前の記事はこちら。
なんだかんだ6回目となる小樽市総合博物館探訪も最後の見物へ。
〆となるのはこちらの機関車です。
この見るからにレトロでアメリカンな蒸気機関車は「アイアンホース号」というもので、館内を走るアトラクションのような列車です。
元々はグアテマラの農場やアメリカの遊園地で使用されていた車両ですが、製造元は「しづか号」などと同じ会社で、そういった縁もあり当博物館の開館時に購入されたそうな。
出自は北海道とは関係ないものの、御年105歳と文化財級の骨董品なので、動態保存機としての性格も併せ持っています。
そんなアイアンホース号が発車。
重油ボイラー式の小型機関車ですが、なかなか勢いよくスチームを噴き上げております。
ゆっくりと駅を発車。
西部劇に出てきそうなスタイルですね。
炭水車にはなぜかコカ・コーラの銘板が。
アメリカ時代に取り付けられたのか、ここにやってきてから付けられたのかは、調べてもよく分からずでした。
客車のほうはアイアンホース用に新造された車両です。
屋根付き客車2両と、トロッコ風のオープンデッキ車両の3両編成です。
屋根付き客車は幌内鉄道時代のものを再現しているそうな。
アイアンホース号は、園内に200mほど敷設された線路を往復する運行形態となっており、本物の踏切もあって割と本格的です。
しかも警報機は珍しくなった電鈴式のものが付いていました。
これも動態保存を兼ねているのでしょうか?
折り返しは「北海道鉄道開通起点標」とともにパチリ。
車両はちょっと違うけど、144年前の手宮駅の景色はこんな感じだったのかな。
このアイアンホース号は予約なしの無料で乗れるので、乗り鉄もしてみることに。
今回はこちらの一等車に乗ってみます。
車内はこんな感じ。
その1で紹介した「い1」を模して造られており、なかなか凝ってますね。
園内の「中央駅」から「手宮駅」までの乗車時は動画を回していたので、こちらでお楽しみくださいませ。
乗車時間は3分ほどですが、まあ無料なのを鑑みると十分でしょう。
手宮駅に到着したアイアンホース号は機回しを行うのですが、これがスイッチバックでは無く、転車台を使って方転する本格的なもの。
というわけでこちらも動画でお楽しみください。
タイフォンの代わりにベルを鳴らすのが可愛いですな。
方転を終えるといったん中央駅側に移動し、スイッチバックして客車の反対側へと連結します。
そして手宮駅から中央駅へと折り返していきます。
こちらも発車シーンを動画でご覧ください。
発車時に鳴らす独特の音色のホイッスルが好いですね。
中央駅に着くと再び手宮駅へ折り返すのですが、今回は最終便だったので機関庫への入庫シーンを見ることができました。
こちらも小樽築港機関区で実際に使用されていた転車台を使用し、なかなか見ごたえあるシーンとなっております。
一日の運用を終えたアイアンホース号はねぐらへ入り休息のときへ。
実際に使用しているのは復元部分ではあるものの、機関庫もまた単なる遺構ではなく動態保存的に現役で使用されているのも、手宮鉄道施設の特徴ですね。
最後に中央駅前にあったアイアンホースを模った花壇をパチリと。
といった感じで、6回に渡った小樽市総合博物館探訪は終了。
もともとは解体寸前のED75とED76を見に来たのですが、結果的にはそれ以外の展示のほうが遥かに楽しめましたね(笑)。
20年前の小学生時代とは異なる視点で改めて見学すると、なかなか見どころが多い施設だなと再認識いたしました。
乗り鉄のついでにはちょっと離れた場所にありますが、小樽へ寄った際にはぜひ訪れてみてください。
これにて初日の目的は達しましたが、札幌の実家へ向かうついでにチョイと撮り鉄することに。
次回からは趣向がガラッと変わりまして、久々となる札幌圏での撮り鉄活動を堪能いたします。