川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

381系「やくも」に乗ってみた 師走の出雲遠征⑩

前の記事はこちら。

出雲遠征の記事も、今回が最終回です。

 

出雲地方での活動を終えて帰路に着いたのですが、最後にしてここからが2日目のメインイベントでございます。

そのメインを張るのがこちら。

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381系充当の「特急やくも」です。

実は私、381系の乗り鉄は「くろしお」の天王寺~京都間だけで、肝心の振り子を停止している区間しか乗ったことが無く、振り子をガシガシ振ってる381系の本気の走りを体験したことがありませんでした。

今回は未乗線である伯備線踏破も兼ねて「やくも」で岡山まで行き、そこから新幹線で帰ることにしました。

 

「やくも」用の381系は何度かリニューアル工事が実施され、現在は2010年頃に施行された「ゆったりやくも」仕様となっています。

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このキラキラした目のキャラクターは、何者なんでしょうか・・・。

 

ちなみにこの381系は後続の振り子車と違い、制御機能の無い自然振り子式であるため乗り物酔いをしやすいようで、一部の鉄からは「ぐったりはくも」なる、面白くも恐ろしいあだ名が付けられております。

今回は『381系は本当に「ぐったりはくも」なのか?』という、ある種の人体実験も兼ねての乗り鉄となりそうです (^_^;)

 

やくも18号は、接続列車遅れの影響で10分ほど遅れて出雲市駅を発車。

出発してほどなく、宍道湖が見えました。

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今回の遠征で、出雲地方はとても良い土地だなぁ~という印象を持ちました。

今度来たときは、もうちょっとじっくり旅したいですね。

 

お昼時だったので、出雲市駅で駅弁を調達しました。

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今回は「勾玉」なる幕の内弁当をチョイス。

いつもならビールも買ってますが、今回は墓穴を掘りそうなので自粛しました(笑)。

 

弁当を食べていると、いつのまにやら県境を越えて鳥取県伯耆大山駅に差し掛かっていました。

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伯耆大山駅山陰本線伯備線の接続駅であると同時に、伯備貨物の終着駅です。

そのため、構内では貨物列車の入り替え作業が行われていました。

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伯備貨物は、私の大好物であるEF64 1000番台の独壇場となっています。

伯備線岡山県側でしか撮り鉄をしたことが無いので、381系が残っているうちに鳥取県側でも撮影してみたいです。

 

駅構内を過ぎると山陰本線と分かれ、いよいよ伯備線へ入ります。

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山陰の名峰、大山は雲がかかって綺麗に見えませんでした。

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伯備線に入ると一気に山深くなり、トンネルも多くなってきました。

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というわけで、元気なうちに車内探検をすることに。

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座席は外装と同じく、赤系のモケットでまとめられています。

ゆったりやくも」リニューアル時に座席も交換されたようで、座り心地は結構いいと思います。

 

そして381系名物?な一人掛けシートも健在。

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381系は低重心化を図るため、冷房装置を床下に設置してある関係で、客室内に空調用のダクトが設置されています。

このダクトの真横の座席は2人掛けシートが設置できないので、このように通路側に1人掛けシートは置かれているのです。

 

一見「乗り得シート」に見えるのですが、実際に座ると車窓が超見づらいので、景色を楽しむ派の人にはお勧めできません。

むしろ、その1列後ろの窓側座席だと足元がめっちゃ広いので、そちらのほうが乗り得のような気がしますね。

 

続いては鉄オタ必見の中間先頭車の連結部分。

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「381系の貫通型先頭車は、特急シンボルマークが薄っぺらくてダサいなぁ~」と思っていたのですが、貫通路使用時だとちょうど顔面の高さに来るので、普通の立体的なシンボルマークをこんな狭い通路に付けたら危ないですね。

薄っぺらいマークを付けている理由が、実際に乗ってみてよく分かりました。

 

一部車両のデッキには謎のスペース。

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喫煙スペースの名残かなんかですかね?

国鉄の息吹が感じられる「くずもの入れ」も健在でした。

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こんな感じで車内探検は終了したころ、根雨駅に到着。

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ここで出雲市行きの「やくも」と交換しました。

 

続いて生山駅では、貨物列車を追い抜きます。

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山用の機関車であるEF64ですが、私は普段平坦線でしか撮影していないので、久々に山で撮影したいですねぇ~。

 

生山駅を過ぎたあたりで雨が降り始めました。

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雨が降り続く中、伯備線の中間地点である新見駅に到着。

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姫新線用のキハ120形が留置されていました。

初めて見たので、ちょっと得した気分です。

 

 

さて新見駅を過ぎた頃には、初めての381系への乗り鉄がもたらす興奮も、だいぶ醒めてきました。

それと同時に、なんだか体調に異変が・・・。

 

そう、中間時点を過ぎてついに乗り物酔いを発症してしまったのです。

正確に言えばもっと早くから酔いは始まっていたのでしょうが、溢れ出るアドレナリンのおかげで、自覚していなかったのが正しいのか。

しかも今回は、対向列車の影響で終始遅延気味だったので、遅延回復のためにかなりアグレッシブな走りをお見舞いされ続けたのも原因でしょう。

これまでも、キハ283系E351系など振り子車両には幾度となく乗りながらも、酔ったことは一度も無かったのですが、やはり381系は一味違ったようです・・・。

 

ともかく今回の乗り鉄は、新見駅を境に「ゆったりやくもの旅」から「ぐったりやくもの旅」へ変貌を遂げました。

こうなった以上は「ぐったりはくもの旅」への進化は食い止めねば・・・

というわけで、座席に身をゆだねて「無の境地」で乗り切ります。

 

そんな感じでひと眠りしたら、里に下りていました。

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寝たおかげで酔いも醒め、どうにか「ぐったりやくもの旅」で踏み止まれました。

 

山陽本線との接続点である倉敷駅に到着

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これで未乗だった伯備線を全線踏破完了しました。

 

このあとは岡山へ向けて、山陽本線をかっ飛ばします。

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岡山電車区には117系の姿もありました。

 

そしてやくも18号は終点の岡山駅に到着。

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噂にたがわず、中々の強敵でございました・・・。

おそらく酒が入っていたら「ぐったりはくも」になっていた可能性大なので、乗車前の判断は正しかったようです。

それでも「381系の本当の走り」を体験できてよかったです。

 

岡山からは新幹線へ乗り換え。

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のぞみで一気に新横浜まで移動して、今回の旅を終えました。

 

 

といった感じで、10回に渡って出雲遠征の模様をお送りしました。

1泊2日という短い日程ながらも、それなりに充実した遠征だったと思います。

今回は伯備線に行けなかったのと、一畑電車をもう少し撮りたかったと感じたので、出雲地方にはまた遠征したいですね。

 

おわり