いよいよ2018年も終わりが見えてきましたが、今年の趣味活動を振り返りますと、鉄道模型および鉄道部品を色々と新規購入したものの、全く手を付けずに年を越しそうなものが山積み・・・。
趣味活動の糧となるネタの量と、趣味活動の時間が全然釣り合っていないということですね。
これだから社畜ってやつは・・・。
と愚痴ったところで、手を動かさないことには悪化する一方なので、そんな不遇な?ものを一つでも消化すべく、今週末は久しぶりに電気工作を行いました。
今回手を入れるのはこちら。
東京メトロ03系の側面方向幕機械でございます。
こちらの方向幕は、10月の鉄道フェスティバルで購入したものです。
今回は自作の簡易指令器で、方向幕を上下できるように改造したいと思います。
「方向幕とは何ぞや?」という方は、下の記事で基本的な概念を説明しておりますので、こちらも参照ください。
まずは巻取器の回路調査を行ったのですが、実装されている部品をチェックすると、ちょっと気になる作りをしています。
定格電圧がAC100VとAC200Vの2種類が混在しており、AC200V→AC100Vの変圧器まで載っているのです。
テスタで配線を追った結果、かなり大雑把に書くと電源ラインは下のような回路構成となっていました。
巻取器の電源はAC200Vで入力し、蛍光灯はAC200Vで点灯しますが、モーターは変圧器でAC100Vに降圧して動かしていました。
つまり、1台の巻取器の中でAC200VとAC100Vの2つの電源ラインが共存している設計になっているのです。
こんな回路になった理由を勝手に推測すると
・AC200Vで駆動する安価なモーターが無いので、変圧器をかませてAC100V駆動のモーターを選定したから
・制御基板がAC100Vで標準化されており、それを使ったから
といったところでしょうかね。
産業用途の機器なので、AC200Vを用いること自体は不思議ではありませんが、これをAC100V供給が前提の一般家庭で動かすには、ひと工夫必要になります。
私なりに考えた手法は
①素直にAC200Vの電源を入れる。
②AC100Vを変圧器の2次側にぶっこんで、AC200V回路を動かす。
③AC200Vの機器をAC100Vのものに交換する。
の3通りです。
一番簡単なのは①で、本来の設計通りAC200Vを入れてあげることでしょう。
AC100V→AC200Vの昇圧トランスを繋げば終わりですが、一般家庭にそんなもんあるわけないので、どこかから調達する必要があります。
②と③は昇圧トランスは不要ですが、巻取器を改造しなければなりません。
とまあツラツラ手法を書きましたが、今回私が取った手法は①~③のどれでもなく、以下のような方法です。
一言でいうと、めんどくさいAC200V回路は切り捨てるです。
その結論に至ったのは、以下の理由から。
①明るい室内で動かすので、そもそも蛍光灯を付ける意味が無い。
②改造するのがめんどくさい。
③寒いから部材を買いに外に出たくない。
実際のところ、手間をかけてAC200V回路を活かしても、成果は「蛍光灯が付く」の一点しかありません。
まあ「労力と成果が釣り合わないことはやらない」という、私なりの価値観から判断した結果ですね。
もしかしたら「蛍光灯までつけないと、電動化したなんて認めん」という、完璧主義な方?もいるかもしれませんが、そういう方は頑張って点灯改造してください。
そして200V回路を割り切ったのには、もう一つ個人的な理由もありました。
偶然にもモーターを動かすだけなら、以前京急2000形の側面方向幕用に製作した簡易指令器と接続基盤が無改造で流用できることが判明。
つまりAC200V回路を捨てれば、今回の作業はドライバーで制御基板の固定ネジを外すだけで終わらせることが出来るのです。
超めんどくさがりの私が、こんな偶然を利用しないわけがありません(笑)。
というわけで今回は、巻取器の回路を調べただけで工作はせずに終了。
実際の作業より、この記事の作成時間のほうがかかったくらいでした(^_^;)
それでは今回の成果をどうぞ。
東京メトロの方向幕は初めて触りましたが、ちょっと癖がありますね。
実は01系の前面幕機械も所持しているのですが、何年もクローゼットの奥底に眠った状態となっています。
今回の改造が活かせそうなので、そのうち手を入れたいかなと思います。
最後となりますが
方向幕の改造は、すべて自己責任で行ってください。
ここに書いていることが間違っていても、責任は負いません。
また質問をいただいてもお答えしませんので、ご了承ください。
改造には最低限、電気工事士2級程度の知識と工作スキルが必要と思いますので、自信の無い人は電気工作に詳しい人に頼みましょう。