一部の県では非常事態宣言が解除されましたが、私の住む神奈川県をはじめとした首都圏は引き続き警戒態勢が敷かれています。
そんなご時勢なので、先週末も在宅での趣味活動に専念すべく、連休前に購入したKATO789系1000番台の整備をしたので、作業記録も兼ねてその模様をお届けします。
製品の内容は、こちらの購入レビューをご覧くださいませ。
今回弄るこの製品、結構完成度が高くてあまり不満が無いのですが、気になっている箇所がいくつかございます。
まずはスカートの部分にある「穴」です。
789系1000番台は、2007年のデビュー時から現在に至るまで外観はさほど変わっていませんが、実は2018年ごろに先頭車のスカートのジャンパ管を引き通す穴を塞ぐ改造が施されています。
そのため今回の製品仕様の姿は、厳密に言うと2017年3月改正までの「スーパーカムイ」時代の姿と合致しないのです。
些細な変化点ではあるのですが、10年前まで北海道に住んでいた私的には「スーパーカムイ」時代のほうが圧倒的に馴染みがあるので、今回はスカートに穴をあけて北海道在住当時の姿に近づけたいと思います。
まずはスカートの部品を取り外し、ナイフでフタの部分を切り抜きます。
ちなみに穴あけ位置は1号車と5号車で異なるのでご注意を。
切り抜くと下地である、成型色のグレーが見えてしまうので、シルバーの塗料を塗って補修します。
下側をギリギリまで切り抜くため強度的にはかなり弱く、ちょっとスカートをぶつけただけでボキッと折れるレベルです。
できればプラ棒などを背面に接着して、補強したほうがいいかもしれませんね。
穴の横に付いてる取っ手は、全然関係ない車両の手すりパーツを流用。
今回はKATOのED62用のAssyパーツを流用しましたが、形が似ていればなんでもOK。
写真は撮り忘れましたが、これにシルバーの色差しして、ピンバイスでΦ0.5の穴をあけて差し込み、裏側に接着剤をつけて固定したらスカートの改造は終了です。
続いては車体側の改造へ。
この穴の目的はジャンパ管を接続するためなので、穴の中にはジャンパ栓が付いているため、これも全然関係ない車両のパーツを流用して増設します。
IMON横浜店の在庫パーツのうち、一番形が似ていたのがこれでしたが、色がグレーなので油性マジックで黒色に塗って使用します。
これを接着剤で床下に貼り付けるのですが、そのまま取り付けると位置が高すぎるため、高さ調整用のスペーサーを咬ませます。
ちなみにこのスペーサーは、爪楊枝をサイコロ形に適当に切り出し、マッキーで塗ったものです(笑)
本当はプラ棒とかのほうが良いと思います。
続いてはライト周りに手を入れますが、個人的に不満なのは以下の2点。
どちらも間違い修正というより、見栄え向上のための改良ですね。
先頭車のボディを分解して、運転台部分を取り外します。
まずは腰部のシールドビームの弱体化?の改良から着手。
運転台から2本飛び出ている導光体がヘッドライトに繋がっているので、ここに墨入れ塗装を薄く塗って減光を試みます。
HID部分には2つの突起の間から光が差し込むので、これで理屈上はシールドビームのところだけ暗くなるはずです。
ですが実はレビュー時に、もう一つ別の要因があるのでは?と思っていました。
この製品のヘッドライトは、光源からの導光体の上にさらにパーツが上被せされているのですが、どうもこのパーツ内部で乱反射が起きていて、そのせいでHIDが余計に負けちゃっているのでは?と疑っていました。
というわけで乱反射軽減のため、試しに上被せするパーツのふちを油性マジックで黒塗りにしてみることに。
試しに片方だけ施行した状態で比較してみます。
奥側が改良した車両ですが、明らかに乱反射が減ったのがわかったので、もう片方も同じ改良を施すことにしました。
続いては頭上ライトの消灯作業へ。
こちらはTOMIXのキハ261系で全く同じ改良をしたことがあったので、その知見をそのまま流用します。
使用するのは、TOMIXの車両ケースについてくるスポンジです。
KATOよりTOMIXのスポンジのほうが実が詰まっている?ので、今回の用途ではTOMIXのほうが適していると思います。
これをナイフで少し切り出し、頭上ライトの導光体を抜き取った穴に押し込むだけ。
大きめに切り出し、ぎゅうぎゅうに押し込んだほうが遮光効果が期待できます。
これで先頭車の作業は終了です。
続いてはパンタグラフ周りの色差しを行います。
今回使ったのはこちらの塗料。
789系1000番台の碍子のグリス色は、登場時は緑色、その後の全検で濃い青色に塗り替えられておりますが、手持ち車両的に2010年代のほうが都合が良いので、今回は青と黒を混ぜた色を塗ります。
特高線はいつものように、クリヤーオレンジで再現します。
ついでに配管の留め金具には、ガンダムマーカーで色差ししておきました。
些細な色差しですが、意外と見栄えが良くなるのでオススメです。
それと写真は無いですが、クーラー、床下の防雪カバー、乗務員扉には墨入れを実施しました。
これですべての作業が終わったので、車両を組み立てて完成です。
まずは先頭車から。
スカートの穴はヘボい出来ですが、今の私の腕だとこれが限界でした・・・。
頭上のライトは狙い通り消灯化に成功、腰部のライトは写真だと違いを感じづらいですが、肉眼だとかなり改善しているので、こちらも成功と言っていいでしょう。
続いてはパンタグラフの色差し。
色差し前
こちらも雲泥の差なので、やって損は無いと思います。
ちなみに真空遮断器(碍子が横に2個連結している部品)に繋がっている、一回り大きい碍子だけは白色のまま残していますが、これは実車の写真を見たらここだけ白かったため残してあるためで、塗り忘れではないのでご注意を。
最後は床下カバーの墨入れ効果の確認。
これも墨入れしたほうが、見栄えが断然向上しますね。
ちなみに実車の床下は、冬季に雪まみれになる影響かメッチャ汚いので、多少大げさなほうがリアルだと思います。
といった感じで、KATO789系1000番台の整備はこれにて終了。
スカートはやり直しが必要ですが、それ以外はうまく行ったので良かったです。