川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

20年ぶりの小樽市総合博物館探訪 その4 2023夏 北海道遠征⑤

前の記事はこちら。

前回の記事では、主に旅客用の車両を見てきましたが、今回は北海道で活躍した機関車たちを見ていこうと思います。

 

まず北海道らしい機関車と言えば「除雪用機関車」ですね。

こちらは深名線などで使用されていたDD14 323です。

 

特徴はなんといっても特大のロータリーヘッドですね。

DD14を使用した排雪列車は「特雪」と呼ばれ人気の被写体でしたが、北海道では深名線の廃止により1996年に全て廃車されてしまいました。

ド迫力のロータリー除雪をこの目で見てみたかったですね。

 

そのお隣にも除雪用機関車が展示されています。

DD15はDD13をベースに開発された除雪用機関車で、37号機は岩見沢に配置され室蘭本などで活躍していたそうです。

ただDE15など後継機種に置き換えられ、国鉄民営化前に廃車となってしまいました。

 

現在北海道内で活躍しているDE15とは、ラッセルヘッドの取り付け方が異なっています。

DE15は機関車部とラッセル部が別の車体のようになっていますが、DD15はラッセル部を機関車本体に直付けするような構造になっています。

そのためヘッドの取り外しが面倒で、冬期以外もヘッドを取り付けたまま休車状態だったことから運用効率が悪かったことも、早期廃車に繋がったようです。

 

さらにより古風な除雪用車両もあります。

こちらは国鉄初の除雪用貨車であるキ100形キ270。

池田駅常備とあるので、根室本線や池北線あたりで活躍していたのでしょうか。

 

そのお隣には複線形のキ550形キ1567。

キ550はキ100形ベースの複線形除雪貨車ですが、このキ1567は上で紹介した単線形キ100形からの改造車という出自を持つ車両です。

追分駅常備となっているので、室蘭本線あたりで使用されていたのでしょうかね。

 

ちょっと離れた場所にも別の車両が保存されていました。

こちらは車両基地や駅構内の除雪用に配置されていたキ700形という車両。

 

向かって右側にあるのがキ718。

本線用のキ100形とは異なり、小回り重視の車体なのが特徴です。

デカいウイングと空気タンクが除雪機械って感じでそそりますな。

 

左側にあるキ752も形式は同じですが、外観は随分と異なります。

キ750番台は近代化改造されたグループで、稼働動力を空気圧式から油圧式に変更するにあたりディーゼルエンジンを搭載するため、車体が箱形になっています。

このキ752はJR北海道へ継承され、末期まで滝川駅構内などの除雪任務に使用された車両だそうです。

 

そのほか除雪用では無いディーゼル機関車もあります。

まずは「チビロク」ことDD16 17号機。

DD16にも除雪機能を付加した300番台が存在しますが、この17号機はそのグループではない一般車です。

 

その隣にはDD13 511号機。

国鉄では力不足なことが災いし民営化前にほぼ全廃されましたが、地方私鉄や臨海鉄道ではDD13ベースの車両が現在も運用されるなど、貨物鉄にはお馴染みの車両ですね。

 

といった感じで機関車見物はこれにて終了。

北海道の博物館らしく、除雪用車両が数多く展示されているのが、道外からの見学客には見どころとなるんじゃないでしょうか。

 

 

このあとはしづか号やED75などと並ぶ、貴重な保存遺産を見学します。