川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

札幌市電M101号 最後の雄姿を撮る その1 秋の札幌遠征①

今回より新連載シリーズを開始いたします。

舞台となるのは、先日まで連載してた「ロイヤルエクスプレス」目当ての遠征と同じく我が故郷の北海道なのですが、今回はその中でも私が生まれ育った街である札幌市でございます。

 

なぜ今回は札幌市に向かったのかというと、とある車両がラストランを迎えたのであります。

「日本最北の路面電車」である札幌市電で活躍していた「M101号」という車両です。

 

このM101号は、路面電車では珍しい付随車を連結する「親子電車の親」のほうの車両として試験的に製造されたのですが、運用に手間がかかり「子」にあたるTc1形が早々に廃車されたあとは、一般車とともに単独で運用を続けられていました。

そんな機能以外でも、現役車両で唯一旧デザインの塗装を纏い、中央の乗車扉も両開きであるなどの特徴を備え、ちょっとしたレア車両的な存在であります。

ですが製造から60年が経ち老朽化したことに加え、後継車に当たる低床車の1100形の増備が進んでいることから、2021年10月31日をもって引退が発表されました。

 

 

札幌に生まれ、札幌で育った私にとり札幌市電は幼少期より慣れ親しんだ路線ですが、その中でもM101号は上述したとおりレア車両だったので、偶然出会えたらちょっと嬉しい そんな存在でありました。

なので結構思い入れのある車両だったのと、コロナの影響で今年の正月は実家に帰省できなかったので親兄弟への顔見せも兼ねて、ラストランに参戦することに。

 

しかしそこに待ち受けていた、誰も予想だにしなかったハプニングの数々・・・など、波乱ぶくみのラストランとなったM101号 最後の雄姿を追いかけた遠征の模様を綴ってまいります。

 


 

今回は実家に泊まるので宿泊費がタダ・・・ということもあり、引退2日前にあたる10月29日から札幌入りすることに。

まずは空路で新千歳空港に向かいますが、今回は成田空港から出発します。

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いつもの遠征だと当日入りなら早朝の始発便、前入りなら仕事終わりの最終便を利用するため羽田空港を利用しますが、今回は午前中に衆議院選挙の期日前投票に行きたかったのでお昼に出発することに。

そのため成田空港まで移動する余裕があったのと、遠征続きで金欠気味だったのでLCCでお安く移動することにしました。

しかし、いつもの羽田空港なら京急で15分かつ川崎まで1本なのですが、それに慣れていると成田空港は遠すぎですね・・・。

 

国際線の出発ロビーの様子。

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緊急事態宣言は解除され国内線は若干持ち直したようですが、国際線は相変わらず悲惨な状況でありました・・・。

 

今回はピーチで新千歳空港に向かいます。

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数年前までANA系のLCCは「成田拠点のバニラエア」「関空拠点のピーチ」に分かれていましたが、バニラエアがピーチに吸収される形で一本化されたので、ピーチを利用するのは今回が初めてです。

あらゆる意味でLCCらしかったのですが、今回のような荷物多めの撮り鉄遠征だとオプションやらが発生するうえ、成田空港までの交通費も考慮すると、結局スカイマークやAIRDOあたりと2~3千円くらいしか変わりませんでした。

そうなるとクッソ遠い成田空港までの移動の手間や、ふくよかボディには若干窮屈なシートに押し込まれる苦痛を考えれば、まあ当分リピートは無いかなと思いました。

 

ともあれフライト自体は順調に進み、ほぼ定刻で新千歳空港に到着。

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1か月前に「ロイヤルエクスプレス」を撮りに遠征したばかりだったので、特に感慨にふけることは無かったです。

 

新千歳空港からは「快速エアポート」で札幌駅へ向かいます。

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今回は721系4000番台に当たりました。

たぶん3~4年ぶりくらいに721系のGTO-VVVFサウンドを堪能することが出来て、こちらには無駄に感動しちゃいました(笑)

 

車窓には紅葉真っ盛りの北海道の風景が広がっていました。

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これは上野幌~北広島付近の旧西の里信号場付近ですが、まさに見ごろという感じでありました。

このときは合間をみてこの辺でキハ283系でも狙おうかな・・・と思ったのですが、とあるハプニングのおかげで実行できずに終わっちゃいました。

 

そんなこんなで札幌駅に到着。

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札幌駅自体には今年2月の宗谷ラッセル遠征でも来ましたが、乗り継ぐだけで終わったので、下車したのは1年10か月ぶりでありました。

 

札幌駅からは駅前通地下歩行空間を歩いて、札幌市電が走る大通地区へ。

が小腹が空いたので、懐かしのお店でちょっと腹ごしらえをすることに。

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地下鉄南北線大通駅の南改札口横にあるこちらの「ひのでそば」は、札幌市民なら誰もが知る立ち食いそば店。

神奈川でいえば横浜駅西口前にある「鈴一」のような存在で、札幌生まれの私にとっては札幌駅ホーム上の弁菜亭と並び「立ち食いそばの原点」的なお店でございます。

 

こちらも何年かぶりのかけそばを発注。

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この真っ黒で甘めのつゆが、The北海道の立ち食いそばって感じですね。

これもまた私にとっては故郷の味のひとつ、美味しくいただきました。

 

お腹を満たしたところで、ここから本題へと入ります。

お目当てのM101号は内回り運用に入っていたので、まずは地上に上がって狸小路電停の南側にある交差点へと移動し、札幌駅前通りを行くM101号を狙います。

 

まずは練習電で露出確認を。

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ここに来たのは、市電はこの奥にある「すすきの交差点」を専用信号で通過する関係で、この交差点ではほぼ必ず信号待ちに引っ掛かり停車してくれるから。

10月末の札幌だと16時半でもかなり暗く、信号待ちしてくれるほうが好都合というのが大きな理由なのですが、街路樹がかなり色付いており秋らしい風景の演出をしてたのも良かったですね。

 

そしてお目当てのM101号が登場。

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まずはすすきの交差点を背に1枚。

 

発車したところをズーム流しで。

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パンタの位置を見落とすというイージーミスをやらかし、パンタグラフを見事にぶった切っちゃいました (^_^;)

 

M101号は狸小路電停に停車するので、その光景ももちろん狙います。

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街灯が白熱球色だったおかげで、紅葉がさらに際立ってくれました。

 

今度は前に回り込んで形式写真をパチリ。

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引退2日前ということもあり、私以外にもたくさんのファンがM101号の雄姿を撮影しておりました。

 

このあとM101号は西4丁目電停にも停車するので、私は4丁目交差点へと先回りして「4プラ」バックで狙います。

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背後の「4プラ」こと4丁目プラザビルは札幌を代表するファッションビルで、東京でいうと渋谷109みたいな存在でして、この4プラ前は札幌駅前と並び「北海道で最も地価が高い場所」とされています。

しかしよく見ると「閉店」という垂れ幕が掲げられているとおり、この4プラは建物の老朽化により2022年1月末で閉店することが決まったそうです。

そんなこともあり「去りゆくもの同士」のカットは是が非でも狙っておきたかった1枚でありました。

 

ついでに外回り電車で4プラメインのカットも回収。

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タイミングよく標準色の244号が来てくれました。

 

これにてM101号の1巡目の撮影は終了です。

札幌市電環状線になっており、1時間ほどでするとまた都心部に戻ってくるので、それまでロケハンで時間を潰したのち2週目の撮影へと参ります。