今回から新たな撮り鉄遠征のシリーズ連載をお届けいたします。
本遠征の舞台となるのは、秋田県から新潟県にかけての日本海沿岸地域であります。
今回の遠征は2020年9月初頭に敢行したのですが、実はこの時期にある甲種列車が施行されておりました。
川崎重工業から落成したJR北海道向けH100形とJR東日本向けGV-E400形を同時に輸送する甲種列車であります。
普段の私はあまり甲種列車に触手は伸びないのですが、故郷たる北海道のキハ40たちを置き変える存在であったH100形に関しては、1度くらいは記録しておきたいなと思っていた被写体でした。
そして今回は、JR北海道向けの甲種列車にJR東日本向けの車両がぶら下がるという、かなり珍しいスタイルで運転されるとのことで、お仲間さんから情報を得た時点で参戦することを決意しました。
運転ルートは日本海縦貫線経由なのとダイヤ的に、遠征先は関西地区か羽越本線北部の2択となります。
関東から遠征するなら、当然ながら甲種列車のみで終わるのは勿体ないので、それ以外で何を撮るか?と考えたとき、甲種列車と同じくらい記録しておきたいものが秋田県にあったのです。
当ブログでも取り上げた、今年3月に運行を終了した秋田臨海鉄道でございます。
秋田臨海鉄道の廃止は遠征時点ですでに発表済みで、当初は年末の帰省がてら秋田に寄ることを計画するなど、いずれ行こうと思っていた場所でした。
そして秋田臨海鉄道以外にも、DD200への置き換え間近の酒田港線、近い将来全廃されるだろう新潟地区の115系など「今のうちに撮るべきもの」が関西地区より羽越本線沿線のほうが多かったので、今回は約7年ぶりに羽越本線沿線へと撮り鉄遠征に繰り出すことに決定したのです。
そんなわけで「日本海撮り鉄遠征」と銘打ちまして、前乗りも含めると3泊4日と結構な規模となった遠征の模様をたっぷりお届けいたします。
時は2020年9月3日 木曜日。
本遠征は割と気合が入っていたので、早々に有給休暇を申請して4連休を確保し、万全の態勢で挑みます。
乗車電のエア急は「イエローハッピートレイン」でした。
遠征開始早々、なんとも縁起がいいじゃありませんか。
ANAを利用するので、2タミの出発ロビーへ向かいます。
この時期(2020年9月)は「GoToキャンペーン」開始から1か月ほど経ったころ。
航空需要も半分弱くらい持ち直していたようですが、時間帯によっては相変わらずの大量運休が発生しておりました。
私は秋田行きの便に搭乗するのですが、ボードを見ると搭乗口に「46番ゲート」が割り振られておりました。
実はこの46番ゲートは少し変わった場所に設置されている搭乗口なのです。
羽田空港には「JAL国内線用の第1ターミナル」「ANA国内線用の第2ターミナル」「国際線用の第3ターミナル」がありますが、実は2019年ごろにインバウンド需要や東京オリンピック開催による国際線需要増加を見込んで、第2ターミナル建屋の一部を国際線用に転用する工事が行われました。
それにより押し出された国内線のキャパを確保するため、空港敷地内に「第2ターミナル サテライト」という建物を増築し、主に地方路線の発着便をそこに振り返ることになったのですが、このサテライト用のゲート番号の一つが今回割り振られた46番ゲートなのです。
この2タミサテライト、実は運用開始して間もないころに到着便では利用したことがあったものの、出発便では一度も利用機会がありませんでしたが、今回は秋田便という地方路線に搭乗することから念願の2タミサテライトにアサイン!!
