川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

震災から復旧した常磐線を旅する その2 2021夏の東北遠征⑧

前の記事はこちら。

 

原ノ町駅からも引き続き常磐線を北上し、仙台駅を目指します。

全線復旧後の常磐線は、原ノ町駅以南がE531系、以北が701系またはE721系によって運転されています。

E531系は品川駅で見られるため個人的に物珍しさは全く無いので、交流専用車を見ると「遠くに来たなぁ~」と実感しますね。

 

発車まで時間があったので、701系の細部を撮影。

701系は1993年に登場したので、初期車はもうすぐ30年が経過します。

同じくJR東日本の第一世代車両ともいえる、209系やE217系に廃車が出ていることを鑑みると、701系もそろそろ話が出てもおかしくないかなと思いますね。

 

そんな701系に乗り込んで、仙台駅に向けて出発。

今にも雨が降り出しそうな曇り空ですね。

 

常磐線の震災被害と言えば、前回旅した福島第一原子力発電所の事故が目立ちますが、それとは別に津波による被害も甚大で、特に新地駅では偶然停車していたE721系4両編成の列車ごと津波に巻き込まれました。

駅はホームと跨線橋を残してすべて流出、車両も脱線して鉄道模型のように地面へ転がっている光景は、衝撃を受けた方も多いことでしょう。

 

そんなこともあり、復旧に際して新地駅を含む駒ヶ嶺駅~浜吉田駅は山側に線路を付け替えることが決定し、その区間にある新地駅、坂元駅、山下駅も同時に移転することになりました。

今回はその3駅を列車に乗りながらではありますが、見ていきたいと思います。

 

まず最初の駅は、前述した新地駅です。

 

新地駅では偶然特急と交換するため5分ほど停車したので、駅舎の外を見ることが出来ました。

新地駅は付け替え区間のほぼ「根本」に当たるため、移転と言っても旧駅とほぼ同じ場所に設けられました。

しかも地上駅のままなので、そういった意味では新地駅自体の「津波に対する強さ」はあまり変わってないということでしょうか。

 

ホームは2面2線の交換可能駅となっています。

 

新地駅を出ると、線路は連続高架橋になります。

ごらんの通り市街地でもないので、高架にした理由は津波が襲ってきても線路が浸水しにくくするため。

さらに敷設場所も500mほど山側に移設されています。

 

その間に県境を超えて宮城県に入って、坂元駅に到着。

坂元駅は高架化により単式ホームへと生まれ変わりました。

山側は市街地が形成されていましたが、海側はごらんの通り田んぼが広がっており、あまり人が住んでいる感じでは無いですね。

 

さらにもう一つ進んで、山下駅に到着。

ここでは原ノ町行きの普通列車とすれ違い。

駅前には防災センターやスーパーなんかの商業施設もあったりして、それなりに栄えている印象がありました。

 

写真は撮り忘れましたが、このあと浜吉田駅手前で旧線に合流して付け替え区間の初乗車は終了です。

付け替えと言っても、ほぼ旧線に平行しているので車窓はあまり変わらないかと思いますが、田園地帯に突如現れる真新しい連続高架橋は、予備知識が無いと異質な感じを抱くかもしませんね。

この地域は地震が多い土地柄ではありますが、「付け替え高架化しておいて良かった」と思う日が来ないことを祈るばかりです。

 

このあとは陽も落ちて見るべきものも無いので、淡々と・・・というか疲れが出たこともあり爆睡状態で終点の仙台駅に到着。

常磐線復旧から1年以上経っていましたが、壁面には「ひたち」がデカデカとあしらわれていました。

 

仙台駅到着後は、駅前で腹ごしらえ。

仙台名物と言えば牛タンですが、今回はこちらを利用です。

東北民御用達?の「半田屋」でございます。

以前札幌市電M101号引退遠征のとき、札幌市へ進出していたのに驚きましたが、やはり半田屋と言えば東北ってイメージですね。

 

メニュー名は忘れましたが、サバの竜田揚げ的なやつとサラダをチョイス。

スゲー美味い!!ってわけじゃないんですが、こういうローカルチェーンには足を運びたくなってしまう性なんですよね(笑)

でも普通においしくいただきました。

 

 

このあと仙台駅までレンタカーを調達し、名取市内の快活CLUBで一泊して2日目の活動を終了。

次回から舞台を宮城県に移して、3日目のお話に入ります。