川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

収穫の秋!!士幌の芋臨を狙う その1 初秋の北海道撮り鉄遠征①

今回から新連載シリーズを開始いたします!!

いつもの我がブログだと「新連載」と言っときながら、すっかり旬も過ぎ腐りかけたネタをおみまいするのが常ですが、今回は先週末に撮れたてピチピチの新鮮なネタをご提供いたしますよ(笑)

 

本遠征の舞台となりますのは、私の故郷である北海道であります。

先週末その北海道ではこちらの列車が運行されておりました。

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伊豆急ホームページより

伊豆急行保有する観光列車「THE ROYAL EXPRESS」を利用した北海道クルーズトレインです。

 

この列車に関しては、以前北海道への車両送り込みのための甲種列車を撮影しておりました。

なので今回は、このロイヤルエクスプレスを使ったクルーズ列車を撮影しに北海道へと遠征することにしました。

 

 

 

 

 

 

 

・・・というのは建前でございまして、真の目的は先日JR北海道から発表されたこちらのプレスリリースにあります。

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JR北海道プレスリリースより

長年JR北海道を支えてきたキハ283系とキハ40系釧路車の来春ダイヤ改正での引退が発表されたのです。

 

道産子アラサーな私は、90~00年代にかけてのJR北海道が最もイケイケな絶頂期に中高生だった世代で、その時代においてキハ283系は789系と並びJR北海道フラグシップ車両として君臨しており、私にとっても思い入れが深い車両であります。

しかしながら、2011年に起きた石勝線での火災事故を境に状況は一変、兄貴格に当たるキハ281系が変わらず運用されているのを尻目にキハ261系1000番台への置き換えが進み、デビューからちょうど25年で定期運用から退くことが決定。

予測はしておりましたが、いざ正式に発表されるとグッとこみ上げるモノがございました・・・。

 

そして釧路のヨンマルも幾度となくお世話になった車両ですが、先に撤退した山線・海線や宗谷本線に続き、今年度もまた北海道のヨンマルが数を減らすことに。

かつて北海道内ほぼ全域で当たり前に見ることが出来たヨンマルも、来年度にはある程度狙わないと見ることが出来ない存在へとなりそうです。

 

 

実は件の甲種列車記事の最後に「ヨンマルやキハ283系など気になっている車両たちの撮影欲が湧いているので、ロイヤルエクスプレス運行日に合わせて道東に遠征できればな」と記したのですが、今回のプレス発表を見て渡道を決意。

そのため置き換え迫るキハ283系やヨンマルを撮影しながら、ついでにロイヤルエクスプレスを追いかけるという、はたから見ると少々ややこしい遠征でございます(笑)

 

先週末はロイヤルエクスプレスの最終運転期間、かつ24日に有給休暇を取得すると4連休になる曜日配置だったので、4日かけて主に道東方面を周遊する旅を敢行。

そんな初秋の北海道をたっぷりと満喫した旅の記録を綴ってまいります。

 


 

まずは北海道の空の玄関、新千歳空港へ向かうため早朝の羽田空港へ。

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行楽シーズンの飛び石連休の初日、そしてなにより緊急事態宣言の解除の見通しがたちフライング気味の旅行者が多かったのか、今年正月過ぎから断続的に発令された宣言下の普通の休日では一番の人出だったような気がします。

特に手荷物カウンターでは、半袖サンダル履きでサーフボードや釣り道具を預けている人が多く見られたので、沖縄方面が盛況だったように見受けられましたね。

 

まあ宣言が出ていようがなかろうが、毎月のように遠征している私が偉そうに言うこっちゃ無いですが (^_^;)

 

そんなこんなで、北の大地へテイクオフ。

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今回は「北海道の翼」を利用しました。

 

1時間半ほどで新千歳空港に到着。

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出発前の天気予報では、週末にかけて曇りがちと予報が出ておりましたが、思ったよりも好天でラッキーでしたね。

 

新千歳空港でレンタカーを調達し、いよいよ本格的な活動を開始。

まずは石勝線の川端駅に移動して、通称「芋臨」と呼ばれる貨物列車を狙います。

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到着してしばらく待機すると、芋臨の前に特急が通過。

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34D「とかち4号」

「とかち」は全列車キハ261系1000番台が所定ですが、今月は一部列車を多目的車両である5000番台「はまなす編成」が事前計画的に代走中です。

もともと5000番台は臨時・団体用車両としての役割のほか、定期特急の予備車も兼ねて導入された車両なので、早くもその真価を発揮しているということでしょうかね。

 

その後を追うように、今回の主役が登場。

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9078レ DF200-58

この「芋臨」は、毎年夏~秋にかけて帯広貨物駅から熊谷貨物ターミナルまで運行される臨時貨物列車で、中身は名の通りジャガイモが積まれています。

 

この列車の荷主は十勝地方にある士幌町の農協(JA)で、町内で収穫されたジャガイモを熊谷貨物ターミナルに隣接する農協所有の倉庫へと輸送するのが「芋臨」の運行目的です。

熊谷市の倉庫へと運ばれたジャガイモは一時保管されたのち、ポテトチップスに加工するため同じく埼玉県内の東村山市カルビー加須市湖池屋の工場へと出荷され、我々のおやつへと変貌するのであります。

 

この列車は貸切なので、積載されるコンテナは農作物用のV19形通風コンテナで統一されているのが大きな特徴です。

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かつてはコンテナデザインも統一されていましたが、現在は旧デザインのJRFマーク仕様と新デザインのJRマーク仕様が混在しており、ちょっと編成美を乱しているのが残念ですね。

まあこれも過渡期の姿と言えば貴重なのかもしれませんが。

 

このあと芋臨は追分駅で小停車するらしいので、その時間を利用して室蘭本線内へと先回り。

実は川端駅へ向かう前に室蘭本線沿線をロケハンしており、今回は早来駅で撮影することにしました。

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駅といいつつ、実際には駅の横にある跨線橋から撮影します。

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かつて室蘭本線は石炭輸送で栄えたこともあり、現在の運行本数には全く似つかわしくない非電化複線となっているのが特徴です。

そんな隆盛の時代から列車を見守ってきたであろう、大きなハルニレの木にもご一緒いただきました。

 

このあとも芋臨を追いかけようと思えば可能ですが、今回は芋臨がメインの遠征では無いのでこれで打ち止め。

このあとは石勝線へ戻り、本遠征一番のターゲットであるキハ283系を狙います。