今回から新しい遠征シリーズを開始いたします。
タイトルは「2023南九州撮り鉄遠征」でございます。
遠征したのはちょうど1年前の2023年5月のことで、舞台は宮崎県南部および鹿児島県を中心とした南九州地方です。
九州地方へは、実は本遠征のさらに1年前にあたる2022年5月にも、撮り鉄遠征を敢行しておりました。
このときは北九州市の日本製鉄くろがね線や、2023年8月に廃止された旭化成延岡工場専用線、さらに西九州新幹線開業を控えた長崎本線などを訪問しました。
ですが3泊4日というスケジュールでは九州全土を回ることは難しく、宮崎県南部や鹿児島県へは行くことができず、狙いを付けていながら見送らざるを得なかった被写体がいくつがありました。
なので2022年の遠征で撮り逃したものを撮ろうというのが、本遠征の目的であります。
その「撮り逃したもの」というのは2つあって、まずは宮崎・鹿児島両県内で運用されているキハ40系列でございます。
JR九州のヨンマルは、現在でもわりと広範囲で運用されており、私も過去に筑豊や熊本地区で撮影をしておりました。
ですが指宿枕崎線や日南線など、九州を代表する風光明媚な路線で運用されるヨンマルを一度撮りたかったのであります。
そしてもう1つは、製造両数わずか8両のみ、現在は宮崎地区でしか運用されていない激レア車両の713系でございます。
どうみても日南線塗装なヨンマルを写した写真ですが、ちらっと右端に写っている赤い車両にお気づきでしょうか?
これこそが713系なものの、実は私が撮影した写真で713系が写っているのはこれしかないのです (^_^;)
この写真は16年前に宮崎地区を乗り鉄したときの写真なのですが、713系はこのときにちらっと見かけただけが全てで、まともに記録したことありませんでした。
そして4編成8両のみ製造された713系も、2022年秋にうち2編成が運用離脱し、稼働しているのはわずか4両しかない風前の灯な状態。
いつ引退してもおかしくないほど追い込まれているので、定期運用があるうちに1度撮影しておきたいと思っていました。
というわけで今回は、キハ40系列と713系の撮影をメインに据えて、前乗りを含めると3泊4日のスケジュールを確保して遠征を敢行。
そんな記録をこれからタップリと綴ってまいります。
2022年の九州遠征では、初手が北九州市くろがね線だったこともあり、キング・オブ・深夜バスこと「はかた号」での旅立ちでしたが、今回は空路で向かいます。
てことで、まずは羽田空港へ。
本遠征は3泊4日のスケジュールでしたが3連休とかではなく、普通の週末のため金曜日に有給休暇を取得、さらに前乗りするため木曜日は午前で仕事を切り上げて日程を確保したので、久々に夕方出発での旅立ちとなります。
手荷物検査を済ませて搭乗口へと向かったのですが・・・
いきなり悪天候により25分の遅延となっていました。
これは先行きが思いやられますね (^_^;)
とはいえ、本日は前乗り移動ゆえ急ぐ必要も無いので、北ピアの「ねんりん家」でコーヒーブレイク。
いつもならTwitterでの遠征実況中、いきなり出現する甘味補給タイムですが、今回は初手からカロリー補給することになりました(笑)。
血糖値も上げて体調を整えたところで、ようやく出発となります。
滑走路へ向かう途中、尾翼にユニオンジャックを纏う謎の機体と遭遇。
調べてみるとイギリス空軍が運用するVIP輸送機だそうな。
この日(2023年5月18日)はG7広島サミットの開催前日で、広島空港まで要人輸送の任務を果たしたあと、停泊のため羽田空港まで回送されてきたみたいですね。
定刻で出発していたら遭遇出来なかったので、災い転じてなんとやらでしたな。
そして今回のフライトでは、こんな初体験も。
20203月より運用が開始された「B滑走路からの離陸」を今回初体験できました。
B滑走路からの離陸は南風運用(夏場)時かつ、15時~19時に西日本方面へ出発する便のみ運用されるので、早朝出発が多い私にはなかなか体験する機会がありませんね。
