川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

キハ120形で因美線の県境区間を旅する 山陰本線 全線踏破の旅 4日目④

前の記事はこちら。

 

智頭駅から引き続き因美線を進みます。

16本目 因美線 677D 津山行き 智頭(12:54)⇒津山(14:03

因美線の車両運用は、智頭駅を境に北は鳥取のキハ47形、南は岡山のキハ120形が担っております。

JR西日本ローカル線ではお馴染みのキハ120形ですが、本遠征では4日目にして今回が初登場でございます。

 

列車は定刻に智頭駅を発車。

乗車率は15名程度と、小柄なキハ120形としては程よく快適な感じでした。

 

智頭駅を出発すると、1kmほど智頭急行線との単線並列区間となります。

言うまでも無く、PC枕木が綺麗に敷設された見るからに高規格な線路が智頭急行で、木製枕木で雑草生え放題なヘロヘロ線路が我が因美線でございます・・・。

乗り心地も見た目通りで、せいぜい5~60km/h程度しか出していないにも関わらず、昨年隣の線路を100km/h超で爆走した時より揺れが大きかったかもしれないです。

 

前回の記事でも触れた通り、かつては津山線とともに「陰陽連絡線」の使命を担った因美線も、智頭急行開業により智頭駅で実質系統が分断され、智頭以南は優等列車が一切走らない超ローカル線へと転落。

この単線並走区間は、因美線南部の残酷な運命をこれ以上ない形で表している場所では無いでしょうか。

 

そんな智頭急行と別れ、中国山地の奥深くへと分け入っていきます。

 

1年前の撮り鉄でも訪れた土師駅の大カーブを通過。

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1年前は快晴でしたが、今回は湿っぽい天気だったのが残念ですね。

 

智頭駅から10分ほどで、鳥取県側最後の駅である那岐駅に到着。

早朝には那岐始発の列車も設定されているだけあり、ちょっとした集落が形成されていました。

 

那岐駅から県境を挟んだ岡山県側の美作河井駅までは10kmほどあり、なかなか険しい峠越えとなります。

そんな厳しい線形を象徴するかのように、JR西日本ローカル線名物なあれが発動。

必殺25km/h徐行でございます (^_^;)

JR西日本のローカル線では、線路への倒木・落石対策として急カーブなど見通しの悪い区間、落石が起きやすい箇所を超スローで徐行し急停車させられる代わりに、それらの侵入防止設備や対策を簡素化して保線コストを削減しています。

もちろん特急が高速で行き交う智頭以北ではそんなことはしないので、因美線の「南北格差」がこんなところにも表れていますね・・・。

 

そしてこの鳥取岡山県区間では至るところに25km/h制限が掛けられています。

 

制限区間はこんな感じ。

バラストも明らかに薄っぺらく、雑草も生え放題、周囲の木も伸び放題で車両と接触するわと、東南アジアの発展途上国あたりにありそうな光景ですね・・・。

 

県境を越えて岡山県に入り、最初の停車駅である美作河井駅に到着。

途中トンネルを通ったこともあり、窓ガラスが曇ってよく見えず・・・。

 

岡山県側は人家が散在しており、里山をトコトコと下っていきます。

このあたりは毎年「みまさかスローライフ」という臨時列車が走るだけあり、のんびりとした車窓が続いて好いですね。

 

そして姫新線が見えてきたら、東津山駅に到着。

ここ東津山駅因美線の終点となるので、これにて因美線の全線完乗を達成です。

 

ですが列車運用上は、因美線の全列車は津山駅を発着点にしているので、私も終点の津山駅まで乗り通します。

これにて因美線の旅は終了でございます。

15本目 因美線 677D 智頭⇒津山
乗車時間:1時間9分
移動距離:41.5km

 

津山駅では乗り換え時間が少々あったので、次回は津山駅見物をします。