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まずは駅名標をパチリ。
改札口には、ちょっとレトロな看板が残っていました。
続いては駅舎を見物。
城端駅舎は瓦屋根の平屋造りで、世界遺産である白川郷へのアクセス駅ともなっているからか、綺麗に整備されています。
駅舎の中には、観光案内がたくさん。
正直、城端線は氷見線と比べると地味な印象でしたが、意外と観光スポットがあるんですね。
そんな感じで城端駅舎を見物していると、乗車する車両が入線してきました。
54本目 城端線 8372D「ベル・モンターニュ・エ・メール52号」高岡行き 城端(10:42)⇒高岡(11:30)
今回乗車するのは、城端線と氷見線で運行されている観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」、通称「べるもんた」でございます。
やけに長い名前ですが「ベル・モンターニュ・エ・メール(Belles montagnes et mer)」とはフランス語で「美しい山と海」という意味だそうです。
美しい山は立山連峰、美しい海は富山湾のことを指しており、ヘッドマークもそれらをモチーフにしたデザインとなっています。
この「べるもんた」は見ての通り、キハ40形の改造車です。
なんとなく「トワイライトエクスプレス」のような外装ですね。
車内に入ってみます。
車内は片側がカウンター席、もう片側がボックス席という配置になっています。
カウンター席側に立山連峰と富山湾が見えるので、景色を楽しみたい方はカウンター席、仲間とわいわいやりたい方はボックス席を選ぶと良いでしょう。
観光列車だけあり、内装はかなり凝った造りになっていて、沿線の工芸品がオブジェのようにあしらわれています。
座席の仕切りには、南砺市の伝統工芸である井波彫刻。
カウンター席の中央には、砺波市の陶器やガラス工芸品など。
さらにお土産コーナーもあります。
照明もちょっとお洒落なデザイン。
さらに扇風機カバーは「JNR」「JR西日本」ではなく、「べるもんた」仕様になっていました。
細かいところまで手が込んでいて、見物するのも楽しかったです。
そんなことをしているうちに、列車は定刻に城端駅を発車。
時間帯が微妙なこともあり、乗車率は3割程度でした。
発車早々、乗車券の検札が行われると同時に、記念乗車証が配布されました。
この記念乗車証は、乗車記念スタンプ帳と指定席券ホルダーも兼ねていて、なかなかの優れものだと思います。
そしてこの「べるもんた」の最大の特徴がこちら。
なんと車内に板前さん付きの寿司屋のカウンターがあるのですよ!!
しかもこのカウンター、富山市内にある「とやま鮨」という本物のお寿司屋さんが協力しています。
複数車両を連結した列車ならともかく、キハ40単行で寿司屋のカウンターを設置するとは、結構すごいことだと思います。
ちなみにメニューはこんな感じ。
お寿司や沿線の地酒・地ビールなどが中心というか、それしか無いです (^_^;)
ハッキリ言って、未成年やお酒がダメな方には全く心躍らないメニュー構成と思いますが、逆に私のような酒好きにはパラダイスな列車であります(笑)
とはいえ、さすがに午前10時からお寿司はちと早いので、富山の海の幸をふんだんに使ったおつまみと地酒が楽しめる「ほろ酔いセット」を発注。
いやぁ~、午前10時から堂々と日本酒が飲めるなんて!!
やっぱ乗り鉄って素晴らしい \(^o^)/
おつまみが乗ってるお皿も「べるもんた」仕様の特別品で、まじめにお土産に欲しいくらいでした。
おつまみは日替わりらしいですが、この日のメニューは
・ホタルイカ沖漬け
・ホタルイカの一夜干し
・シシャモの干物
・昆布ガリ
・昆布カマボコ
・白エビせんべい
という、想像以上に豪華かつ美味なメニューでございました。
個人的には、酒飲みにはお寿司よりこちらのほうが好都合だと思います。
列車には砺波市観光協会の方が同乗していて、観光案内をしてくれます。
お酒を嗜みながら、観光ガイドに耳を傾け車窓をじっくり見物。
今回はカウンター席に座ったこともあり、展望性は抜群で良く見えました。
福光駅付近では、沿線住民の方のお見送り。
なんでも「べるもんたに手を振る会」という方々だそうで、こういった光景を見ると嬉しくなりますね。
そんな感じで車窓を眺めていると、あっという間に終点の高岡駅に到着です。
54本目 城端線 8372D「ベル・モンターニュ・エ・メール52号」 城端⇒高岡
乗車時間:48分
移動距離:29.9km
運行路線である城端線自体が短いこともあり、ちょっと乗り足りない気もしますが、「べるもんた」は快速列車扱いであるため、520円の指定席券を購入すれば「青春18きっぷ」でも乗車可能なことも考えれば、妥当なのかもしれませんね。
といった感じで、先に乗車した氷見線も含め富山県内の乗り鉄はこれにて終了。
このあとは県境を超えて、石川県へ向かいます。