というわけで、しょっぱなから本筋とは全然関係ないお話で恐縮ですが、2タミサテライトの初潜入レポートをお届けします(^_^;)
まずは保安検査場を普通に通過して制限エリア内に入り、サテライト行きのバスに乗り込みます。
羽田空港では、ボーディングブリッジではなくバスで飛行機まで向かうこともありますが、そのバスとサテライト行きのバスとは別物で、かつサテライト行きバスのりばには「中間改札」があり、2タミサテライトから出発する便の航空券を持たない人はこのバスに乗車できません。
つまりサテライトを見学するだけの「冷やかし」は不可能なのが、このサテライトの敷居の高さ?に繋がっていると言えます。
バスは滑走路横の通路を通ってサテライトへ向かいます。
この車窓はバス搭乗・降機時とさして変わりませんが、乗り物オタクならワクワクすること請け合いでございますな。
5分も掛からず、お目当ての2ビルサテライトに到着です。
建屋の中はこんな感じ。
サテライトには46~48までのゲート3つが設定されていますが、立地的に人が溢れても「逃げ場」が無いためか、2タミ本館のゲート3つ分よりも若干空間に余裕がある印象ですね。
そしてこのサテライトの大きな特徴は、2タミ本館よりも椅子のグレードがワンランク豪華なのです。
2タミ本館はベンチシートが大半ですが、サテライトにはテーブル付きソファなども設置されていて、かなり待遇に差があるのが分かります。
なんでこんな差別化が図れているかというと、実はサテライト内にはカード会社の有料ラウンジやANAの上級会員用ラウンジ類が1つも設置されていないためで、ラウンジが無い代わりにベンチだけラウンジクラスの物を設置したので、このような「少し豪華な一般待合室」が生まれたというわけです。
ANAラウンジに入れるステータス持ちは、サテライトに割り振られると「ハズレ」だと思いますが、私のような平会員には「アタリ」と言えるので、そういった意味でも面白い空間ですね。
ラウンジはありませんが、ANAフェスタはありました。
サテライトにはレストランもありませんが、ここでコーヒーやビールなどを扱うことで最小限の機能は代替しているようです。
とまあ、2タミのサテライトはこんな感じの施設でございました。
このサテライトの計画を知ったとき「なんでここを最初から国際線専用の施設にしない?」と疑問だったんですが、思ったよりも建物が小さく免税店やらレストランが必要になる国際線にはちょっと厳しいね、というのが実際に入って理解できました。
ただご存知の通り、コロナ禍の影響で国際線需要は壊滅状態なため、捻出した2タミの国際線スペースはかなり持て余しているようで、結果的にはサテライトを造った意味が無くってしまったようです・・・。
いつの日か国際線需要が回復したとき、このサテライトも本領を発揮してくれることでしょう。
そんな感じでサテライト探訪を終えて、飛行機に乗り込みます。
一時期、秋田便はボンQが充当されるほど需要が低迷していましたが、GoToキャンペーン開始に伴いB737-800に戻っていました。
本当は「羽田空港発のボンQ」という貴重な体験をしてみたかったんですけどねぇ。
黄昏時の羽田空港をテイクオフ。
地方出張がほとんど無くなり、この時間帯に飛行機に乗るのは結構久々だったので、しばし景色に見入ってしまいました。
1時間ちょっとで秋田空港に到着。
秋田空港を利用するのは今回が初めて。
大きななまはげがお出迎えてくれました。
このあと空港でレンタカーを調達して、秋田市内にあるお宿へ移動。
今宵はスーパー銭湯に併設されているホテルに宿泊しました。
簡易的なホテルで壁が薄いのが若干気になりましたが、まあ寝るだけの分には問題ありませんでした。
スーパー銭湯併設ということで、いつも通りふやけるほどお湯に浸かり、干からびるほどサウナに入って完璧に整ってしまったので、ビールとタコのから揚げをキメてしまいました・・・。
まだロクに遠征も始まってないのに、この体たらくでございます (^_^;)
一人旅は自由な反面、自制心が無いとタガが外れてダルダルになっちゃうのが難しいところですなぁ。(特に反省する気はありませんが)
とまあ初回から脱線しちゃいましたが、前置きはここまで!!
次回からは本格的に撮り鉄活動に勤しみます。