川崎鶴見鉄道録

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「愛の国から幸福へ」愛国駅 北海道放浪の旅 13日目⑤

前の記事はこちら。

帯広駅 北海道放浪の旅 13日目④

 

突然ですが、読者の皆様「愛の国から幸福へ」というキャッチフレーズをご存知でしょうか。

こんな鉄オタブログで、何を急に・・・と思う方もいるかもしれませんが、このキャッチフレーズ、実は「とある鉄道路線」にまつわる言葉なのです。

 

かつて十勝地方には広尾線という、帯広駅と広尾駅を結ぶローカル線が存在していたのですが、そんな広尾線には「愛国駅」幸福駅という、ちょっと縁起の良い駅がありました。

そんな両駅が1978年、NHKの番組「新日本紀行」で取り上げられ、愛国発幸福行きの片道切符が「愛の国から幸福への切符」と紹介され、それ以降この2駅はカップルの聖地として知られるようになったのです。

 

しかし広尾線は、道内の他のローカル線と同様に慢性的な赤字体質であったため、国鉄民営化直前の1987年2月に廃止されました。

ですがこの2駅は、広尾線廃止後も記念公園として整備され、廃線から30年以上が経った現在も保存されているので、今回はそんな2駅を巡ってみることに。

 

まずは片道切符の出発駅である「愛国駅」へやってきました。

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帯広市有数の観光スポットだけあり、とても綺麗な状態が保たれています。

 

駅舎の横には、硬券を模したモニュメントが立っていました。

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駅舎の中の様子。

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駅舎の中は、広尾線の記念館的な扱いになっており、現役時代の写真や備品が多く展示されています。

 

壁には記念きっぷや来訪者の名刺などがびっしり。

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本来の展示が埋もれるほど、隙間なく貼られています。

 

続いてホーム跡へ。

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ホーム跡も交通記念館の一部として整備されていて、9600形蒸気機関車の19671号機が静態保存されています。

 

駅名標も設置されています。

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駅前には、観光客向けのお土産屋が1軒ありました。

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ここで愛国⇒幸福のレプリカ乗車券が売られているそうです。

 

その隣には、朽ち果てた車掌車が放置されていました。

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かつてこの車掌車も売店として使用されていたそうですが、現在はご覧の通りの廃屋と化しております。

一応観光地ですので、撤去したほうが撤去したほうが良いのでは・・・。

 

愛国駅の様子は、こんな感じでございました。

いろいろ観察している最中にも、金曜とはいえ平日のド昼間にもかかわらず観光客がちらほら訪れていたので、廃線から30年が経っても人気は健在のようですね。

 

次回は相方の「幸福駅」の様子をお届けします。

「愛の国から幸福へ」幸福駅 北海道放浪の旅 13日目⑥