川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

京急川崎駅 最後のパタパタ式発車標の搬出作業を撮る

今年2回目の3連休となった今週末、本当は北海道のほうへ遠征を画策していたのですが、仕事がかなり忙しくて断念・・・。

まあ北海道も札幌圏の記録的な大雪の影響で、狙うはずだった「おおぞら」が一部運休したので遠征しても消化不良だったでしょうし、良かったのかもしれませんが。

 

そんなわけで地元で過ごしておるのですが、昨夜遅くに何気なくTwitterを見ていたら、京急川崎駅のパタパタ式発車標が本日で運用を終了するとの書き込みを発見!!

京急川崎駅のパタパタ式発車標に関しては、先月京急より2月中旬に引退することが発表されており、私も京急川崎駅に赴きまして最後の雄姿を記録しておりました。

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京急川崎駅のホーム上にはパタパタ式発車標が5台設置されているのですが、この記事に後に順次更新作業が開始され、昨夜時点ですでに下りホーム横浜側の1台だけ残すのみの状態に。

そして昨夜遅く、その残った1台の足元に工事作業員やテレビクルーが集まっており、今日をもって運用終了するのではという情報が流れたわけであります。

 

そして実際のところ、朝になって京急より正式に引退が発表され、その作業の様子もニュース記事になっていました。

京急川崎のパタパタ式発車標は、京急のみならず関東の鉄道事業者全体を通じて最後の個体となっており、本日をもって関東からパタパタ式が絶滅することに。

川崎在住の私としても個人的に愛着があったものなので、その「最後の瞬間」は見てみたいと思っておりました。

しかし当然ながら、関係者でもない私が終電後の駅構内に入れるはずも無いので、駅の外で見送ることが出来ないかなと思い、深夜1時から急いで外出の準備を整えて京急川崎駅前へと自転車で向かうことにしました。

 

 

実物を見たことがある方ならお分かりと思いますが、あの発車標はかなりデカいため台車などで搬入することは不可能なので、最初は駅横の道路にクレーン車でも据え付けてホーム上へ吊り上げているモノだと想像しておりました。

しかし現着するとクレーン車はおらず、その代わり線路上にクレーン付きトラックのようなものが停車しており、おそらく軌陸車で搬出するような感じでした。

そこから軌陸車がどこへ向かうか推測すると、京急川崎駅から上り方面はずっと高架線路なので、おそらく八丁畷駅横の踏切あたりに向かうだろうと踏んで、川崎ルフロン横の自由通路デッキから流し撮りすることにしました。

 

ただ工臨と違ってダイヤなどないでしょうから、いつやってくるかも不明なものを待ち続けなければならないので、深夜2時からずっとスタンバイ状態で屋外待機を強いられることに・・・。

しかもこの場所は真下に交番があり、ド深夜に一眼レフを構えて突っ立っている姿を見られようもんなら100%職質を食らうので、なかなかスリルある撮影でした (^_^;)

 

そして3時20分を回ったころ、駅の方から回転灯を点灯させた車両が接近!!

ファインダーを覗くとそこには・・・

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推測が見事的中し、パタパタ式発車標を載せた軌陸車が姿を現しました!!

「住み慣れた川崎の街から旅発つ」というイメージの画が欲しかったので、背景が川崎駅前の新川通りと認識できる程度の流し量とすべく調整したおかげで、私が思い描いていた写真そのままの仕上がりに。

クッソ寒い屋外で職質におびえつつ?1時間半待機した甲斐もあったという、個人的には会心の1枚となりました (^o^)

 

 

そんな余韻に浸るのもそこそこに、次なる場所へと移動。

私の読みが正しければ、軌陸車は八丁畷駅の横にある踏切へ向かったはずなので、追いかければ軌道モードから乗用車モードに切り替えるシーンも撮れるか?と思い、自転車で八丁畷駅へと向かいます。

 

しかし旧東海道を走らせて八丁畷駅へ向かう途中、川崎警察署の前で1台のトラックがこちらに向かってきました。

もしやと思いカメラを構えると・・・

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やはり発車標を載せた軌陸車でした。

中心部が近いこともあり街灯が多かったので、なんとか流し撮りできる露出があったのが幸いでしたね。

 

荷台には発車標が積み込まれていました。

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時計は0時42分くらいを差しており、おそらく電源を落とされた時間のまま止まっているのでしょう。

まさにこれが「京急のパタパタ式発車標の歴史にピリオドを打った時間」と言えるんじゃないでしょうか。

 

軌陸車はそのまま川崎駅方面へと走り去り、人知れず川崎からパタパタ式発車標は姿を消していきました。

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さすがにこのあとの目的地は予測しようがないため、これにて打ち止めです。

 

といった感じで、京急川崎駅に残っていた最後のパタパタ式発車標の搬出作業を撮影することが出来ました。

車両新製や廃車の陸送だと、走行可能な道路が限られるので走行ルートもある程度予測でき同好者も多いので情報が散らばっていますが、今回のような発車標となると陸送を狙うなどという物好きは全くいないようで、注目を浴びていた案件の割には私以外の誰もいませんでした(笑)

それゆえ情報も無く、勘と運に任せた出たとこ勝負なところもありましたが、なんとか記録できて良かったです。

 

撤去されたパタパタ式発車標の処遇がどうなるかは発表されていませんが、京急ミュージアムなどで保存されてくれると嬉しいですね。