川崎鶴見鉄道録

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「日本一の私道」宇部興産専用道路を巡る その1 絶望の?山口遠征④

前の記事はこちら。

 

宇部線小野田線の朝ラッシュ運用を撮影した後は、ちょっと鉄道を離れて宇部で前々から気になっていたスポットへと足を運びます。

そのスポットとは、宇部市美祢市を結ぶ宇部興産専用道路という「私道」です。

宇部興産専用道路は、その名の通り宇部市に拠点を置く化学・セメントメーカーである「宇部興産」が管理する道路です。

宇部興産のセメントは宇部市美祢市の2工場で生産されており、両工場間の輸送および宇部港から荷揚げした物資を美祢市の工場へ輸送手段として、この専用道路を使用しています。

 

といってもこの道路、私企業敷地内の「私道」といっても総延長は30kmを超える規模なので、都道府県が管理するバイパス道路と遜色がない道路で、そんな特殊性ゆえ一般の公道では見られない設備や車両が使われており、前々から気になっていた存在。

ですが宇部に来ると、だいたい撮り鉄に精を出してしまい訪れる機会が無かったのですが、今回は時間をタップリ使えるので色々と巡ってみることにしました。

 

 

まずは専用道路で使用されている特殊車両を撮影するため、宇部湾岸道路 東須恵インターの南側にある陸橋へ。

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この陸橋付近では、公道である宇部湾岸道路(県道6号線)と私道である宇部興産専用道路が並行して敷設されています。

明らかに右側の2車線のほうが高規格ですが、右側こそが今回の主役である宇部興産専用道路でして、並の県道や国道にも劣らないスケールであることが分かります。

 

私道ではありますが、道路脇には公道と同タイプの標識が設置されています。

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宇部興産専用道路の最高速度は場所に寄りますが70km/hだそうで、本当に高速道度並の設備ですね。

 

そしてこの道路には、国内ではここでしか見られない車両が走っています。

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一見普通のトラックですが、ここでは1台の牽引車が2台の荷物車を牽く「ダブルストレーラー」という車両が使われています。

日本の法律では、公道を走行するトラックの1台当たりの最大車両重量は一般道路で27トン、高速道路で36トンが上限となっていますが、宇部興産専用道路はそういった法律の適用対象外のため、特注した車両を使い1台あたり最大120トン(積荷は最大88トン)という超特大車両が運用されているのです。

それゆえ公道は走行できないため、ナンバープレートも宇部興産内専用のものが取り付けられています。

 

今回はそれらの車両を記録したかったので、この場所で撮り鉄ならぬ「撮りトレーラー」を行うことに。

撮影を始めると、一番見たかった車両が早々に登場。

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見るからに日本車と一線を介した車体は、アメリカの「ケンワース」というメーカーのトラックで、よくハリウッド映画なんかで登場するボンネットスタイルが特徴。

ケンワース自体はアメリカの会社ですが、宇部興産では右ハンドル仕様であるオーストラリア向けの物を輸入しているそうです。

 

続いても海外メーカーの車両。

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こちらはスウェーデンの「スカニア」というメーカーの車両で、これも日本車とはちょっと風味が異なる洗練された姿が特徴。

宇部興産のダブルストレーラーとしては一番新しいメーカーだそうです。

 

外国車が立て続けに通過しましたが、日本車も運用されています。

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国産車ではいすゞGIGA」の専用仕様車が使われています。

ほかにもスウェーデンの「ボルボ」もあるはずなのですが、この日は日曜とあってか運行が少なかったようで、残念ながら1台も見ることはできませんでした。

 

あとはすれ違いなんかも撮影。

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ダブルス同士のすれ違いは迫力がありますねぇ~。

 

ちなみに宇部興産専用道路では、ダブルストレーラーだけでなく公道走行可能な車両もも走っています。

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公道で見たらどデカいトラックのはずなんですが、ここでは完全に軽トラックみないな扱いですね(笑)。

 

といった感じでここでの撮影はこれにて終了。

このあとは宇部新川付近の工場群へと移動し、宇部興産専用道路で最も有名なポイントへと足を運びます。