川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

北の名車たちの成れの果て「陣屋町駅」 北海道放浪の旅 5日目①

前の記事はこちら。

伊達市で一泊 北海道放浪の旅 4日目⑨

 

山陰迂回貨物遠征やら長野遠征ですっかり等閑になっていた連載企画「北海道放浪の旅」ですが、今回から一か月ぶりに更新再開です。

 

2018年7月5日 5日目

5日目は土砂降りの伊達市からスタートです。

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ここ伊達市界隈の室蘭本線沿線には有名撮影地が点在しており、「北斗星」「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」など、北海道への夜行列車在りし頃は多くの撮り鉄で賑わった場所で、私もたびたび遠征に訪れた地域です。

 

言うまでも無くそれらの列車たちは廃止されましたが、昔を懐かしんで貨物列車などでも撮り鉄をしようかなぁ~と思っていたのですが、朝起きると

長万部付近で土砂崩れのため室蘭本線は運転見合わせ

という衝撃のニュースがテレビで流れていました。

伊達市に宿泊したのは、朝から撮り鉄をするためだったのに・・・。

 

そんなわけで撮り鉄が不可能になったので、予定を変更して室蘭市に向かいます。
その道中に兼ねてより行きたかった陣屋町という場所があったので、ついでに立ち寄ってみました。

その陣屋町駅に居たのは・・・

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今年3月改正で全車引退した「スラントノーズ」のキハ183系0番台です。
といってもここに留置されているのは今年3月改正で運用を外れた車両ではなく、2017年3月改正の「オホーツク」の札幌~旭川間の縮小および「サロベツ」のキハ261系化で余剰となった分の車両たち。

海外輸出を前提に2017年5月にここ陣屋町駅に運ばれてきたのですが、それから1年以上たった現在でも輸出されず、ここに放置されているのです。

 

陣屋町駅の横を走る道路から、中の様子を観察してみます。

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手前側には「キハ183-208」と「キハ183-212」が連なって置かれていました。
ざらしで放置されているので錆が浮き上がっているうえ、方向幕が抜かれて蛍光灯がモロ見えになっているので、より一層悲壮感が増して見えます。

 

現役時代は大人気だったこちらの車両もいました。

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白ボウズこと「キハ183-104」も、今はここの住人です。

 

白ボウズは「キハ183-219」と向かい合わせで置かれていました。

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現役時代では、車両基地内でしか見られなかった光景です。

 

そして陣屋町駅にはキハ183系だけではなく、こちらの車両も留置されています。

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北斗星色のDD51です。
保存が決定したスラントノーズと違い北斗星DD51は保存車両が無いため、ここにある車両たちが日本で唯一の存在となります。

盗難対策のためか、ナンバープレートはすべて外されていたので車番は不明です。

 

そんな彼らの「現役時代」の写真を引っ張り出してみました。

キハ183-104

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キハ183-219

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DD51

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彼らは間違いなく北海道の鉄路を彩った「名車」だったはずなのですが、この成れの果てを見ると悲しい気持ちになります・・・。

計画通り輸出されるのか、はたまたここで解体されるのかは不明ですが、彼らの動きに注視していきたいと思います。

 

次の記事はこちら。

室蘭駅とカレーラーメン 北海道放浪の旅 5日目②

 

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もうすぐ見納め? 特急「はまかいじ」を乗り通す!!

前の記事はこちら。


今回の長野遠征も、本記事で最終回です。

松本駅から川崎市の自宅まで戻りますが、今注目のこの列車に乗って帰ります。

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横浜駅松本駅を結ぶ臨時特急はまかいじでございます。

 

こちらの「はまかいじ」は、主に土日を中心に1日1往復運転されており、臨時列車の中ではかなり高頻度で設定されている部類の列車です。

運転経路もなかなか興味深く、横浜駅からは京浜東北線横浜線を経由して八王子駅へ向かい中央本線に入るのですが、京浜東北線桜木町駅東神奈川駅間はATCが導入されています。
そのため「はまかいじ」にはATCを積んだ専用編成が充当されるという、マニア心をくすぐる要素もたっぷり含んだ面白い列車なのです。

