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道北ラッセル遠征、今回から3日目のお話になります。
3日目は豊富町からスタートです。
この日の道北地方は天気こそ曇りなものの、気温が0℃付近と2月上旬にしては暖かく、さらに昨夜より降雪がほとんど無く、普通に考えれば過ごしやすい日と言えますが、ラッセル撮影の観点からするとあまり芳しくない条件が揃っておりました。
そのため、昨日のような迫力ある「搔き」は期待薄なので望遠カットに固執せず、撮影地の積雪状態を見極めながら広角レンズでの情景カットも交えつつ、昨日とほぼ同様の行程にてラッセル列車を追いかけることにしました。
まずは昨日同様、抜海駅~勇知駅の勇知跨線橋から撮影開始です。
現着すると予想通り積雪が寂しかったので、望遠レンズでググっと寄せた昨日から趣向を変え、広角レンズで着雪した木々を背景に据えた構図を組みます。
雪372レ DE15 2515
昨日ここでご一緒した常連さんが「この場所でここまで木々に着雪するのは珍しい」とおっしゃっており、さらに昨日よりも着雪具合が綺麗になっていたので、この構図を採用いたしました。
たしかに諸氏の過去の作例を拝見すると、ここまでビッシリ着雪しているカットは少なかったので、本当に珍しかったんでしょうね。
良きアドバイスをいただけた常連さんには、この場で感謝申し上げます。
続いても昨日同様、豊富駅~下沼駅にある秋葉跨線橋にて二発目の撮影。
こちらも積雪が物足りなかったので、線路脇に立っているハルニレの木を絡めてサイド気味に撮影。
雪372レ DE15 2515
程よく雪煙も上がってくれて、良きカットが得られました。
ラッセル列車の撮影で躊躇なく望遠アップ構図を捨てられるのも、昨日それなりの撮れ高があったおかげなので、本遠征はとてもツキに恵まれたと言えるでしょうな。
さらに下沼駅の南にある下沼跨線橋にて三発目の撮影。
ここは前2か所よりも積雪があったのと、昨日は地吹雪気味のカットとなったので、ここでは望遠レンズで正当な構図?で狙います。
雪372レ DE15 2515
期待を上回り、昨日よりも良い掻きを見せてくれました。
ここまで3か所撮影したものの予想通り積雪は寂しく、天塩中川駅以南の豪雪地帯まで行かないと迫力ある掻きっぷりは期待薄な状況でした。
なのでお次は走行写真を捨てて、雄信内駅で駅撮りを行うことにします。
雄信内駅では稚内行きの普通列車と交換するダイヤが組まれており、キハ54形との列車交換シーンが撮影可能なので、今回はキハ54形とのツーショットを狙います。
雄信内駅構内も結構雪が積もっていますね。
このあとラッセル列車は普通列車と交換するのですが、なぜか普通列車が定刻になっても姿を現さず、しばらくするとホーム上に遠隔放送で「稚内行き普通列車が40分ほど遅れている」というアナウンスが流れました。
定刻ダイヤだと、ラッセル列車の雄信内駅での停車時間は10分弱しかありませんが、普通列車の遅延により停車時間が一気に30分以上伸びたことにより、私を含めた撮り鉄衆は急遽撮影会モードへ(笑)
DE15形を間近でじっくり撮影できる貴重なチャンスなので、私も色々と撮影させてもらいました。
まずは車両をじっくりと記録。
雪がびっしりと付着した姿が「北海道の働く車両」って感じで良きですな。
続いて駅名標と絡めて。
駅舎とも絡めてパチリ。
10名ほどということもあり、まったりムードのなか各々撮影しておられました。
しばらくして、遅れていた普通列車が到着。
4323D
この列車は列番を変えつつ、旭川駅から稚内駅まで260kmある宗谷本線を全線走破(東京駅~浜松駅とほぼ同距離)するのですが、実は敦賀駅~播州赤穂駅の新快速、熱海駅~黒磯駅の上野東京ラインに次ぐ、日本で3番目に走行距離が長い在来線普通列車であります。
そんな日本屈指の長距離列車、さらに本州とは比較にならない極寒地を走行することを考えれば、多少の遅れは仕方ないのかもしれませんね。
列車交換を終えて、ラッセル列車も出発・・・と思いきや、なぜか信号機は赤現示のまま一向に出発する気配がありません。
一体どうなってるの?と居合わせた同業さんと色々話していると、雄信内駅の保線員さんに「天塩中川駅の手前で倒木があったので、撤去作業が終わるまで動かない」と情報を教えていただきました。
ただでさえ40分遅れ状態なうえ、さらに倒木撤去作業が始まるとなると最終的に遅れがどこまで広がるか、誰も見当がつかない状況に・・・。
というわけで雄信内駅での出発シーンの記録は諦め、今回の遠征で是が非でも行きたかったスポットへ移動することにしました。
長くなったので、そのスポットの種明かしは次回の記事にて。