川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

2022年ダイヤ改正 川崎界隈の貨物列車運用はこう変わる!②

2022年ダイヤ改正特集、今回は車両運用に関する話題をお送りします。

前回の列車運用編はこちらをご覧ください。 

 

伝統?の異種重連8097レが新鶴見EF210単機に

長年にわたり異種重連スタイルが続いていた8097レが、今回の改正で新鶴見EF210の単機牽引へと変わりました。

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早朝に根岸を発つこの石油タンカー列車は、ダイヤ改正の度に牽引機の形式を変え、時には列番を変えながらも、新鶴見信号場まで異なる形式の機関車が連結される「異種重連」のスタイルが長く続いていましたが、今回改正でその伝統が潰えて新鶴見EF210単機へと変更されました。

私がこの界隈で撮り鉄を始める前からあった列車ですので、その喪失感たるやなかなか堪えますねぇ・・・。

 

隅田川シャトル」のEF66運用が拡大

一昨年改正から東京タ~隅田川シャトルに充当されるようになったEF66ですが、本改正でPF充当の一部列車をEF66で置き換え運用が拡大しました。

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置き換え対象となるのは72レと79レの2本で、一昨年改正で担当となった73レ~76レも引き続きEF66のままとなっているため、4往復ある隅田川シャトルのうち3往復がEF66担当となりました。

逆にかつて権勢を誇っていたPF充当列車は75レと78レの1往復だけとすっかり少数派へと転落した格好となり、EF210-300番台の増備で全体的に縮小傾向にあるEF66の運用が拡大するとは、ちょっと予想外でしたね。

 

朝の「クリーンかわさき号」がPFに変更

隅田川シャトルとは逆に、こちらも朝の名物貨物である153レ「クリーンかわさき号」はEF66からPFに変更となりました。

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夕方の152レは従前よりPFが担当していますが、朝の153レについてはここ数年EF64EF66が定番化しており、PFは主に代走として充当される形でした。

それが今回所定運用に昇格したわけですが、私の記憶が正しければPFが152レの所定機となるのは2014年度ダイヤの秋修正時以来7年ぶりではないでしょうか。

個人的には鮫よりはPFのほうが好きなので、今年度は152レも積極的に狙っていこうかなと思います。

 

1092レがEF66から吹田EF210へ変更

昨年改正で運転時間帯が変更となり注目を浴びていた1092レがEF66から吹田EF210へ変更となりました。

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川崎鶴見界隈で撮影できるようになった新列車で、みんな大好きニーナさまがちょいちょい充当されたり、個人的に仕事終わりの夕練で狙いやすい列車なので撮影機会も多い列車でしたが、EF66の姿は1年で見納めとなりました。

ただ吹田桃が夕方の上り便に所定運用を持つのはここ数年皆無だったので、個人的には撮影バリエーションを増やすチャンスかなとは思っております。

 

石油+配給列車の上り列車が岡山EF210へ、EF66の石油タンカー運用も消滅

石油列車と回送貨車の配給を兼ねた8764レ・8765レのうち、上り列車がEF66から岡山EF210へ変更となりました。

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下り:8765レ 吹田EF210(改正前と変わらず)

上り:8764レ 岡山EF210

8764レもまたみんな大好きニーナさまがちょいちょい充当されて注目を浴びていましたが、それも見納めとなりそうですね。

また8764レからEF66が外れたことにより、EF66が石油タキを牽引する運用も合わせて消滅しました。

 

根岸線貨物から吹田EF210が1年で撤退

昨年改正で3090レと8571レに充当される形で根岸線貨物へ進出した吹田EF210ですが、1年で撤退となりました。

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昨年改正で新鶴見EF210が担っていた上記1往復を吹田EF210へ置き換えましたが、結局わずか1年で新鶴見EF210へと逆戻りしました。

これに合わせて宇都宮貨物ターミナルへの運用も消滅したため、所定運用上は宇都宮線の大宮駅以北へは乗り入れなくなったようです。

 

早朝の「福山レールエクスプレス」「トヨタロングパスエクスプレス」が新鶴見EF210

早朝の品鶴線を下る専用列車である59レ「福山レールエクスプレス」と臨時化された8067レ「トヨタロングパスエクスプレス」の2本が新鶴見EF210へ変更となりました。

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改正前はどちらも吹田EF210が担当していましたが、両列車とも新鶴見EF210へ変更となりました。

300番台の増備もあって、新鶴見EF210の仕業数は前年改正時の43から50へと増加しており、その影響もあるのかなと思います。

 

4074レが新鶴見EF210

タンクコンテナとOT石油タキ混結編成が特徴の4074レがEH200から新鶴見EF210へ変更されました。

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この列車は長いことEH200牽引で固定化されていたので、EF210牽引になるのは新鮮な気がしますね。

ちなみにこの列車を牽引したカマは、単機で根岸駅へ移動したあと倉賀野行き石油列車である3091レに充当されるのですが、そちらも新鶴見EF210化されています。

 

