12月もすでに半分を過ぎ、いよいよ年の瀬が迫ってきましたね。
この時期、納税者の皆さんが気になるのは、何かと話題の「ふるさと納税」制度ではないでしょうか。
私も毎年、なにかしら「ふるさと納税」をしておりますが、今年は鉄道にまつわる納税をすることにしました。
今回選んだ納付先はこちら。
「ふるさとチョイス」ホームページより
宗谷本線沿線にある幌延町は、いわゆる「秘境駅」を数多く抱える自治体でありまして、以前連載していた「北海道放浪の旅」でも訪れた場所です。
しかし「秘境駅」と呼ばれるからには、駅の利用客は限りなくゼロに近い状況であり、JR北海道から廃止の打診を受けているほど・・・。
ですが幌延町はそれを逆手に取って「秘境駅で町おこしをして、駅を存続させる」という発想に至り「あなたが守る秘境駅プロジェクト・マイステーション運動」という取り組みを行っております。
その一環として「ふるさと納税制度による金銭的補助」があり、秘境駅の維持費用を「ふるさと納税」を通じて町に寄付することができるのです。
秘境駅プロジェクトに関する納税には、寄付金と返礼品によりいくつかコースがありますが、今回はマグカップが貰える1万円のコースを選択。
で、その返礼品が届いたのでご紹介します。
・秘境駅 駅名標入りマグカップ
・幌延町秘境駅キャラクター クリアファイル
・感謝状
・幌延町のパンフレット
が送られてきました。
マグカップの外周に、町内にある6つの秘境駅の駅名標がデザインされています。
デザインもさることながら、マグカップ自体もちゃんと普段使いに耐えられるレベルのものなので、実用性も十分と思います。
感謝状も付いてくるのですが、これもまた凝っています。
デザイン・紙質とも常備軟券っぽい造りになっており、乗り鉄や切符鉄にはなかなかウケそうな仕上がり好いですね。
しかも改札印代わりの駅スタンプは、町内の駅から好きな1駅を選べるという、妙な充実ぶりです(笑)。
ついでにパンフレットの中身もご紹介。
幌延町の魅力がいっぱい詰まったパンフレットでした。
といった感じで、幌延町「秘境駅プロジェクト」のふるさと納税をご紹介しました。
前述したとおり、幌延町内の秘境駅は存廃の瀬戸際に立っていますが、つい先日北海道新聞に以下の記事が掲載されました。
この記事に寄りますと
JR北海道が、恒常的な赤字が続く宗谷線の無人駅について、沿線自治体などでつくる宗谷本線活性化推進協議会に、駅の維持費を負担するかどうかを来年3月までに判断するよう求めている。
だそうで、幌延町を含む宗谷本線の無人駅は大きな局面を迎えていると言えます。
その一方で、先週テレビ東京の番組にて「安牛駅」が取り上げられたそうで、当ブログの安牛駅を紹介した記事も、すごくアクセスが伸びたということもありました。
秘境駅を観光資源として活用し、非鉄な人々の関心を引いて観光客を呼び寄せることができるのは、夏の期間ともなれば毎月数百人が訪れるようになった小幌駅、「飯田線 秘境駅号」が一般の観光客にも人気であることが証明しています。
幸いにして、道北地方には観光資源がたくさんありますから、それらとセットで周遊化することができれば、幌延町の取り組みも夢物語ではないと私は考えます。
駅や路線の廃止となると「口は出すがカネは出さない」という、建設的な話をする気が無い自治体が往々にして現れるものですが、そもそも秘境駅なんてものが存在する田舎町が、税金から維持費を拠出するなんてのは現実的に難しいのも事実です。
そんななか、資金を拠出して駅を維持しようとする幌延町の姿勢は素晴らしいことだと思いますし、その本気の取り組みに私も賛同し応援したかったので、今回1万円ながら「ふるさと納税」をさせていただきました。
来年3月、幌延町がどのような結論を出すかはわかりませんが、存続という方向に舵を切ってくれたら嬉しいですね。
私もイチ北海道生まれの鉄道ファンとして、幌延町を応援しています。
ガンバレ、幌延町!!