先日以下の記事でも取り上げた川崎駅の東海道線ホーム拡張工事ですが、本日工事の本番を迎えました。
そんなわけで私も工事現場を野次馬してきましたので、今回はそちらのレポートをしたいと思います。
私が川崎駅に到着したのは13時頃。
この日は10時頃から品川~横浜駅間の東海道線の運行を取りやめていたので、駅員さんが京浜東北線への誘導を行っていました。
工事現場となる東海道線ホームへの入り口も閉鎖。
発車標も消灯していました。
まずは東海道線ホームの隣にある京浜東北線ホームから観察です。
東海道線下り「旧線」上に架線保守用の軌陸車がいました。
どうやら不要となる架線と吊り金具を外しているようです。
東海道線は運転取りやめとなっていましたが、京浜東北線は通常より増発して運行していました。
そのため南行列車が、工事現場の横をびゅんびゅん通過していきます。
ここからじゃ見づらいので、駅の南側にある歩道橋へ移動。
工事作業員と野次馬でごった返していました。
金網の隙間からレンズを差し込んで撮影。
何台もの軌陸車が数珠つなぎに停まっています。
ちょうど何台かの軌陸車が作業を終えて出てきました。
「旧線」の架線のために使用していたと思われる、吊り金具や碍子などを満載していました。
さらに南側にあるドコモビル付近へ。
こちらには多数の土木作業員さんがスタンバイしていました。
軌陸車が必要な架線関連の工事が終わり次第、本格的な線路切り替えとホーム拡張工事を開始するのでしょうね。
ここで「他の現場」を見に行くため、一旦川崎駅から離脱して京浜東北線の南行列車に乗ります。
車内からも工事現場が見えました。
でもって、やってきたのは横浜駅です。
前述したとおり東海道線は品川~横浜間で運転を取り止めていたので、大船方面からの列車は特急列車を除き横浜駅で折り返し措置が取られました。
そんな変運用がかかった横浜駅の姿も「川崎駅拡張工事の記録」になるかなと思い、やってきました。
横浜駅でも東京方面の発車標は消灯されていました。
変運用ならではの変則表示。
「5・6番線の発車標」に「7番線の列車」が表示されていました。
今回の折り返し措置では、本来東京方面用の7番線ホームを使って折り返しを行っていたので、このような変則的な表示になったようです。
一方の7・8番線の発車標。
東京方面への特急「踊り子」は8番線から発車なのですが、注意喚起の張り紙が貼られてしまい読めない状態に・・・。
まあ横浜駅から東京方面の踊り子に乗る人はまずいないとはいえ、もっといいやり方があるんじゃないでしょうか。
折り返し列車が発着する7番線ホームへ上がります。
こちらでも「東京方面への発車標」に「熱海行きの列車」が表示されていました。
ちょうど熱海行きが発車するところだったので出発シーンを撮影。
普段は滅多に青現示することは無いだろう7番線の下り出発信号機ですが、今日は大活躍でした。
今日の東海道線下り列車は7番線で折り返すため、本来の東海道線下りホームである5・6番線は誤乗防止のため封鎖されていました。
しかし川崎駅と違って工事をしているわけでは無いので、「写真撮らせてください」と申し出たところ入れてくれました。
そんなわけで5・6番線ホームから横浜駅止まりの列車を撮り鉄します。
カメラを構えて早々、お目当ての列車が登場。
車両は見飽きたE233系3000番台ですが、注目すべきは方向幕です。
実は東海道線の定期列車には横浜行きの設定が無いため、「横浜」という方向幕表示は人身事故や工事などで変運用がかからないと見られないレア表示なのです。
それが今回は簡単に狙えるとあって、5・6番線ホームにはそれ目当ての同業さんが集結しておりました。
アップでも撮影。
E233系を撮影したことがある方はお分かりだと思いますが、E233系のLEDは千切れやすいので、撮影は結構難儀します・・・。
冒頭も写真も表示をきっちり写すため、わざわざ1/60秒で流してます。
続いてE231系。
E231系の前面表示器は路線名しか表示しないので、「横浜」表示は側面のみ表示です。
その他の表示。
こちらは「横浜行きの快速アクティー」だった列車の表示。
「快速アクティー 横浜」という表示が不可能なのか、「快速」のみ表示でした。
こちらは「横浜で下り方面に折り返さない列車」の表示。
誤乗防止のためか、駅進入時から回送表示を出していました。
こちらは運転取りやめ中でも、横須賀線経由で東京まで直通する「踊り子」。
本来なら下り本線の7番線に進入するところですが、今日は折り返し列車が在線しているので副本線の8番線に発着していました。
そして上の列車たちの列番表示器を見ていただけるとわかりますが、今日の運転取りやめ時間帯の列車は全て9000番台が割り振られていました。
これも変運用を象徴する表示ではないかなと思います。
これにて横浜駅の記録を終了し、ちょっと買い物をした後に再び川崎駅へ。
時間は17時半と、川崎駅を離れて3時間半ほどしか経っていないのですが・・・
なんとすでに粗方出来上がっていました。
仮設とはいえ、ホームってこんな簡単に出来上がるもんなんですね~。
駅の外に回って観察します。
仮設ホームの組み上げはほとんど終了し、仕上げ作業を行っているようでした。
近くに寄って細部を観察。
「旧線」のレールを基礎に利用して鉄パイプで土台を組み、その上に滑り止め加工をした木板を敷いているようです。
最初は鉄板かと思ったのですが、土台があれでは重い鉄板は無理そうですね。
上り線を保線機械が逆走。
こういった光景も、鉄道工事現場ならではです。
続いて「旧線」と「新線」の合流部分。
こちらは土木工事はほぼ完了し、測量作業が行われていました。
最後に工事風景全景をパチリ。
今回の切り替え工事には川崎駅だけでも数百人、もしかしたら千人以上の作業員が投入され、この記事を書いているこの瞬間にも作業が続いていることでしょう。
明日の始発には作業が完了し、新ホームを使って東海道線も通常通りの運行となる予定です。
工事が無事完了することを祈っております。
工事から一夜明け、拡張後の様子はこちら。