川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

初めて阿武隈急行線を旅する その2 2021夏の東北遠征⑭

前の記事はこちら。

槻木駅から阿武隈急行線に乗って、福島・宮城県境にある兜駅にやってきました。

 

まずは駅構内を探索。

兜駅は1面1線のシンプルな単式ホームで、もちろん無人駅です。

ホームからは阿武隈川も見えました。

 

駅舎らしい駅舎は無く、ホーム中ほどに屋根付きのベンチがある程度です。

少雨ならともかく、風があるような悪天候時はちょっときついですね。

 

駅名標もパチリ。

柱用の駅名標の下部には、丸森町にある「齋理屋敷」という郷土資料館の広告が取り付けられていました。

 

駅のチェックを終えた後は、外に出て撮り鉄の撮影地へ移動。

今回は兜駅から徒歩5分程度のところにある高台で撮影することにします。

ちらっと見えるのが阿武隈川ですが、雨の影響かちょっと濁っているのが惜しいですね・・・。

 

というわけで、さっそく撮影開始です。


2912M

まずやってきたのは見るからにE721系っぽい車両ですが、こちらは阿武隈急行が8000系の後継車両として導入中のAB900系です。

阿武隈急行では、東北本線へ乗り入れ仙台駅まで直通する列車が朝夕に何往復化かありますが、朝の直通列車はこのAB900系重連が優先的に充当されています。

 

ちなみに前側の緑色編成、実は金沢八景J-TRECから新製出場した際の甲種列車を地元で撮影したことがありました。

そんな縁のある車両と、遠く東北の地で再会できたのはちょっと嬉しかったですね。

 

従来車である8100系の姿も記録しておきます。


1917M

いまのところAB900系の増備は年1編成ペースですが、だんだんと8100系が見られる頻度は減っていくことでしょう。

 

ここは山越えの県境区間ゆえ、阿武隈急行線で最も運行本数が少ないこともあり、今回はこの2本で撮影を終了。

兜駅に戻って、引き続き南下を続けます。

 

8100系の貫通路。

阿武隈急行ワンマン運転は後乗り、前降りなことを考慮してか貫通路に扉は無いのですが、それにしても8100系の貫通路は独特な形をしていますね。

後扉から乗ってきた乗客が、前方車両の混み具合を把握しやすいように、視認性を確保する目的で広げているんでしょうか?

 

県境にある山を下って、乗車電の終点である梁川駅に到着。

現在の阿武隈急行線のダイヤでは、福島~槻木を全線通しで運転する列車は無く、梁川駅丸森駅で系統分離がされています。

そのため今回のように梁川駅を跨いで乗車するときは乗り換えが発生しますが、対面ホーム数分で接続するので、大荷物でない限りは利便性は悪くないです。

 

福島行きに乗り換えて梁川駅を発車すると、車両基地が見えました。

梁川駅阿武隈急行の本社や唯一の車両基地を抱える、阿武隈急行の運行上の重要な拠点駅となっています。

先ほど撮影したAB900系も入庫し、2両ずつばらされて留置されていました。

 

梁川駅を出ると、再び平らな田園地帯が続きます。

 

ですが私は、梁川駅から2駅目の二井田駅でまたしても途中下車。

初めての阿武隈急行撮り鉄で2カットのみでは少々物足りないので、二井田駅近くでももう一度撮り鉄をすることに。

その模様は次回へ続きます。

185系団臨「鉄道開業150周年記念 185系で行く貨物線の旅」を撮る

初夏の陽気が広がった、本日の神奈川界隈。

そんな本日は地元でとある団臨が運転されたので、久々に地元で撮り鉄活動に勤しむことにしました。


JR東日本 プレスリリースより

今年は1872年10月14日に新橋駅~横浜駅(現桜木町駅)に日本初の鉄道が開業してから150周年にあたることは、ご存知の方も多いかと思います。

JR東日本では、それを記念して様々なイベントなどが企画されていますが、その一つとして「鉄道発祥の地」の一つである横浜駅を発着する「鉄道開業150周年記念 185系で行く貨物線の旅」なるツアーが行われました。

