前の記事はこちら。
前回は105系のお話で終わってしまったので、今回から紀伊田辺駅へ向けて移動開始。
列車は定刻に出発。
乗車率は2両編成で私を入れて2人だけという、相変わらずのガラガラっぷりでした。
ちょうどお昼時だったので、新宮駅で仕入れたお寿司とビールで、ちょっと優雅なランチタイムです。
今回はさんま姿寿司と助六寿司、さらに「熊野古道麦酒」なる地ビールを購入。
助六寿司は非常食としてキープし、今回はさんま姿寿司をいただいたのですが、なかなか美味かったです。
さらに食後は柚子シャーベットでお口直し。
こちらも結構いけるお味でした。
シャーベットを食べながら窓の外を見ると、海は相変わらずの荒れっぷりです。
台風に向かって進んでいるので、だんだんと海が荒れていくのが体感できました。
このまま和歌山まで行ければよいですが・・・。
宇久井駅に到着。
ここで対向の特急列車と交換するため運転停車。
雨はそれほど強くなかったので、ちょっと外をプラプラすることに。
こちらが宇久井駅舎。
宇久井駅は1985年に無人化されましたが、有人駅時代の駅舎が引き続き使用されています。
駅舎内には、かつての窓口の跡も残っていました。
対向列車が到着。
51M「くろしお1号」
列車交換を終えて、宇久井駅を発車。
隣の車両にいた新宮駅からの唯一の同乗者さんは、宇久井駅までの間に降りていたらしく、またしても私一人だけになりました・・・。
まあ、普通ならお出かけするお天気じゃないですからね (^_^;)
隣の那智駅に到着したのですが、駅舎の端だけ変わったデザインになっています。
なんと那智駅には、町営の温泉施設があるんですな。
ちょっと浸かっていきたい気分なものの、浸かっているうちに運転見合わせになったら洒落にならないので、泣く泣くお見送りしました。
新宮駅から30分ほどで、拠点駅の一つである紀伊勝浦駅に到着。
紀伊勝浦駅では、名古屋からの特急「ワイドビュー南紀1号」の接続待ちを行います。
所定は4両ですが、この日は1両増結されていました。
紀伊勝浦駅利用者や、特急からの乗り換え客が4~5人ほど乗り込んできて、若干ではありますが活気が戻りました。
紀伊勝浦駅を発車して30分ほど、今度は紀伊田原駅でまたしても列車交換。
単線とはいえ、結構交換待ちが多いですね。
例によって、停車時間を利用して駅舎を記録。
こちらも宇久井駅と同様、1985年に無人化されたものの有人駅時代の駅舎が使用されていました。
紀伊田原駅では、宇久井駅よりもしっかりとした形で窓口跡が残っており、駅ノートも置いてありました。
個人的に気なったのは、なぜか長靴が置いてあるということ。
誰かが忘れて、裸足で帰っちゃったんでしょうか。
駅舎の横には、荷物ホーム跡も残っています。
駅舎の壁には、こんなアート作品?も
この区間にはまだ227系は導入されていませんが、いずれ置き換えられる運命です。
ホームには「209キロポスト」が立っていました。
随分と年季が入った味のあるキロポストですね。
そうこうしていると、対向列車が到着。
今では当たり前の光景である105系同士の列車交換も、あと何年見られるのでしょうかね。
紀伊田原を過ぎると、車窓には洗濯岩のような海岸が続きます。
高波が押し寄せて、洗濯岩を洗い流していました。
晴れたら絶景だったでしょうから、なんとも勿体なかったです。
串本駅は「本州最南端の駅」として知られています。
私は今まで「本州最北端の駅」下北駅(JR東日本 大湊線)、「本州最東端の駅」岩手船越駅(三陸鉄道・旧JR東日本 山田線)には行ったことがありました。
この串本駅訪問をもって、本州の四方最端駅で残るのは、最西端の駅であるJR西日本 山陰本線の梅ヶ峠駅のみに。
山陰本線はいずれ全線乗り通そうと思っているので、今から楽しみであります。
串本駅でも、特急退避のため5分ほど停車。
55M「くろしお5号」
元683系2000番台の289系が充当されていました。
この串本駅が、ちょうど本日の行程の中間地点を過ぎたあたり。
朝の出発前は台風の影響を心配していましたが、ここまで遅れも無く順調に来たので、このまま無事に行ってくれそうですね。
・・・と思ったのもつかの間、串本駅から4駅目の和深駅を出発後に列車が非常ブレーキをかけて急停止しました。
そして車内放送で「この先の風速計が規制値を超えたのでしばらく停車する」との案内が流れ、ついに列車の運行に支障するほどのレベルまで、台風の雨風が強くなってしまったようです。
ただ急停車した位置が、駅間の吹きっさらしの場所だったことから、安全確保のため5km/hくらいの超がつくほどの徐行で、ひとまず隣の江住駅まで移動。
江住駅に着くころには、滝のような大雨も降りだしてきて、ここで抑止を余儀なくされました。
このときの強風は、幸いにも一時的なものだったらしく、15分ほどで運転を再開してくれたのですが、この一件だけですでに約30分の遅延が発生し、このあとも影響が拡大していくことは必至な情勢。
さらにやばいのが、現在地である江住駅の場所です。
このあたりは代替交通機関が無いので、紀勢本線が運休になると脱出する手段が自動車しかありませんが、今回の台風のような悪天候が理由のときは、代行バスは期待できません。
台風は明日の午前中に上陸する予報だったので、今日中に紀伊半島を脱出しないと、最悪は明後日の朝まで閉じ込められかねません。
一応、運転見合わせはすべて解除されたとのことでしたが、ここは大事をとって大荒れになる前に、和歌山駅まで一気に特急ワープをする決断をしました。
抑止によるダイヤ乱れの影響で、周参見駅で後続の特急列車を退避するという案内があったので、私も周参見駅で特急に乗り換えます。
定刻より26分遅れで周参見駅に到着。
終点まで乗り通したかったのですが、無念であります・・・。
20本目 紀勢本線 2330M 新宮⇒周参見
乗車時間:2時間37分(26分遅れ)
移動距離:73.8km
次の記事はこちら。