川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

大正期に復元された門司港駅舎探訪 2021GW 西日本遠征⑧

前の記事はこちら。

此度の西日本遠征、初回から前回までの7回はブログ友氏とご一緒しておりましたが、ここからは私だけのソロ活動が始まります。

 

本日の宿は岡山市、明日からの足となるレンタカーも岡山駅前から手配済みなので、小倉駅から岡山駅まで新幹線で移動予定です。

ただレンタカーは夜から借りることになっており、出発するにはまだ4時間ほど余裕があったので、時間潰しも兼ねて前々から行きたかったスポットを3つほど回ってから小倉を発つことにしました。

 

ブロ友氏とは門司港駅近くで解散し、徒歩で門司港駅へ移動。

この門司港駅こそが、前々から行きたかったスポット1つ目でございます。

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現在の門司港駅舎は1914年(大正3年)に建てられたもので、大正時代のターミナル駅でよく見られた洋館様式のものがそのまま残っています。

関門トンネルが完成するまで「九州の玄関口」として大いに栄えた歴史があることから、駅舎もかなり立派で建築物としての文化的価値も高く、門司港駅舎は国の重要文化財にも指定されており、重文に指定された現役駅舎はここと東京駅丸の内駅舎の2つだけだそうな。

 

そんな門司港駅舎ですが、私は初訪問では無く今から14年前の2008年にも訪れたことがありました。

そのときの写真がこちら。

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現在の写真と比較すると、外観が微妙に変わっているのにお気づきと思います。

 

実はこの門司港駅舎、2012年から2019年にかけて大規模な修復工事が実施され、大正時代の姿へと復元されたのです。

復元工事が行われたのは知っており、復元前と復元後の姿を見比べてみたいなと前々から思っていたのが、今回の訪問の真の目的であります。

ただ本遠征での門司港駅訪問は予定外だったゆえ、事前に過去写真をチェックできなかったため画角は異なりますが、復元前と比較してきたいと思います。

 

まずは駅舎の外観から。

〇復元前

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〇復元後

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外壁は綺麗にお色直しされ、屋根上の装飾なども復元させたそうです。

また復元前は駅舎の入口に屋根が付いていましたが、これは昭和期に増築されたものだったことから、大正時代の外観に戻すという意味で撤去したそうな。

 

続いて駅舎の中へ。

〇復元前

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〇復元後

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復元前もそこそこのレトロ感は残っていたものの、所々に美観を損なう改良が加えられ中途半端な印象がありましたが、復元に当たり天井や床も含めて全面改修を受けて統一感のある綺麗な姿に。

照明も不格好な吊り下げ蛍光灯から趣あるシャンデリアに変更され、雰囲気が増しておりますね。

 

旧待合室部分はみどりの窓口として流用。

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さすが九州の玄関口だけであり、現代でいう上級クラス専用ラウンジ的な設備も整えられていたようですね。

結構人がいたので写真は撮りませんでしたが、こちらも美しい内装でありました。

 

最後は駅舎を抜けてホーム部分へ。

〇復元前

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〇復元後

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復元前はあんまり撮ってませんでしたが、見る限りあまり手は入ってなさそうですね。

ホーム根元にある「もじこう」の駅名標も健在でありました。

 

そしてホーム上には、これまた予想外の列車が在線!!

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なんとJR九州が誇る豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」が停まっていました。

実は駅舎の撮影中、やけに駅舎見物の観光客が多いなと思っていたのですが、どうやらこの列車の乗客がいたようですね。

 

ななつ星を見たのは今回が初めてだったので、ついでに機関車や細かい装飾なども観察させてもらいました。

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この列車、車体がブドウ色かつピカピカなコーティング?がされているため、車体が鏡面反射して周囲がモロに写り込むのが難点ですね (^_^;)

個人的にこの列車の撮影のために九州まで遠征することは無いでしょうから、駅撮りとはいえ遭遇出来てラッキーでございました。

 

さらに駅内を探索すると、ホームに併設されている留置線群にもう一つ気になっていた車両を発見!!

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一見811系のリニューアル車なのですが、こちらのP8105編成は線路や架線の検測機能を搭載しており「RED EYE」という愛称が与えられています。

 

特徴は運転台に設けられたカメラ。

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分かりづらいですが貫通扉の横に4Kカメラが取り付けられており、撮影した動画を解析して建築限界測定や支障物の有無を判定するそうです。

 

「RED EYE」は2編成ありますが、このP8105編成だけは架線の測定機能も付加されています。

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中間のサハ811-8201の屋根上にカメラと投光器が設定されており、架線の状態を撮影することが出来るそうで、このときは測定モードがONになっていたのか、投光器も点灯しておりました。

 

 

といった感じで門司港駅探訪は終了。

時間もそんなになかったので駆け足でしたが、駅舎以外にも「ななつ星in九州」「RED EYE」というレアな車両にも出会えて、大満足でありました。

 

次回は気になるスポット2つ目へと向かいます。