 

まあぶっちゃけツアーのルート自体は、よくお座敷列車を使用して行われる貨物線ツアーとほぼ変わらないのですが、今回は開業当時の制服を再現したりと趣向は凝っているようで、さらに車両は特製ヘッドマークを掲げた185系が使われるとのこと。

本日は所用が重なってましたが、なんとか時間を作って地元でサクッと撮影することにしました。

 

まずは小田栄駅で1発。

6両編成のB6編成が充当されていました。

いつもならホームから撮るところですが、小田栄など普段撮り鉄などほとんどいないのに今日はビッシリ人がいたので、今回は駅横の踏切から撮影。

あとでお仲間さんに聞いたところ、この列車は定番撮影地であるお隣の川崎新町駅に停車するスジだったらしく、それで走行写真狙いの撮り鉄小田栄駅に流れたのでは?とのことでした。

 

このあと列車は浜川崎駅に停車し、スイッチバックして高島線に向かいます。

というわけで私も生麦駅付近に移動して、桜木町駅へ向かう所を撮影。

雲配給でドボンになりましたが、ヘッドマークは撮れたのでまあいいでしょう。

 

185系は散々撮影済みなので、基本的にいまさら団臨や臨時列車は狙う気は無いのですが、今回は鉄道開業150周年にちなんだヘッドマークを掲出し地元を走るとのことで撮影してみました。

ただ185系廃回が続きそろそろ終焉も近そうなので、もしかしたらこれが「撮り納め」になったかもしれないと思うと、いい機会でしたかね。

 

といった感じで、本日の撮り鉄活動はこれにて終了。

各地でご一緒した皆様、お疲れ様でした。

初めて阿武隈急行線を旅する その1 2021夏の東北遠征⑬

前の記事はこちら。

2021夏の東北遠征、今回から最終日のお話に入ります。

 

今回は18きっぷ旅ということもあり、いつものように夕方まで東北で粘って新幹線や飛行機でパッと帰るわけにはいきませんので、最終日は基本的に移動日です。

というわけで、早々に仙台駅から東北本線を南下して帰路に着きます。

すっかり仙台地区の主力となったE721系に乗車。

 

昨日に引き続きドン曇りの空の下、仙台を離れます。

今度はいつ仙台に来るでしょうかねぇ・・・。

 

と感慨にふけるのもそこそこに、仙台駅からわずか30分弱の槻木駅でいきなり途中下車します。

 

槻木駅で途中下車したのは、こちらの路線に乗りたかったから。

ただ東北本線経由でまっすぐ帰るのも面白くないので、今回は福島駅まで第三セクター阿武隈急行線を通って帰ることにしたのです。

ちなみに阿武隈急行線は初乗車なので、一応乗り潰しも兼ねております。

 

槻木駅に到着すると、すでに車両がスタンバイしていました。

現在の阿武隈急行の主力である8100系が充当されていました。

 

ガラガラだったので、車内の様子をパチリ。

8100系は国鉄713系をベースに作られているそうで、内装もどこか413系などの近郊形車両に通じるものを感じますね。

 

そんな8100系に乗車して、初めての阿武隈急行線の旅が始まります。

槻木駅を発車して東北本線から離れると、ほどなくして車窓には田園地帯が広がります。

 

阿武隈急行線は単線なので、途中の角田駅にて列車交換。

 

そして宮城県側の市街地の最終点である丸森駅に到着です。

阿武隈急行線は、もともと東北本線の福島・宮城県境におけるバイパスを目的として建設された「国鉄丸森線」が前身です。

丸森線は槻木~丸森間が先行開業し、その後福島駅まで延伸される計画でしたが、東北本線の複線・電化完成により丸森線のバイパス機能は重要視されなくなり、採算性も薄いことから建設は凍結されました。

 

その後、丸森線は開業済み区間と延伸区間を纏めて第三セクターへ移管することとなり、その受け皿が現在の阿武隈急行となっています。

すなわち、丸森駅を境に北側は旧国鉄線からの移管線、南側は第三セクターとしての新線となり、ちょっと複雑な出自を持つ路線なのです。

 

