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旭川駅でキハ183系を見送った後は、札幌市の実家に立ち寄るため札幌駅へと移動。
現在の札幌~旭川間の電車特急は「ライラック」「カムイ」の2本立てとなっており、「ライラック」には北海道新幹線開業前まで青函特急として使用されていた789系0番台が充当されています。
青函特急時代の789系0番台は、札幌市民的にはJR北海道の車両ながらなかなかお目にかかる機会の無い車両でしたが、現在は日常的に見ることが出来るようになりました。
といっても私個人は北海道新幹線開業前に上京したためか「ライラック」といえば781系の印象が強く、どこか違和感がありますね。
さっそく車内に乗り込みますが、今回はまたしても・・・
ドン!
ドドン!!
ドドドドーーーーーン!!!!
キハ183系に続き、またしてもグリーン車という暴挙に出ました!!
生活残業をしないとロクにご飯も食べられないような極貧社畜が、2列車続けてグリーン車に乗るなんて罰当たりもいいところです・・・。
とへりくだったところで種明かしをしますと、実は下の切符が欲しかったため「オホーツク」で網走駅~札幌駅を乗り通すのではなく、旭川駅で「大雪」「ライラック」のグリーン車乗り継ぎを選択したのであります。
旭川駅では改札を出ないことを条件に札幌~旭川の特急「ライラック」「カムイ」と、旭川~網走の「大雪」・旭川~稚内の「サロベツ」を通し料金で乗り継ぐことが出来る特例が存在します。
その特例を使うと、新幹線の改札内乗り継ぎと同じように1枚の切符に2列車分の情報が印字されて発券されるのです。
で、なんでこの切符が欲しかったのかというと、現在はキハ283系化と同時に「オホーツク」「大雪」にグリーン車が連結されなくなった影響で、グリーン車同士を乗り継ぐ切符が発券できなくなったのです。
ちなみにキハ283系が2022年改正にて「おおぞら」から撤退した時、キロ282形が全て廃車になってしまい、キハ283系が引退するまで「大雪」にグリーン車の設定が復活する可能性はゼロなので、今のうちにグリーン車の乗り継ぎ様式の切符が欲しかったのが「大雪」「ライラック」を乗り継いだ理由であります。
(ライラック⇔サロベツのグリーン車乗り継ぎは今でもできます。)
そんな回りくどい解説をしたところで、座席回りを記録しておきます。
789系0番台の登場当時は、デンマーク国鉄との共同デザインが盛んな時期で、グリーン車の座席は青色基調の革張りシートが採用されていましたが、近年になって先のキハ183系と同様にリニューアル座席に交換されました。
これも良い座席ではあるのですが、青函特急時代も含め先代の座席は一度も座ったことが無かったので、ちょっと惜しかったですね・・・。
見た目通り基本的にはキハ183系のものと同じですが、読書灯が背もたれ埋め込みでは無く天井取り付けなのでスイッチが潰れていたり、コンセントが肘掛けでは無く壁についていたりと、細かい差異があります。
フットレストも付いており、機能面ではほぼ同等と言っていいでしょう。
そして個人的に好きなのは、荷物棚まで覆う深い青色の天井。
これは同時期に誕生したキハ261系や先代の新千歳空港駅にも通ずる「デンマークデザイン」の影響で、リニューアル座席のモケットが単色では無く星空のようなドット模様なものその名残でしょう。
個人的にデンマークデザインは1990~2000年代前半の「良き時代のJR北海道」の象徴の一つだと思っているので、なんとなくノスタルジックな感傷に浸ってしまうんですよね・・・。
一人そんな思いにふけっていると、列車は旭川駅を発車。
「ライラック」は札幌~旭川を1時間30分ほどで結ぶ短距離特急なので、グリーン車に乗るのなんて前述の乗り継ぎ客くらいかと思っていたら、なんと旭川時点で7割くらい埋まる大盛況。
私が北海道に住んでいた頃の「先代のライラック」「スーパーホワイトアロー」「スーパーカムイ」はグリーン車無しでuシートがその代わりを務めていたこともあり、ここまでグリーン車需要があったのは驚きでしたね。
「ホタテステーキ牛すき重」なる、名前からして重そうな弁当です(笑)。
中身はこんな感じ。
肉はイマイチでしたが、ホタテが結構大粒で良かったです。
列車は昼下がりの石狩平野を快調に飛ばします。
滝川駅ではタラコなヨンマルにも出会えました。
トイレに立ったついでにデッキ部分も記録。
この萌黄色のドアが789系って感じですねぇ~。
グリーン車だったからか、絵なんかも飾ってあり洒落た雰囲気を醸し出してました。
とまあ適当に過ごしていたら、あっという間に札幌駅に到着しました。
札幌駅に降り立ったのは、札幌市電M101号のラストラン以来1年4か月ぶり。
ここまで間が空いたことは無かったので、随分と久しぶりな感じがしました。
小腹が空いたので立ちそばを。
氷点下まで冷え込んだホームで食べるそばは格別に美味いですね。
このあと市内の実家へと向かい、遠征初日から続いた一連の撮り鉄・乗り鉄活動はこれにて一区切り。
北海道にはあと2日ほど滞在しますが、今回は所用ついでの遠征だったのでこの先は趣味活動ではなく所用メインで過ごしておりました。
が、もちろん抜け目なく所用の合間を縫って趣味活動も実施。
そんな模様を次回綴ることにして、本遠征も最終回を迎えます。