前の記事はこちら。
2019年8月14日 3日目
3日目は松阪市からスタートです。
実はこの日、2年ぶりに「超大型」まで発達した台風10号が接近しており、翌15日に西日本に上陸するとの予報が出ていました。
この先の行程と台風の進路から鑑みると、ギリギリかわせそうな気がしていたのですが、計画運休の情報もちらほら発表されている状況。
最悪は撤退の覚悟をしつつ、天気予報とJRの運行情報を注視しながら、3日目の旅を続行することにします。
台風の影響で朝から小雨が降る中、まずは松阪駅へ向かいます。
駅の看板には「近鉄松阪駅」と書いていますが、こちらの記事でもご紹介したとおり松阪駅はJR東海と近鉄の共同管理駅となっており、改札業務も南口がJR東海、北口が近鉄管理に分かれているため、このような看板になっています。
今回はホテルが北口側だったため、近鉄管理の北口改札で青春18きっぷの入鋏をしてもらったのですが、結果的にちょっと珍しいことが起きました。
今回は3日目の欄に改札印を押してもらったのですが、1日目のJR東日本鶴見駅、2日目のJR東海岐阜駅と、あきらかに改札印の様式が違います。
これは近鉄管理の北口を使ったため、青春18きっぷの日付欄に本来エリア外である近鉄の改札印が押されたのです。
実は私鉄の改札印を入鋏できる駅は結構あり、わざわざ当該駅まで別に乗車券を買って移動し、その駅で入鋏してもらってから旅を始める人もいるそうな。
ちなみに川崎鶴見界隈では、京急が管理する八丁畷駅、さらに昨年開業したばかりの羽沢横浜国大駅は相鉄管理なので、それぞれの会社の改札印で日付を入鋏してもらうことが出来ます。
そんな感じで入鋏をしてもらったところで、3日目の乗り鉄を開始。
3日目は、紀伊半島のフチをぐるっとなぞるように走る、紀勢本線の完全踏破を目指します!!
19本目 紀勢本線 327C 新宮行き 松阪(6:48)⇒新宮(10:21)
紀勢本線は亀山駅と和歌山市駅を結ぶ路線で、最南端の少し東寄りの新宮駅を境にJR東海とJR西日本に分かれています。
まずはこの列車に乗って、紀勢本線のうちJR東海区間を踏破します。
列車は定刻に松阪駅を発車。
乗車率は2両編成で40人ほどでした。
ここで参宮線への乗り換えのためか、半分ほど降りてしまい車内はガラガラに。
多気駅までは参宮線への乗り鉄時に通ったので、ここから先が紀勢本線の未乗区間となります。
紀勢本線南部のイメージと言えば、太平洋沿いにそって進むイメージですが、尾鷲あたりまでは単調な山間区間が続きます。
風はないもののどんよりとした雲が広がっており、ちょっと心配です。
大内山駅で、対向列車と交換。
あちら側も、車内はガラガラでした。
そんな感じで山を越えて、紀伊長島駅に到着。
ここで高校生が10人ほど乗ってきて、車内に活気が戻ります。
紀伊長島を過ぎると、海がちらほらと見えるようになってきます。
湾内は穏やかなものの外に面した海岸は波が高く、まるで冬の日本海のように荒ぶっていました。
尾鷲駅に到着。
ここで紀伊長島駅から乗ってきた乗客が、全員降りちゃいました。
その結果・・・
真昼間の列車だというのに、2両編成の列車で乗客は私一人に (^_^;)
台風が接近しているにもかかわらず、よりにもよって高波予報が出ている紀勢本線の奥深くに突っ込むなんてバカは、私以外いなかったようです(笑)
そんななか新鹿駅というところで、特急との交換待ちのため運転停車。
しばらく停まるらしいので、ちょっとプラプラすることに。
こちらが新鹿駅舎。
1983年に無人化されたそうですが、有人駅時代の駅舎が残っています。
駅舎内の様子。
駅舎内には有人駅時代の窓口が残っており、毎年8月に行われる「熊野川花火大会」の日だけは係員が派遣されて、1日だけ窓口が復活するそうな。
この日も1人のみですが乗客がいたので、日常利用もちらほらありそうです。
シャッターには、かわいいペイントが施されていました。
新鹿駅のホームは、1面2線でホーム終端がスロープ状になっている、昔ながらの佇まいです。
嵩上げ改良もされておらず、ごらんの通り車両ドアとはものすごい段差が発生。
カーブの内側のためカントによる影響もあると思いますが、今どきここまでの段差があるホームも、JRでは珍しい気がします。
そうこうしているうちに、対向の「南紀」がやってきました。
高速でぶっ飛ばしていきました。
交換を終えて、再び新宮駅へ向けて出発。
綺麗な砂浜に、ものすごい白波が押し寄せています。
熊野市駅に到着。
ここで数人の乗降がありました。
ガラガラだったとはいえ、ロングシート3時間半はキツかったです・・・。
19本目 紀勢本線 327C 松阪⇒新宮
乗車時間:3時間33分
移動距離:145.6km
多気・紀伊長島・尾鷲・熊野・新宮周辺で区間利用がちらほらある程度で、紀勢本線の東側では普通列車で長距離を乗り通す日常需要は、少ないように見えました。
18きっぷを使い、普通列車で紀勢本線を乗り鉄しようとする方はご参考に。