そんな丸森駅を過ぎると、車窓は一気に険しくなります。

このあたりは宮城・福島県境となるのですが、路線名にもなっている阿武隈川に沿ってかなり狭隘な場所を通り福島県を目指します。

比較的平坦な丸森駅以北から打って変わり、この険しい地形こそが以南の開業を遅らせた要因でもあり、その後の丸森線の命運も左右したのでしょう。

 

宮城県側最後の駅であるあぶくま駅に到着。

駅周辺になにかあるわけでもなく、なぜここに駅を作った?という感じでした。

 

そして長いトンネルで県境を越えて福島県へ。

今回は福島駅最初の駅である兜駅で途中下車しました。

ただ乗り鉄するだけでは時間を持て余すので、今回は途中下車しながら撮り鉄もしていく計画としました。

というわけで次回は、兜駅周辺で撮り鉄を行います。

3度目の「石巻貨物」を撮る その2 2021夏の東北遠征⑫

前の記事はこちら。

石巻貨物の撮影、続いては復路となる上り列車の撮影へと移ります。

 

どこに行こうか迷ったのですが、往路でも訪れた佳景山ストレート付近に青空が見えたので、復路もここで撮影することに。

まずはDD200の下り列車をパチリ。


1657レ DD200-1

なんとフルコン積載でした。

この列車がDE10の運用だったらなぁ・・・と思うと惜しかったですね。

 

続いて下り普電を撮るためにポジションを変えると、再び厚い雲が襲来・・・。


1636D

この当時の石巻線普通列車はだいたい2両編成でしたが、今春のダイヤ改正で大半が単行になったようです。

このご時世、何が見納めになるか分かりませんね。

 

でもって本番。


654レ DE10 1591

なかなかの積載率でしたが、後方3両は相変わらずの空コキで、残念ながらフルコンとはいかず・・・。

お天気も薄曇りでビミョーな出来となりました。

 

せっかくの国鉄色なのでケツ打ちも。

 

 

といった感じで654レを見送り車に戻ろとしたら、小石に足を取られバランスを崩し、路肩の草地に思わず足を着地・・・と思ったら

グボッ

という嫌な音と、靴の中に何かが染み渡ってくる感触が・・・

 

 

なんと草に隠れていた泥濘に全体重をかけて足を突っ込んでしまい、右足の靴と靴下が再起不能なほどの泥まみれに・・・。

写真は中途半端だわ靴はダメにするわで、完全に石巻の神様から嫌われまくっておりますね (^_^;)

 

そんなこんなで心がバキバキにヘシ折られかけられましたが、こんな姿では帰りの電車にも乗れないので、とりあえず近くにあったコメリで980円くらいの激安スニーカーを調達し、なんとか戦線復帰。

心の中で涙を流しながら、佳景山ストレートの俯瞰ポイントで続行のDD200貨物を撮影することに。


1652レ DD200-9

稲穂の絨毯はいい感じでしたが、相変わらずの貧積載&ドン曇りと煮え切らないカットを量産・・・。

こりゃ前日までの安中貨物で完全に運を使い切ったなぁ・・・と、悟りの境地に達しておったのを思い出します (^_^;)

 

最後は小牛田駅横のカーブへ移動し、国鉄色を撮影して〆ます。


655レ DE10 1591

こちらも例に漏れず貧積載。

このくらいになると「もうどうでもいいや・・・」と完全に諦めてました(笑)

 

 

といった感じで、3度目の石巻貨物の撮影が終了。

3度目の正直と行きたいところでしたが、結局納得のカットは1枚も得ることができず、とりあえず「生粋のDE10の国鉄色を撮った」だけで終わってしまいました。

 

ただこれでは納得できないので、バリ晴れフルコンを得るために再度遠征したいと思います・・・てなわけで、4回目の遠征を敢行したのが先日アップしたこちらの記事。

今年の3月に仙台へ用事があり、その合間に時間を捻出して4度目のリベンジを敢行。

ようやく所望していたバリ晴れフルコンカットを両エンド撮影することができて、やっと溜飲が下がった次第であります (^_^;)

