再現されているのも良いですね。

 

さらに細かい点も見てみましょう。

まずは各車両の台車から。

付属台車(T台車)

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付属台車(M台車)

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動力台車

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ネット上の写真と見比べる限り、かなり似ていると思います。

 

続いてはサハ788の屋根上機器。

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碍子が全部白色に塗装されており、残りは灰色の成型色となっています。

が、789系1000番台の碍子のグリス色は、登場時は緑色・その後の全検時に青色に変わったのですが、全部白色という形態はいくら探しても見当たらないんですよね。

特高線は銅色に色差し予定ですが、碍子はどうするか考えたいと思います。

 

 続いては各表記の印刷具合をチェック。

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保安装置やエンドの表記まできっちり表現するのは、さすがKATOといったところでしょうかね。

帯も先頭車の弧を描いている部分も含め、大きなずれや欠けも無く完璧です。

 

続いてはライト周りの出来を確認。

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ヘッドライトは、頭部がシールドビーム、腰部はシールドビームとHIDの混成となっており、実際の配色と合致するのですが、シールドビールの光量がかなり強いため、腰部はHIDの部分が完全に負けちゃってます。

あと頭上のライトは、実運用だとほぼ消灯して走行しているので、ここは点灯させない細工をしようかと思います。

 

あとこの製品で唯一の不満点が、ヘッドマークの部分です。

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車体のかなり深い場所にマークがあり、ぱっと見でも見栄えがイマイチです。

これはKATOのヘッドマークの特徴である、車内内蔵の回転式機構の造り的にしょうがないですかね。

 

・・・と思ったらですよ

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789系1000番台のヘッドマークは、回転式ではなく1枚ずつ交換する造りでした。

それだったら、もっと造りようがあったんじゃないの?と思うのですが、こういった機構にも競業他社との知財権があったりして難しいんでしょうか。

 

最後は付属品の確認。

まずヘッドマークですが、かなりの充実ぶりです。

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・カムイ(初期設定として車体に付属)
すずらん
・JRマーク(実車では列車名とJRマークが交互表示される)
・普通すずらんの末端部)
スーパーカムイ/快速エアポート
スーパーカムイ
ホームライナー

と、なんと7種類も付属してくるという豪華仕様で、789系0番台の代走で使用される「ライラック」以外は網羅されていると言ってよく、このあたりにもKATOが当製品にかける意気込みを感じられると思います。

個人的には、北海道在住時の列車であった「スーパーカムイ」のほうが馴染みがあるので、現行仕様にも拘わらず過去の列車を設定してくれたのは嬉しいですね。

 

もう一つは行先シールです。

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・カムイ 札幌
・カムイ 旭川
すずらん 札幌
すずらん 室蘭
スーパーカムイ/快速エアポート 新千歳空港
快速エアポート/スーパーカムイ 旭川
スーパーカムイ 札幌
ホームライナー 手稲

が設定可能です。

さらに789系1000番台は、2016年3月改正まで「スーパーカムイ」「快速エアポート」が直通していた関係で、特急車両にも拘わらず優先席の設定があったのですが、それ用の表示ステッカーもおまけで付いてきます。

 

 

といった感じで、KATOの789系1000番台のレビューをお届けしました。

個人的には、ヘッドマークの見栄えが微妙な点以外は文句無い出来という印象で、買って損は無いと思います。

こうなるとKATOさんには、789系0番台や共通運用の785系への展開も期待したいところですね。

 

工作した記事がこちら。