 

しかしながら185系の老朽化に加え、京浜東北線横浜駅にホームドアが設置されることが決定した関係で、ドア位置の不一致やホームドア対応の装備を持たない「はまかいじ」は廃止されるのでは?という噂が巷で立っております。
それを裏付けるように、「はまかいじ」対応の185系B3~B5編成のうちB3とB4編成がここ最近相次いで廃車となっており、少なくとも185系撤退は時間の問題と言わざるを得ない状況です。

というわけで今回は、自宅に帰るついでに「はまかいじ」を全区間乗り鉄することにします。

 

 

 

といっても、「はまかいじ」は10回以上乗車しているし、中央本線も飽きるほど乗っているので、個人的にはあまり目新しさはありません・・・。
なので車内ではあまり動き回らず、おそらく最後であろう「185系はまかいじ」の車窓や走行音を座席でじっくり堪能しました。

唯一の記録として、松本駅出発後と横浜駅到着前の放送を動画で記録したので、そちらでお楽しみください。

 

松本駅発車後の車窓と車内放送

 

横浜駅横浜駅の車窓と車内放送

 

そんな感じで「はまかいじ」は終点の横浜駅に到着しました。

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個人的には、この「はまかいじ」は時間が合えば積極的に使っていた列車なので、廃止になると「趣味的に」というより「実用的に」地味に痛いんですよねぇ~。
川崎・鶴見付近在住だと新宿駅立川駅に出るのは結構面倒なので、中央本線から横浜駅まで直通してくれる「はまかいじ」はとても有り難い存在なのです。

 

もし横浜駅京浜東北線ホームが運転の支障になるのならば

横浜駅東海道線→(鶴見駅)→品鶴線→(新鶴見信号場)→武蔵野南線府中本町駅南武線立川駅中央本線

という経路で運転すれば、保安装置的にも特殊な編成を用意する必要が無いんですが、まあ過度な期待しないほうがいいですかねぇ・・・。

 

最後は愚痴っぽくなりましたが、今年の長野遠征はこれにて終了しました。

 

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もうすぐ見納め!! 関電トンネルトロリーバスに乗りに行く⑥

前の記事はこちら。

 

黒部ダムを観光後は、扇沢駅へ戻るためトロリーバスの改札口へ向かいます。

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昼前に扇沢駅へ向かう便なので空いているかと思いきや、結構な混雑でした。

 

帰りの便は最前列で前面展望動画を撮影しました。
揺れが酷いですが・・・その辺も含めて乗車気分をお楽しみください。

 

そんなこんなで扇沢駅に到着です。

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扇沢駅では、最初で最後の関電トンネルトロリーバスの「撮り鉄」をしました。

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国内のトロリーバスは「関電トンネルトロリーバス」と、同じく立山黒部アルペンルートにある「立山トンネルトロリーバス」の2路線しかありません。
しかし後者は全線トンネル内にあるため、日本の屋外でトロリーバスを撮影できるのは扇沢駅構内だけです。

 

扇沢駅構内には車庫も併設されております。

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整備中のトロリーバスが見えました。

 

そして気になるやつも留置されていました。

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来年からトロリーバス300形を置き換える1000形という電気バスです。
「電気自動車」の扱いとなり、トロリーバスのような「電車」ではありません。

普通のバスよりは面白そうですが、やはりトロリーバスには敵いませんかねぇ。

 

これにて「関電トンネルトロリーバス」の記録は終了。
帰りのバスまで時間があったので、扇沢駅のレストランで昼食です。

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「アーチダムカツカレー」なるものを発注しました。

同じものは黒部ダムのレストランでも提供されているそうですが、そちらは昼時ともなると1時間待ちもあるほど激混みらしいので、扇沢駅で食べるのがオススメと職員さんが仰られておりました。

 

