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嵐電の有栖川駅を後にし、同行いただいたブログ友「難波オヤジ」さんの愛車で京都市内を移動します。
続いての舞台となるのは、京都市北部の比叡山と鞍馬山の麓を走る「叡電」こと叡山電鉄であります。
こちらの叡山電鉄は、京阪の京都側のターミナル駅である出町柳駅から、比叡山へのアクセス路線である「叡山本線」と、鞍馬山へのアクセス路線である「鞍馬線」の2路線を運営しています。
現在は京阪グループの一員ですが、かつては京福電気鉄道が運営していたそうで、嵐電とともに京都市内の地域輸送と観光輸送を担っています。
この叡電も前々から興味があった路線だったので、今回は嵐電と同様に初めての撮り鉄を敢行することにしました。
というわけで、やってきたのは宝ヶ池駅です。
上述したように、叡電は「叡山本線」と「鞍馬線」という2路線が存在しますが、この宝ヶ池駅は2路線の分岐駅に当たります。
宝ヶ池駅の出町柳方では、叡山本線と鞍馬線が複線で分岐する線形となっています。
鞍馬線は宝ヶ池駅が起点ですが、実際の運行は全列車が叡山本線に乗り入れて出町柳駅まで直通しています。
つまり、出町柳駅~宝ヶ池駅間では両路線の車両が一気に狙えるというわけです。
撮影地の紹介も終えたところで、さっそく撮影開始。
800系デオ810形
こちらは鞍馬線用の800系デオ810形という車両ですが、形式名のデオの「デ」は電動車、「オ」は大型車という意味だそうな。
大型車という区分は、かつて嵐電と同じ会社であったことから、嵐電の路面電車と比較して大型という意味なんでしょうかね?
この車両には「七夕電車」というヘッドマークが付いており、車内には利用客から公募した、願いが書かれた短冊が吊るしてあるそうです。
700系デオ710形
こちらは叡山本線用の車両である700系デオ710形という車両で、鞍馬線が2両編成が基本であるのに対し、叡山本線は単行が基本となっています。
「本線のほうが短いんか・・・」と思ったのですが、実は鞍馬線のほうが圧倒的に路線長が長く、叡山本線の単独区間はわずか2区間しかないのです。
叡山電車ホームページより
しかも重複区間だと、土休日データイムでも2路線がそれぞれ15分ヘッドで運転しているため1時間で8本も運転されているので、それなら単行運転も納得ですね。
続いては、ちょっと話題な車両と遭遇。
700系デオ730形732号車「ひえい」
こちらは叡山本線の観光列車「ひえい」でございます。
このインパクトありすぎな外観はデビュー前の川崎重工業の工場で改造中から話題となり、鉄道友の会の「ローレル賞」も受賞しました。
「ひえい」のデザインは、楕円が多く用いられているのが特徴です。
この楕円の意味ですが
叡山電車の2つの終着点にある「比叡山」と「鞍馬山」の持つ荘厳で神聖な空気感や深淵な歴史、木漏れ日や静寂な空間から感じる大地の気やパワーなど、「神秘的な雰囲気」や 「時空を超えたダイナミズム」といったイメージを「楕円」というモチーフで大胆に表現しています。(叡山電車ホームページより引用)
ということらしいです。
ちなみにこの「ひえい」は新製車ではなく改造車で、もともとは上のデオ710形とほぼ同じ構造の車体でした。
くの字形の前面形状や屋根上のクーラーなどに面影が残っていますが、パッと見は改造車には見えないくらい、気合の入った改造が施されいます。
そんな「ひえい」と並ぶ観光列車が、叡山電車にはもう一つ存在します。
実はその車両こそが、今回のお目当てであります。
900系デオ900形「きらら」
お目当てだったのは、鞍馬線の観光列車である「きらら」でございます。
この「きらら」は1997年に登場した車両ですが、こちらも「ひえい」と同じくローレル賞を受賞しており、「ひえい」と並び叡山電車のフラグシップ的な車両です。
個人的に「きらら」の外観が結構好きでして、実物を一目見たかったというのが叡電にやってきた目的でした、
そんな「きらら」を無事撮影できたのですが、見てお分かりの通りこの辺りで滝のような大雨が降り出してきました・・・。
ここでの撮り鉄も飽きてきたので、宝ヶ池駅での撮影はこれで終了して、叡電に乗って次なる場所へ移動します。
なんと運よく乗車する列車に「きらら」が充当されていました!!
これは超ラッキーでございましたね (^o^)
「きらら」の内部はこんな感じ。
半分は先頭側に固定された1人掛けで、もう半分は窓側に固定された2人掛けのソファー席となっています。
鞍馬線沿線では、秋になると紅葉がすごく綺麗らしく、窓は側面・前面とも大型のものが採用されており、展望性が抜群な作りとなっています。
窓枠にも紅葉があしらわれており、外見だけでなく内装も細かいところまで抜け目のない、とても素敵な車両でした。
そして驚きなのが、この「きらら」は普通列車として運行されているので、なんと運賃だけで利用可能なのです。
運よく当たれば、中々の乗り得な列車だと思います。
初めての叡電撮影は、まだまだ続きます。