前の記事はこちら。
2021夏の東北遠征、今回から最終日のお話に入ります。
今回は18きっぷ旅ということもあり、いつものように夕方まで東北で粘って新幹線や飛行機でパッと帰るわけにはいきませんので、最終日は基本的に移動日です。
というわけで、早々に仙台駅から東北本線を南下して帰路に着きます。
すっかり仙台地区の主力となったE721系に乗車。
昨日に引き続きドン曇りの空の下、仙台を離れます。
今度はいつ仙台に来るでしょうかねぇ・・・。
と感慨にふけるのもそこそこに、仙台駅からわずか30分弱の槻木駅でいきなり途中下車します。
槻木駅で途中下車したのは、こちらの路線に乗りたかったから。
ただ東北本線経由でまっすぐ帰るのも面白くないので、今回は福島駅まで第三セクターの阿武隈急行線を通って帰ることにしたのです。
ちなみに阿武隈急行線は初乗車なので、一応乗り潰しも兼ねております。
槻木駅に到着すると、すでに車両がスタンバイしていました。
現在の阿武隈急行の主力である8100系が充当されていました。
ガラガラだったので、車内の様子をパチリ。
8100系は国鉄713系をベースに作られているそうで、内装もどこか413系などの近郊形車両に通じるものを感じますね。
そんな8100系に乗車して、初めての阿武隈急行線の旅が始まります。
槻木駅を発車して東北本線から離れると、ほどなくして車窓には田園地帯が広がります。
阿武隈急行線は、もともと東北本線の福島・宮城県境におけるバイパスを目的として建設された「国鉄丸森線」が前身です。
丸森線は槻木~丸森間が先行開業し、その後福島駅まで延伸される計画でしたが、東北本線の複線・電化完成により丸森線のバイパス機能は重要視されなくなり、採算性も薄いことから建設は凍結されました。
その後、丸森線は開業済み区間と延伸区間を纏めて第三セクターへ移管することとなり、その受け皿が現在の阿武隈急行となっています。
すなわち、丸森駅を境に北側は旧国鉄線からの移管線、南側は第三セクターとしての新線となり、ちょっと複雑な出自を持つ路線なのです。
そんな丸森駅を過ぎると、車窓は一気に険しくなります。
このあたりは宮城・福島県境となるのですが、路線名にもなっている阿武隈川に沿ってかなり狭隘な場所を通り福島県を目指します。
比較的平坦な丸森駅以北から打って変わり、この険しい地形こそが以南の開業を遅らせた要因でもあり、その後の丸森線の命運も左右したのでしょう。
駅周辺になにかあるわけでもなく、なぜここに駅を作った?という感じでした。
そして長いトンネルで県境を越えて福島県へ。
今回は福島駅最初の駅である兜駅で途中下車しました。
ただ乗り鉄するだけでは時間を持て余すので、今回は途中下車しながら撮り鉄もしていく計画としました。
というわけで次回は、兜駅周辺で撮り鉄を行います。