川崎鶴見鉄道録

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引退発表の「奥出雲おろち号」を撮る その1 2021真夏の山陰遠征③

前の記事はこちら。

前回までブログ友氏とDD51重連のロンチキ工臨を追いかけ、鳥取県米子市までやってきました。

シリーズ初回の記事でも述べた通り、今回の遠征は山陰地方を撮り鉄して回ることが本来の目的でありまして、そういった意味ではここからが遠征本番となります。

 

てなわけで、山陰地方最初のお目当ての列車は、木次線で運転されている観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」であります。

すでにご存じの方も多いと思いますが、この列車は車体の老朽化などもあり2023年度に運行を終える予定と発表されています。

後継車両が登場する可能性はあるでしょうが、他線区の事例から鑑みると一般形気動車を改造して用意するでしょうから、少なくとも現在のディーゼル機関車+トロッコ客車という組み合わせは見納めとなるんじゃないでしょうか。

本遠征時点では引退まで2年ありましたが、木次線へ足を延ばす機会もそうそう無いので、今回で撮り納めるという意気込みで撮影していきたいと思います。

 

前回まではブロ友氏に同行いただきましたが、ここから先はレンタカーを調達してのソロ活動となります。

米子駅前へ送っていただき、レンタカー屋が開店するまで時間が結構あったので、とりあえず駅舎で一息することに。

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米子駅舎は現在建て替え工事を行っているらしく、遠征当時はすでに旧駅舎の解体が進み完全に囲われていました。

新駅舎は2023年度完成予定とのことだそうです。

 

駅の待合室で2時間ほどうたた寝をしながら時間を潰し、駅前でレンタカーを調達しいよいよ2日目の活動開始。

県境を越えて島根県へと入り、西へ移動して木次線が分岐する宍道駅方面へと向かったのですが、道中高速道路でワープしたこともあり思いのほか早く移動できたので、予定を変更して山陰本線 荘原~直江のS字カーブで一発撮ることにします。

 

まずは練習電。

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2006D「スーパーまつかぜ6号」

 

続行でお目当ての列車が登場。

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9152レ「奥出雲おろち号」 DE10 1161+12系2B

「奥出雲おろち号」は基本的に木次線 木次~備後落合間での運転となりますが、一部の日は行きの便が出雲市駅発に延長運転が行われ、今回は偶然その延長運転日に当たったので、山陰本線内でも撮影することが出来ました。

この列車の牽引機関車は、専用塗装を纏うDE10 1161とDE15 2558が交代で充当されていたのですが、DE15は2021年シーズンで先行して廃車となったため、現在はDE10のみが充当されています。

個人的にはDE10のほうが好みだったのでそれは良かったんですが、なぜか2エンド側のエンジンカバーが開いた状態で現れました(笑)。

 

このあと列車は宍道駅に10分ほど停車するので、その隙に木次線沿線へ先回りして、本格的に追っかけ撮影を開始します。

まずは出雲大東駅の北側を流れる赤川橋梁で撮影。

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9421レ「奥出雲おろち号」 12系2B + DE10 1161

宍道駅スイッチバックして木次線に入線するので、ここから先は客車側が先頭に立って推進運転を行います。

ここは順光かつ橋梁上で編成が抜けるのですが、木次駅より出雲市寄りなので前回の撮影地同様、出雲市延長運転時しか撮影できないのでご注意くださいませ。

 

このあと列車は山を迂回するように木次駅へ向かうのですが、私は県道25号線でその山を一気にショートカットして、下久野駅西側の跨線橋へ先回りします。

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8421レ「奥出雲おろち号」 12系2B + DE10 1161

ここでは山間の民家をバックに小俯瞰してみました。

この列車の先頭車両はオープンデッキ型のトロッコ風車両なので非冷房、2両目は悪天候時の避難車両も兼ねて普通の座席者ゆえ冷房車なので、屋根形状が全然違うのが面白いですね。

 

続いては出雲三成駅で駅撮りを行います。

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なんで駅撮りなのかというと、出雲三成駅では普通列車と交換を行うので、その交換シーンを撮りたかったのであります。

 

ホームに向かうと、木次行きの普通列車が到着済みでした。

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このカラーリングは木次線用の車両で用いられているパターンらしく、私としても初見でありました。

まあJR西日本のローカル線はあまり乗り・撮り鉄していないので、キハ120自体そんなに見ているわけではありませんが・・・。

 

しばらくすると「奥出雲おろち号」も到着。

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ここでは地元住民のちょっとしたお出迎え?がありました。

 

キハ120と並んだところをパチリ。

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こんな何気ない光景も、あと1年ほどで見納めとなるでしょう。

 

ここではただ交換したというだけのようで、1分ほどで発車していきました。

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4連休中ということもあって、乗車率はほぼ満席に近いですね。

 

2両目の客車もパチリ。

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こちらにも暑さをしのぐため?か、数名乗車されていました。

 

最後尾ではDE10が力強く押し上げています。

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先頭客車の運転台で機関車を制御できるので、機関車には誰も乗っていなかったように見えました。

 

私もすぐに車へ戻り、最後は八川~出雲坂根の田んぼで。

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空もいい表情が出てくれて、個人的にお気に入りのカットとなりました。

 

といった感じで、出雲坂根駅までの区間で5回撮影することが出来ました。

こうやって見ると、私が猛烈な勢いで追いかけているように思われるかもしれませんが、この列車はトロッコ列車なのでスピートが遅いのに加え、クネクネ山登りする線形の木次線に対し道路はショートカットする経路がたくさんあるので、車を使うと簡単に追っかけが可能なのです。

私も寝不足気味だったので、計画段階で無理はしないと心がけていたのですが、そんな心配は無用なくらい余裕でした。

 

このあとは「奥出雲おろち号」最大の見せ場へと参ります。