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さて、ここから6日目の旅が本格始動です。
旅の舞台となるのは、存廃に揺れる札沼線の末端部でございます。
ご存知の方も多いと思いますが、札沼線の北海道医療大学駅~新十津川駅はJR北海道の路線合理化の波を受けて、存廃議論の真っただ中に立っております。
そんな議論を見守っていた私は「早かれ遅かれ廃止は免れんだろう」と思い、昨年末に当該区間を乗り鉄しておきました。
それから10か月後、今年10月ついに
とのニュースが流れました。
記事によると、2019年度中に廃止の方向で調整が進むそうです。
今回記事にするのは今年7月上旬、すなわち廃止報道が出る前の段階の話になるわけですが、どう考えても廃止は避けられんと思っていた私は、今回の旅で札沼線廃止区間の全駅を巡って最後の姿を記録することにしました。
不幸なことに、えらくタイムリーな記事になりましたが・・・廃止へのカウントダウンが始まった駅たちの最後の雄姿を、これからじっくりと発信していきたいと思います。
というわけで最初にやってきたのは、廃止区間の入口にあたる北海道医療大学駅です。
名前の通り「北海道医療大学」という大学が駅のすぐそばにあります。
札沼線には「学園都市線」という愛称が付いている通り、本校を始め沿線に大学がいくつか立地しているほか宅地開発もされていて、札沼線の南側は札幌圏の通勤通学路線として重要な役割を担っており、北側とは対照的に存廃議論とは無縁なほど賑わっております。
その南北の境界に当たるのが、この北海道医療大学駅なのです。
その「南北格差」を象徴するのがこちら。
左が南側の札幌方面、右が北側の新十津川方面の時刻表です。
明らかに当駅を境に本数が激減することがわかります。
格差はこんな所にも。
ホームに札幌行きの735系+733系の普通「電車」が止まっていました。
しかし、ホームから新十津川方面を望むと・・・
架線が途中で途切れていることがわかります。
すなわち、北海道医療大学駅を境に「南側は電車」「北側は気動車」で運行されているという事です。
もっとも南側が電化されたのも2012年なので、札沼線自体が札幌圏ではかなり遅れをとっていたのですがね。
とまあ「南北境界線の姿」をご紹介しましたが、訪れた目的はこれを記録するため。
当駅の駅名標に「いしかりかなざわ」と記載されるのも、あと1年程度です。
いよいよ次回からは、廃止予定区間に足を踏み入れます。
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札沼線廃止区間 全駅巡り~石狩金沢駅~ 北海道放浪の旅 6日目③