思いのほか短距離で離陸し、クロノゲートベースを眼下に飛び立ちます。
夕陽に照らされた横浜港やベイブリッジを眺めつつ雲の上へ。
印象としては、川崎~横浜上空を通過するあたりは、かつて早朝にあった「ハミングバード・ディパーチャー」に近い感覚でしたね。
住み慣れた街の上空を通過しての旅立ちは、なんか嬉しいものであります。
今回は夕方時間帯に西へ向かう便だったので、車窓は黄昏空がずっと続きます。
時間が経つにつれ、だんだんと空が幻想的な色付きになっていくのは、夕方便ならではの光景ですね。
とまあここまでは良かったのですが、鹿児島上空に差し掛かると天候が一変。
どうやら鹿児島空港周辺の天候は大荒れだったようで、上空に差し掛かると機体が風にあおられて大揺れ状態になりました。
写真の中心は霧島連山ですが、天空の城ラピュタに出て来た龍の巣のように、雲がこんもりとなっているのが分かります。
鹿児島空港はその南東にあり、空港周辺もかなりの強風が吹き荒れておりました。
最初は南方向から着陸しようとしたのですが、風が強くて危険のため着陸を断念し、北側に回り込んで再度着陸を試みるというアナウンスが。
そしてそれでも無理なら諦めて、福岡空港にダイバードするとのこと・・・。
福岡にダイバードされると、遠征の初っ端から旅程が崩壊してしまうので、2023年で最上級の祈りをささげた結果・・・
願いが通じて、無事に鹿児島空港へ着陸することができました!!
ありがとう神様!!
ありがとうパイロットさん!!
というわけで、なんとか鹿児島県へ上陸。
鹿児島県にやってきたのは、公私通じて15年ぶりのことでした。
そんな久々の鹿児島詣でなのに福岡へダイバードを食らおうもんなら、さぞかしガッカリしていたでしょうな (^_^;)
鹿児島空港で足となるレンタカーを調達し、まずは鹿児島市内へと移動して晩御飯と行きます。
今宵は鹿児島名物の黒豚を堪能いたします。
王道のロースかつを発注。
なかなか美味かったです。
本日はただ夜を明かすだけなので、市内の快活クラブで一泊。
特に何もしてませんが、精神的に疲れたのでいきなりビールを注入します(笑)。
いきなりどっと疲れたのを、1年経った今でも鮮明に覚えております。
明けて2日目、実質初日は鹿児島市からスタートです。
昨日からの雨は上がらず、気分も湿っぽくなりますね・・・。
本遠征のメインターゲットは、冒頭で触れたようにヨンマルなのですが、初手は当ブログらしく貨物列車を撮影することに。
今回は鹿児島駅の真横にある滑川踏切で撮影します。
いきなりお目当て1本目が登場。
1071レ ED76 1022
まずはED76充当の1071レから。
1022号機は昨年の九州遠征でも遭遇したので、相性が良いようですな。
続いて普電が2連続で通過。
6922M
6923M
415系の定期運用が廃止された現在、鹿児島地区の普通電車はすべて817系なので、撮り鉄的には少々面白みに欠けますね。
そして本命2本目が登場。
4091レ EF81 451
今回のド本命はEF81充当の4091レ。
そのわけはこの日の4091レには450番台、それも下目ライトが特徴の451号機が充当されたからでした。
下目ライト仕様は451号機と452号機の2機しかありませんが、どちらも未撮影だったので、451号機が充当されたのはとても幸運でありました。
ちなみにこの2列車、時間にしてわずか15分で連続通過します。
なので貴重となった九州の国鉄ガマをまとめ撮りには最適ゆえオススメいたします・・・と言いたいところですが、実は2024年3月改正で4091レはEF510-300番台に置き換えられてしまいました。
ただ本記事作成時点では、EF510の数が出揃っていないためかEF81が引き続き代走扱いで運用入りしていますが、いつ本当に置き換えられてもおかしくは無いので、興味があるかたはお早めにどうぞ。
といった感じで、準備運動代わりの国鉄ガマ充当の貨物列車撮影は終了。
このあとはメインのヨンマル撮影へと動き出します。