 

以上が今年の機関車運用でのトピックでございます。

個人的には冒頭の8097レ単機化がショックでしたが、それ以外は小粒な変更にとどまったかなと思います。

ただEF64に続いて新鶴見PFも最終全検出場が公表され、EF210-300番台の増備に従ってPFの運用もだんだんと減っていくのが具体的に見えてきたので、EF66と合わせて日常的に撮れるうちにカットを積み重ねていきたいですね。

 

 

最後に全国的に気になる内容をいくつかご紹介したいと思います。 

セノハチ」後部補機のEF67が引退

長らくセノハチ」の後部補機として活躍してきたEF67の運用終了が、JR貨物より正式に発表されました。

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EF210-300番台の増備により、数年前からかなり運用が削られていましたが、ダイヤ改正を前に定期運用から離脱しております。

新聞報道によると3月下旬にラストランができればとの意向のようで、もしかしたら最後の雄姿をもう一度見ることが出来るかもしれません。

 

EH200中央西線運用が誕生、EF64の運用減

昨年稲沢機関区に貸し出され試験を行ったことで話題となったEH200ですが、本改正で正式に中央西線での運用が始まるようです。

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すでに本日時点で運用が始まっており、長らくEF64の独壇場であった中央西線にも、いよいよ新しい時代が到来しようとしております。

本改正でEF64の仕業数が20から12に大幅減となっており、今後運用を離脱する車両も増えてきそうですね。

 

EF510の名古屋圏運用が拡大

九州向けの300番台が登場したことで話題のEF510ですが、なぜか名古屋圏での運用が大幅に増加しました。

EF510の名古屋運用は、4084レで名古屋入りし4085レで帰る前の間合い運用的な意味合いが強く、本改正でもそれ自体は変わらないのですが、その間合い運用の仕業数が2から7へ大幅に増えたことが要因となっています。

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その中には、たびたびニーナさまが充当され大きな注目を集めた「赤ホキ」や、なんと中央西線にまで進出し多治見駅までのEF64運用も置き換えており、さらに昨年改正で話題となった「白ホキ」も健在と、EF510の存在感が一気に増したと言えそうです。

これは今年も名古屋詣でをしておきたいところですな。

 

予讃線西部からPF撤退、EF210へ置き換え

PF四国運用のうち、予讃線伊予三島駅および松山貨物駅行きの列車が吹田EF210へ置き換えられ、予讃線坂出以西および大王製紙専用線への入線が無くなりました

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そのためPFの四国運用は大阪貨物ターミナル~高松貨物ターミナル間の74レ・75レの単純往復だけとなりました。

辛うじて残った・・・という表現が正しいのかわかりませんが、昨年改正でEF64関東運用が消滅したように、来年あたりPFの関西・四国運用が消滅してもおかしく気がするので、もう一回くらい関西でPFを撮っておきたいですね。

 

DE10の定期運用が全国で名古屋港線のみに

昨年も取り上げたDD200への置き換えが進むDE10ですが、本改正ではさらに運用が削減されて全国でも名古屋港線の1運用を残すのみとなりました。

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昨年度のダイヤでは

石巻貨物:1運用(仙台総合鉄道部)

仙台貨物ターミナル入換:1運用(仙台総合鉄道部)

米タン関連:2運用(新鶴見機関区)※実質DD200化済み

名古屋港線:1運用(愛知機関区)

水島臨海関連:1運用(岡山機関区)

がありましたが、名古屋港線以外はすべて運用廃止となっています。

ただし、このうち岡山機関区の水島臨海鉄道運用は本日時点でまだDE10が運用中のようで、具体的にいつDD200に置き換えられるか不明です。

いずれにせよ今後のDE10の活躍の場は、甲種列車の牽引など不定期運用がほとんどになるとみられ、全廃されるのも時間の問題かもしれないですね。

 

EF66の運用も大幅減

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EF64やDE10の話題に隠れがちですが、本改正ではEF66の運用も大幅に減少し、仕業数で見ると31から20へと3分の1も削減されてしまいました。

唯一の0番台であるニーナさまは別として、100番台では初期車の丸目機はすでに運用離脱しており、押し桃の増備ペースを考えると今後も運用離脱・淘汰が進んでいくものと思われます。

幸いにも川崎鶴見界隈では日中運用が多いこともあって、正直個人的にはあまり実感が湧いていないのですが、PFと同様に意識して撮り進めていきたいですね。

 

 

といった感じで、今年もダイヤ改正の特集記事をお届けいたしました。

全般的に国鉄型車両の淘汰が加速したなという印象で、車両によっては「撮り納め」を意識する必要があるものも出てきそうですね。

年始の記事でも触れたのですが、個人的は「九州のEF81・ED76」と「中央西線EF64重連運用」を今年の重点目標としているので、それらを中心に趣味活動に勤しみたいと思います。