川崎鶴見鉄道録

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在来線特急「かもめ」を乗り納めする その2 リベンジ! 山陰本線 全線踏破の旅 3日目⑥

前の記事はこちら。

 

「かもめ」は肥前山口駅を通過し、さらに長崎本線を西へ進みます。

・・・が、実は西九州新幹線開業後は肥前山口、改め江北駅からは佐世保線に入り武雄温泉駅へと向かうため「リレーかもめ」は通らなくなるので、乗り納めという観点ではここからが本番となります。

 

肥前山口を出ても、相変わらずのどかな風景を走行します。

 

そして次の停車駅である肥前鹿島駅でさらに降車があり、博多駅時点では賑わっていたグリーン車も私を含めて4名に。

新幹線開業と同時に「かもめ」が走らなく肥前鹿島までの輸送列車として「かささぎ」が新設されましたが、それだけの需要が肥前鹿島にはあるようですね。

そして肥前浜駅を過ぎると、有明海が見えてきました。

西九州新幹線大村湾側に沿って敷設されたので、長崎へと向かう数多の旅人が見入ったであろうこの車窓も見ることが出来なくなりました。

さらにこの区間を含む肥前浜駅長崎駅間は、保守費用削減のため電化設備が撤去され非電化となり、787系885系など電車特急の乗り入れが不可能となったため、優等列車の復活の眼もほぼ無いでしょう。

ゆえに今後この車窓を見ようと思ったら、本数が少ないローカル普通列車に乗るしかないので、ちょっとハードルが上がりそうですね。

 

通過時はちょうど干潮だったので、有明海らしい姿を見ることが出来ました。

対岸の雲仙普賢岳もまずまずの視程でした。

 

さらにはこちらも発見。

春の遠征で訪れたフルーツバス停を見ることが出来ました。

 

風光明媚な区間を過ぎ、列車は諫早市街へ。

このあとはガラガラになった車内探検をすることにします。

 

まずはグリーン車車内から。

「リレーかもめ」用787系グリーン車前方には「DXグリーン車」なるものが設置されています。

もともとこのスペースは個室だったようですが、あまり需要が無かったためグリーン車のさらに上を行くクラスとしてDXグリーン車に改装されました。

実は15年以上前に1回だけ乗ったことがあるのですが、なかなか凄いリクライニング角度だったことを覚えています。

 

もう一つ、787系グリーン車を象徴するのがこちら。

4人用個室「サロンコンパートメント」ですね。

ちなみにこの日はずっと空室でした。

 

グリーン車デッキは「リレーつばめ」運転開始時のリニューアルにより、木目調のデザインに変わりました。

 

続いて普通車へと移動したのですが・・・

グリーン車から一転、金属パネルを多用したメタリックな内装に、ところどころJR九州のコーポレートカラーである赤を挿し色にしたデザインとなっており、あまりのかけ離れ具合にホントに同じ列車内か?と戸惑いますね(笑)。

どちらかというと普通車の内装が787系の原形スタイルであり、外観が暗色寄りのシックな雰囲気にリニューアルされたこともあって、今となってはチグハグさを感じてしまいます。

 

とはいえ当時のJR九州フラグシップを担っていた車両、力の入りようはとても凄かったようで、登場から30年経った今も色褪せないですね。

787系ブルーリボン賞のほか、グッドデザイン賞やブルネル賞も獲得しており、デザイン面においてはとても高い評価を得ている車両。

バブルの余韻を残す時代に生まれた、今の車両とは一線を画す内装ですね。

 

グリーン車とは違い普通車はそこそこ乗客がいたので、控えめに座席回りだけ撮影。

普通車もシート自体は原型のままなものの、モケットは張り替えられています。

 

そして普通車の名物と言えばこちら。

4人用の半個室「セミコンパートメント」でございます。

料金は普通の座席と同じで、テーブルもありグループ利用には便利な席ですね。

 

さらにこちらも忘れてはいけません。

サハ787-200番台は、もともとビュッフェコーナーがあったサハシ787から改造されたので、天井と座席がほかの車両を異なっています。

こちらも15年前に1度座ったことがあるのですが、荷物棚が無いので個人的にはハズレ席かな?と思っています。

 

とまあ車内を一巡して自席に戻ると諫早駅を発車したころ。

そのあとは最後の車窓を満喫していると、真新しい新幹線の高架が見えてきて終点の長崎駅に到着です。

これにて在来線「かもめ」の乗り納めが完了です。

61本目 長崎本線 2025M「かもめ25号」 博多⇒長崎
乗車時間:2時間
移動距離:153.9km

 

このあとは新幹線開業直前の長崎駅の様子を見物します。