川崎鶴見鉄道録

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日本製鉄くろがね線探訪 その3 2022九州撮り鉄遠征⑤

前の記事はこちら。

 

日本製鉄専用線の「くろがね線」撮影、枝光駅から沿線を辿りながら、反対側の終点である戸畑エリアの操車場へとやってきました。

戸畑側の操車場は高いフェンスがあるものの公道と接しているため、脚立などの足場があれば構内を覗くことが出来ます。

その規模はちょっとしたJRの貨物取扱駅並で、私企業の専用線としてはけた違いの大きさじゃないでしょうか。

 

到着時には本線牽引用のD705とE8501の入換はひと段落しており、このまま出発まで待機かな?と思っていたら、貨車とE8501の間を通って新たなカマが姿を現しました。

どうやら構内入換用のディーゼル機関車のようで、さしずめ「くろがね線」のDE10といったところでしょうか。

しかしその大きさは本線用のカマにも負けない大きさで、巨大なロール状の鉄塊を乗せた貨車も相まって堂々たる風格であります。

 

そのまま八幡側への本線付近まで引き上げて停止。

扉が邪魔してナンバープレートが隠れていますが、D623という車両のようです。

 

ポイントを転換してバックし、すでに留置されていた棒状の鉄塊を載せた貨車と連結。

 

さらにそこからグイっと全体を奥へ押し込みます。

 

カマを切り離し再びこちら側へと戻ってくると同時に、E8501にも運転士が乗り込んで入換を始めました。

E8501と入れ替わるようにD623はバトンタッチするかの如く奥へと移動。

タイミングよく3両の機関車が1枚に収まりました。

 

ついでに今回の主役であるE8501のご尊顔を面縦でググっといただきます。

デッキに置かれた家庭用エアコン?の室外機がいい味を出していて好いですね。

 

真横までやってきたので、スマホカメラでもパチリ。

遠くから見ると分かりませんでしたが、間近で見るかかなりボロボロですね・・・。

これは置き換えも致し方なしといったところでしょうか。

 

ポイントを転換して貨車のもとへと移動。

これで八幡行き列車の入換が完了です。

 

ほどなくしてゆっくりと貨車を引き出し、八幡へ向けて出発です。

この重々しい鉄塊を従えて発車するシーンが、本遠征で最も撮りたかったものなので、このときは夢中でシャッターを切りました。

そんなこともあり、いつもより多めにお届けいたします(笑)。

 

そして忘れちゃいけないのが、たぶん公道からではここか日本製鉄尼崎ぐらいでしか見られない、製造途中の鉄製品たちです。

日本製鉄九州製鉄所では、鉄鉱石から鉄を取り出す高炉は戸畑エリアにしかなく、戸畑エリアで中間工程まで加工した材料を八幡エリアへ輸送するのが「くろがね線」の使命であるので、その荷こそがこの列車の主役でもあるのです。

 

前方には巨大なロール状に巻かれた鋼板?が載っていました。

この製鉄所では自動車用や家電製品用の高性能な鋼板を生産しているらしいので、この鉄ロールもそういった製品へ加工されるんじゃないでしょうか。

 

後方の貨車には棒状の鉄塊が大量に載せられていました。

この鉄塊は高炉から取り出されてあまり時間が経っていないのか、横を通ったとき熱気が伝わってきました。

ここでは建設資材用のH形・L形などの鉄柱や、我々鉄道オタクにはなじみ深い鉄道用レールも生産しており、それら用のインゴットでしょうか。

 

ちなみに当ブログでも何度か取り上げている新日鉄レール輸送列車」はこの製鉄所で生産された鉄道用レールを輸送するための列車であります。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kawaturu/20180605/20180605202816.jpg

我々の身近にあらゆる姿で存在する鉄製品が、この「くろがね線」を通過して生産されているのだと考えると、この専用線の重要さは計り知れないですね。

 

そんな荷が過ぎて最後尾には後方補遺のD705が連結されていました。

ゆっくりとした足取りで、八幡へと向けて走り去って行きました。

 

これで終わったかと思ったら、先ほど奥に引っ込んだD623が再び入換を開始。

小さな貨車を1両だけ引き連れてきました。

 

近くにやってきたので、こちらも面縦で仕留めます。

E8501ほどでは無いですが、こちらも年季が入っておりなかなかの貫禄です。

 

さらに接近して真横に来たところをスマホカメラでパチリ。

キャブの形状とかを見ると、DE10とDD51の合いの子みたいに見えますね。

 

貨車のほうも漏れなく記録しておきますよ。

鉄鉱石などバラ積みの原料を輸送する車両でしょうか?

私企業の専用線ゆえ情報があまり公開されていないので、私のような素人にはさっぱり分かりません・・・。

 

台枠についていた銘板類もパチリ。

形式板は「90B-2」、車号板?は「カタ-9602」とそれぞれ表記がありました。

これも何かしら規則性はあるのでしょうけど、前述した通り素人の私にはわからんのが残念ですね。

 

ポイントを変換して奥へと引っ込んでいきました。

 

今回の入換風景は動画でも記録したので、そちらもお楽しみくださいませ。

三脚にビデオカメラを固定しての撮影だったので画角はあれですが、雰囲気を感じ取っていただければと思います。

 

といった感じで戸畑側の操車場での撮影はこれにて終了です。

初訪問にしては思った以上に充実した撮れ高が得られて、ホクホク顔で現場を後にいたしました (^o^)

 

このあとは本線走行のシーンをもう1往復するため、再び沿線へと移動します。

半日に渡った「くろがね線」撮影も次回がラストです。