お腹も満たして思い残すことは無くなったので、神奈川へ帰郷します。
まずはバスで信濃大町駅へ向かいます。

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次はいつ、ここを訪れるでしょうかねぇ~。

なんてことを思っていると、30分ほどで信濃大町駅に到着です。

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信濃大町駅からは大糸線松本駅に向かいます。

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車両は「直流の701系」ことE127系100番台が充当されていました。
E127系100番台は何年振りの乗車でしょうかね。

 

たいへんお天気の良い昼下がりの大糸線を、のんびりと南下します。

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お腹いっぱいの昼下がりにこんなポカポカ陽気では、寝るなというのが無理という話。
うたた寝をしながら過ごしていると、あっという間に終点の松本駅に到着です。

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これてに6回に渡った「関電トンネルトロリーバス訪問記」も一区切りです。
カテゴリ的に言うと今回の乗り鉄旅は次が最終回となりますが、この先は旅の目的が変わるので、次回はタイトルも一新?してお届けします。

 

その新たな目的ですが、松本駅から横浜駅に向かうといえば・・・的な、今注目の「あの列車」でございます。

 

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もうすぐ見納め!! 関電トンネルトロリーバスに乗りに行く⑤

前の記事はこちら。

 

黒部ダム駅からは扇沢駅に折り返しますが、帰りのトロリーバスまでの時間を利用して黒部ダムを見学することにします。
案内看板を見ると、黒部ダムの見学ルートは2つあるようです。

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ひとつはダム横の斜面にある展望台から黒部ダムを見下ろすルートで、もう一つはダムの堰堤を歩くルートです。

時間的に片方しか行けないので、今回は天気が良く紅葉の季節なことから展望台に向かうことにしました。

 

しかしですね・・・

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展望台へは220段の階段を登らなければ到達できません・・・。
運動不足気味の30オーバーのオッサンにはちょっと躊躇する道のりです。

 

階段の途中にはベンチや

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なんと給水ポイントまでありました。

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こちらの水は「破砕帯」からの湧水だそうです。
飲んでみると、冷たくておいしかったです。

 

若干の息切れをしながら、階段を登りきりました。

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展望台の下には、無料休憩所がありました。
さらに階段を登って展望台へ向かいます。

 

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この日は雲が多く残念ながらマンダーラな展望となってしまいましたが、それでもとても美しい景色が広がっていました。

やっぱり豊平峡ダムとはスケールが違うなぁ~(道民以外分かんないですね)

 

ダムからは観光放流も行われていました。

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この放流は年中行われているものではなく、貯水量に余裕がある夏~秋の期間のみ実施されているようです(2018年シーズンは6月26~10月15日)。
放流しているところを見たい方は、黒部ダムのHPで期間を確認しましょう。

このあと展望台からの景色をしばし堪能し、黒部ダム駅へ戻りました。

 

次の記事はこちら。

 

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もうすぐ見納め!! 関電トンネルトロリーバスに乗りに行く④

前の記事はこちら。

 

黒部ダム駅に到着後は、一般のお客さんが掃けるのを待ってトロリーバスをじっくり撮影してみました。
同じ目的の人がいっぱいで、黒部ダム駅はちょっとした撮影会状態に(笑)。 

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車体には猫っぽいキャラクターが描かれていました。

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黒部ダムのマスコット「くろにょん」というゆるキャラだそうです。

 

「くろにょん」によって、来年から電気バスに変わることも告知されていました。

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続いて最後尾に回ります。

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こちらがトロリーバスの最大の特徴であるトロリーポールです。

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通常の電車の場合だと架線から供給された電気は線路を通って変電所へ帰電しますが、トロリーバスの場合は帰電するためのレールが無いので架線も+極と-極の2系統張られています。

 

車内の様子。

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2+1列のシート構成です。

 

運転席後ろのディスプレイには観光ビデオが流れています。

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長大トンネルを通る車両らしい装備も。

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客室内に防煙マスクが積まれていました。

 

黒部ダム駅では、トロリーバスの発車シーンを動画で記録しました。
関電トンネルではもうすぐ聞くことが出来なくなる、トロリーバスVVVF音をお楽しみください。

 

次の記事はこちら。

 

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