川崎鶴見鉄道録

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熊本電鉄 併用軌道探訪 その1 2022九州撮り鉄遠征⑰

前の記事はこちら。

ランチの後は3日目午後の部へと参ります。

午前中は三角線鹿児島本線JR九州撮り鉄をしておりましたが、午後の舞台は当ブログ初登場となる熊本電鉄でございます。

熊本電鉄はその名の通り、熊本県下で鉄道や路線バス事業を運営する企業で、鉄道部門は熊本市と北隣の合志市を結ぶ2路線15km弱を運営しています。

 

私は熊本市には2度来たことがありまして、熊本市電には乗った経験がありました。

しかし熊本電鉄は、熊本市中心部から少し外れたところを走っていることもあり全く縁が無かったので、今回は熊本電鉄を探訪しようという魂胆であります。

 

ただ時間が半日しかないこともあり、全線にわたって撮り鉄乗り鉄をしている暇は無いので、熊本電鉄の中で一番気になっていた場所へと向かうことに。

やってきたのは、熊本市側の起点駅である藤崎宮駅から少し北側にある住宅地。

一見どこにでもありふれた住宅街な風景の中に、よ~く見ると住宅のド真ん前を線路が通っているのが分かると思いますが、実は熊本電鉄藤崎線 藤崎宮駅~黒髪町駅の一部区間は、路面電車以外では珍しい併用軌道となっているのが特徴で、前々から一度撮り鉄に来てみたかったスポットなのでした。

今回の記事では撮り鉄前のロケハンも兼ねて、この併用軌道区間がどういう構造になっているか、じっくりと観察してみたいと思います。

 

まずは併用軌道の藤崎宮前の端から観察開始です。

藤崎宮駅周辺は専用軌道となっており、駅から500mほど北側へ進んだ地点からS字カーブを描きながら道路に合流し、併用軌道へと変わります。

 

専用軌道と併用軌道の境目には踏切があるのですが、この踏切もまたちょっと珍しい代物でした。

この踏切では今では貴重となった電鈴式警報機が現役で使用されておりました。

警報灯も含めて見るからに年季の入った踏切で、これに関しては予備知識が無かったこともあり、電鈴式と分かった瞬間テンションが一気に上がりました(笑)

 

そんな踏切を経て、併用軌道が始まります。

踏切からすぐの場所は普通のバラスト敷きでしたが、少し進むと金属製のネットでブロック状にしたものが敷き詰められています。

この併用軌道区間は住宅の真ん前にあることもあり、線路を跨いで家を出入りする自動車に配慮したものと思いますが、路面電車のようにアスファルト敷きにしない理由はあるのでしょうかね?

 

併用軌道区間はカーブが続き見通しが悪いため、架線柱には列車の接近時にランプが点滅する警告灯が設置されています。

架線柱は木製のものが現役なのもポイントが高いですね。

架線は直接吊架式となっており、線路側の設備は普通鉄道というより路面電車に近い印象でした。

 

そして併用軌道の終端には高校があります。

ここには高校の門の真ん前に踏切があるのですが、安全面を考慮して?ちょっと新しめの電子音式に更新されていました。

そしてこの踏切から再び専用軌道となり、黒髪町駅へと列車は進みます。

 

 

以上が熊本電鉄の併用軌道区間の様子でした。

記事の短さでお察しかもしれませんが、この併用軌道区間はわずか150mほどしかなく、徒歩でも2~3分くらいで簡単に踏破出来ちゃいます。

道路自体も幹線道路でもなく、住宅地内にある普通の道路といった趣で、なぜわざわざここだけ併用軌道に?というような印象でございました。

 

というわけで併用軌道区間のご紹介はこれにて終了。

次回はそんな併用軌道を走る電車を撮り鉄いたします。