川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

「スーパーはくと」で智頭急行を踏破する 2021真夏の山陰遠征⑱

前の記事はこちら。

延べ3日に渡り過ごした山陰地方での活動を終え、いよいよ帰路に着きます。

 

今回は鉄道で帰るので、レンタカーを返却して鳥取駅へ。

 

駅舎に入る前に、駅前広場でちょっと見たかったところへ。

この場所を見て鳥取の街全然何も無いですね。でもまあ2度と来ないからいいでしょう。」という暴言を吐きたくなった方は、間違いなく某藩士でありましょう。

分からん人には分からんと思いますが、もちろん本心ではありませんよ(笑)。

 

謎の暴言を吐いたあとは昼食を仕入れて改札口へ。

鳥取駅の改札は有人改札なんですなぁ。

今どきJRの県庁所在地駅で有人改札なのは、ほかに松山駅くらいですかね?

 

ホームに上がるとタラコ色のヨンナナが停車していました。

どうやら山陰本線を通って兵庫県豊岡駅まで折り返すようですね。

 

ヨンナナに乗ってのんびりと山陰本線経由で帰りたい気もしますが、今回はこちらの列車に乗ります。

午前中に撮り鉄をしたHOT7000系スーパーはくと」でございます。

 

実はHOT7000系には過去一度だけ乗り鉄したことがありました。

三年前に敢行した関西遠征で姫路から京都まで乗車したのですが、これも撮り鉄と同様に「スーパーはくと」本来の輸送使命である因美線智頭急行線で乗ったことは一度もありませんでした。

撮り鉄記事でも言及した通り、HOT7000系は2024年度あたりから置き換えが始まる予定となっているので、まだ「葬式の臭い」が立ち込める前の普段着な姿のうちに、智頭急行線の走りを堪能しようという魂胆でございます。

 

列車は定刻より2~3分遅れて鳥取駅を発車。

飛び石4連休最終日の上り列車とあって、指定席も自由席も満席でした。

 

列車は青空のもと因美線を南下し、3日間過ごした山陰地方に別れを告げます。

今回の山陰遠征は終始お天気に恵まれ、とても良い時間になったかなと。

この長閑な空気を吸いに、また再訪したいところでございます。

 

車内では食の方でも「山陰の食い納め」をいたします。

鳥取駅弁の代表格である「かに寿し」です。

催事版は食べたことがありますが、本場版は初体験であります。

 

中身はこんな感じ。

ハイパワー振り子気動車らしいアグレッシブな走りをお見舞いされてブレちゃいましたが・・・、地元漁港で水揚げられたというカニの身が敷き詰められており、付け合わせは奈良漬けと塩昆布のみと現代の駅弁としてはシンプルな布陣で勝負し続けるのは、1952年発売の伝統駅弁の矜持すら感じますね。

もちろん味も申し分なく、寿司・奈良漬・塩昆布なぞ呑兵衛には最高のツマミゆえ地酒をキュッと傾けたかったのですが、この先の都合上そこは自粛しております(笑)

 

箸を進めていると列車は智頭駅に到着。

智頭駅を出ると因美線から分岐して第三セクター智頭急行へと入ります。

 

智頭急行に入るとHOT7000系も本気モードへ。

355PS×2の高出力エンジンと制御振り子を存分に生かし、高速のまま右へ左へカーブしながら中国山地を縦断していきます。

長大トンネルで山をショートカットしできるだけ直線化し、明かり区間も単線高架橋で立体交差&平坦化する高速化を意識した線形は、北越急行や石勝線新夕張新得と似ていますね。

ただ前2路線に比して沿線に人家が多く、それなりに賑わいを見せていたのはちょっと意外でした。

 

途中岡山県を通過したのち兵庫県に入り、佐用駅姫新線と交差します。

ここではちらほら入れ替わりがありました。

 

佐用駅からは千種川に沿ってさらに南下。

 

そして鳥取駅からほぼ1時間で、山陽本線との接続駅である上郡駅に到着。

私もここで下車して、智頭急行線を全線踏破達成です。

なかなか熱い走りをしてくれたので面白かったです。

 

 

といった感じで「スーパーはくと」に乗って、鳥取駅から上郡駅へやってきたわけですが、上郡駅はあくまで「山陽本線との接続点」に過ぎず、東京方面へ向かうにはさらに先の姫路駅で山陽新幹線に乗り換えるのが普通です。

なので本来は降りるべき駅ではないのですが、もちろん上郡駅で下車したのにはちゃんと理由がありまして、このあとフィナーレにふさわしい大ネタな列車を撮影しに行くのであります。

 

というわけで遠征の舞台を初日以来の山陽地方に戻して、此度の「2021真夏の山陰遠征」も次回より最終章へ突入いたします。