 

そして今年3月改正で石巻貨物の運用はすべてDD200へ置き換えられたので、ドン曇りカットも含めてDE10は見納めに。

石巻貨物は4回も通ったおかげで、地元以外の貨物列車としては異例のカット数を積み重ねたので、今となればまあいい思い出になったかもしれませんね。

 

撮り鉄を終えた後は仙台市へ移動し、仙台駅前でレンタカーを返却。

本日の宿は、個人的に仙台市の定宿であるドーミーイン仙台ANNEXです。

ドーミーインとしてはオーソドックスなお部屋でした。

 

チェックインした後は、牛タンでも食うかなぁ~と思っていたのですが、当時はまだまだ時短ムード真っ最中で、20時過ぎではロクな店は開いておらず・・・。

しかたないので、コンビニ飯で我慢することに。

もっと美味いものが食いたかったなぁ・・・。

 

腹を満たした後はドーミーイン名物の大浴場にて、ふやけるほどお湯に浸かり、干からびるほどサウナに入って体を整え、風呂上りに名物の夜鳴きそばをいただきます。

アイスも配布されていたので、しっかり貰っておきます。

 

その後いいちこハイボールで一杯。

ビール党の私がいいちこを選ぶのは珍しいのですが、実はこれチェックイン時にウェルカムドリンクしてもらったもの。

柿ピーもセットでもらえたので、この日はタダ酒にありつけました(笑)

 

 

といった感じで3日目が終了。

次回から最終日となる4日目のお話に入ります。

3度目の「石巻貨物」を撮る その1 2021夏の東北遠征⑪

前の記事はこちら。

日本製紙 岩沼工場専用線をあとにして、お次はこちらも仙台地区の名物貨物列車である石巻貨物」の撮影へとシフトします。

 

当ブログ的には、石巻貨物は過去2度撮影機会がありました。

2度の撮影を経て、それなりのカット数を積み重ねてはいたのですが、今回は当時1つだけ残っていたDE10運用に入った国鉄色を纏う1591号機に狙いを定めます。

 

というわけで高速道を使い、岩沼駅から石巻線沿線へと一気にワープ。

まずは個人的に定番撮影地である佳景山~鹿又のストレートで一発目を撮影。


1655レ DE10 1591

お目当ての1591号機はしっかり充当されてたのですが、積載が悲惨すぎる・・・。

しかしこの1591号機、実は仙台所属DE10のうちDE15からの編入車である3000番台を除くと唯一国鉄色を纏う車両なのです。

そんなこともあって、是が非でも撮影しておきたかった車両なのでした。

 

このあと1655レは石巻駅でしばし停車するので、私はその時間を利用して昼食へ。

石巻中心部に移動し、かつやで腹を満たします。

写真は撮ってませんが、たしかカツ丼を発注した気がします。

 

昼食後は、すぐ近くの曽波神石巻の北上運河でDD200充当の列車を撮影。


652レ DD200-1

当時の石巻貨物は、3運用のうち2運用は愛知機関区DD200が受け持っており、この日はトップナンバーが仙台に出張してきておりました。

 

652レの撮影を終えて、1655レの撮影に戻ります。

石巻駅からは仙石線に入るので、石巻線との分岐点近くの踏切で迎え撃ちます。


1655レ DE10 1591

ここは石巻駅の貨物側線と仙石線を繋ぐ渡り線がある場所で、ごらんのように編成がうねる構図で撮ることが出来ます。

しかし、やはりカマ次位が空コキだとちと迫力に欠けますが・・・。

 

このあと1591号機は石巻港駅で1時間40分ほどして戻ってくるので、その暇つぶしも兼ねて石巻線へと戻り、曽波神のS字カーブでDD200の列車を撮影。


653レ DD200-9

こちらも積載が少なめですねぇ・・・。

やはり大型連休明け直ぐの時期だと、積載は期待できませんな。

 

 

このあとは1591号機の撮影に戻りまして、次回は石巻港から小牛田へ向かう上り列車の撮影へと参ります。