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前回、この日5杯目のうどんを食したところで、さすがにお腹のほうが限界に近付いてきたので、腹ごなしの運動をします。
これまでは運動代わりに撮り鉄をしていましたが、今回はもっとカロリーを消費するために、四国随一の神社である「こんぴらさん」に登ることに。
「こんぴらさん」こと金刀比羅宮は、琴平山の中腹にある神社で、本宮へは数百段にもなる長い長い石段を登る必要があります。
私自身、香川県には幾度も来ているものの、時間と労力がかかるため一度も参拝したことがありませんでしたが、今回は時間も労力も存分に消費することができるので、初参拝することにしました。
琴平駅近くの駐車場に車を止めて、まずは山のふもとへ向かいます。
門前の表参道は綺麗な石畳が整備され、お土産屋や休憩処がひしめいています。
表参道を抜けると石段が姿を現し、ここからが「こんぴらさん」参拝の本番。
ここから御本宮までは785段、本宮のさらに奥にある厳魂神社までは1368段も石段が続いております・・・。
ロープウェーなども無いので、すべて自分の足で登らねばなりません。
始まりのほうは、さきほどの参道の延長という感じで、お店がずらっと並んでいます。
お土産屋を冷かしながら進むと、あっという間に100段目に到着。
113段目のところは「一之坂鳥居」があるのですが、店のテントに隠れてよくわかりません。
山の中にある神社ということで、もっと厳かな場所を想像していましたが、随分と商業化されておりますね。
石段を登り進めること365段、大門に到着。
この門がいわば「神聖な場所の入口」にあたります。
ここまでで「ひと汗かいた」という所でしょうか。
だいたいこの大門あたりが、御本宮までの中間地点となります。
大門を抜けると、それまでの煩悩にまみれたお土産屋などは姿を消し、一転厳かな雰囲気の参道に代わりました。
ここは「桜馬場」と呼ばれる道で、文字通り桜並木が続いており、春になると桜が咲いてとても綺麗だそうです。
「桜馬場」の終点には、馬の厩舎がありました。
ここには「神様が乗るための馬」が飼われているそうです。
こちらが神様のための馬の「神馬」である、月琴号です。
しかも北海道帯広市生まれの「道産子」じゃないですか。
ここではもう1頭、しかもサラブレットが飼われています。
こちらのルーチェ号は、2011年にホッカイドウ競馬でデビュー、2018年に高知競馬で引退し、生涯成績は106戦13勝でした。
競走馬としては正直パッとしなかったものの、高知競馬所属、そして毛色が白色に近い芦毛だったことから、引退後ここにやってきたようです。
厩舎の横には、立派な大鳥居「桜馬場西詰銅鳥居」があります。
ここまでで431段の石段を登ってきましたが、残暑厳しい9月だったこともあり、すでに汗だく状態です・・・。
ですが御本殿までは、まだまだ石段が続きます。
参道の周囲には人工物はなく、完全に樹木に囲まれています。
そして628段を登り、立派な「旭社」が姿を現しました。
ちなみにこの「旭社」は、御本宮を参拝した帰りにお参りするのが正しい作法だそうです。
「旭社」を通過すると、いよいよ御本宮へ。
参道の入り口には、立派な鳥居が構えられていました。
御本宮への参道には、ふもとからの道のりで唯一の下りの段差があります。
冒頭で「ふもとから御本宮までは785段を登る」と書きましたが、785段とは786段の登りと1段の下りの合計値であり、実際に登る段数は786段なのであります。
・・・という豆知識を、たまたま鉢合わせた団体客のガイドさんが喋っていたのを聞いて写真を撮りましたが、予備知識がないと全く気付かないでしょうな。
そしていよいよ、御本宮への最後の階段へ。
「最後の試練」と言わんばかりにめっちゃ急な階段で、ヘトヘトの体にはかなり厳しい階段でした・・・。
やっとの思いで785段の石段を登りきり、御本宮へ到着!!
運動不足のアラサーのおっさんには、キツい道のりでした・・・。
苦労した分だけ、何割か増しでありがたく思えた気がします。
御本宮からの眺め。
讃岐富士と讃岐平野が一望できる、いい景色が広がっておりました。
785段の石段を登り切った者だけが味わえる絶景です。
御本宮のさらに上には「厳魂神社」があるものの、さらに583段もの石段を登る必要があります。
翌日は予定が入っていたため、この日のうちに帰路に付かねばなりませんが、御本宮時点で既に16時半を回り時間的に不可能なため、御本宮を参拝して金刀比羅宮参りは終了しました。
金刀比羅宮参りでたっぷり汗をかいて、おなかにも余裕が出てきたので、最後のうどん屋へ向かいます。
此度の連載も、次回が最終回です。